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まちに待った開場だ! [1997.7.23/20:00]
予定の7時をちょっと過ぎた頃に、遂に会場だ。一人目の観客は静かにゆっくりと入ってくれたのだが、その次の一団はまるで餌にたかる蝿のような有り様だ。我先にと人を押しのけ、払いのけて気でも狂ったかのようにステージ前に向かって走りだしている。正直言わせてもらえれば、「バッカじゃないの?」と思うし、1066のジェイン(なんと彼女はワイト島のフェスティヴァルでジミ・ヘンドリックスを見たことがあるんだって!超ビックリ!)は「かわいそうね。陣地の取り合いをして、そこにずっと居座って... 他にも楽しいことがいっぱいあるのに」ってことになる。なんのためのフェスティヴァルなんだろう。こんなことじゃ、先が思いやられるよ。
でも、それでカッカしていたら、こっちまで切れてしまう。そのあたり、さすがに大将は冷静で、「俺達こそ、そんなときにクールになっていないとダメなんだよ。スタッフだって、必死になって働いているから、みんなカッカしているんだから」もっともだ。
それに、嬉しかったのは、やっと赤リボンに会えたこと!(やったぁい!)第一号は東京からやってきているヤスで、彼の方はテントもあって寝袋も持ってきていて準備万端。ステージ前に走っていくこともないし、陣地取りもしていない。会場をのんびり歩いて遊ぶんだと。なんてLOVE&PEACEな奴だ。彼にあったら声をかけるように。次に現れたのは青森からやってきた3人組。「交通費の方がチケットより高いんだもの」まぁ、一応、彼らの場合「いい場所をとった」と言ってはいたけど、必死な形相をしていたわけじゃないので、まぁ、許す。これから赤リボン軍団がどんどん会場に入って来るんだろうが、みんなが集まれば、きっとフェスティヴァルがLOVE&PEACEなものになるはずだ。待ってるよぉ、みんな。早く来てちょうだい!
開場と共にここに来て初めての小雨が降ってきた。といっても、わずか1時間ほどで、それほど大したことはない。気温は低く、夕方5時頃が22度。すでに午後10時を回っているのだが、かなり寒くなっている。ジャケット無しではとても我慢できないほどだ。赤リボン軍団は、問題ないと思うけど、まだ、これを見ているようだったら、必ず暖かいジャケットあたりを持ってくるように再確認をすること。山をなめちゃいかんぜよ。
ただ、心配なのは、ステージ前を陣取っている人たち。彼らが死なないように祈るような気持ちでいる。この寒空に野宿状態で寝て、(まぁ、ラッシュ・アワー並に混雑しているから、他人の体温で暖かく離れるかもしれないが)ひどく体力を消耗してしまうわけだ。だから、かなり心配だ。ライヴが始まると彼らが前になだれ込んできて、体力を消耗している彼らがどこまで耐えることができるのか... そんな光景を思い浮かべただけでぞっとする。「明日のライヴに備えて今日はぐっすりと眠るんだ」って発想こそ、フェスティヴァルを楽しむこつだと思うのだが、どんなものだろう。
レストラン・エリアではみんなが大声を出して客を集めている。まぁ、今日のところは、食べるものを持ってきている人も多いだろうし、売上げはあまり伸びないかもしれないが、これほど寒くなってきたら、きっと暖かいものがほしくなるに違いない。そうしたら、彼らも大忙しになるに違いない。
1997.7.25 Reported by hana
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