• 「こんなときだからこそ、文化を取り戻さなきゃいけない」朝霧JAM実行委員長・秋鹿 博さんに聞く プレイベント開催のいきさつやスマッシュ日高代表との出会い


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    2022年1月16日に富士宮市民文化会館で開催された「Keep on ASAGIRI JAMMIN’」レポートのラストは「朝霧JAM」実行委員長である秋鹿 博さんへのインタビューをお届けします。朝霧JAM本開催ではラジオ体操のおじさんとして人気で、今回の開会の挨拶では「あゝ人生に涙あり」で見事な喉も披露してくれた秋鹿さん。プレイベント開催のいきさつや、スマッシュ日高代表との出会いから「朝霧JAM」スタート秘話、コロナ禍における音楽祭の意義など、知ってるようで知らないお話が満載。大人の気骨を感じさせるエピソードに、20年余続いてきた「朝霧JAM」の理由を発見できた思いです。

    【プレイベント開催のいきさつとは?】

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    フジロックのことから入るけど、去年、オリンピックが終わってからフジロックをやりましたよね。私も現場に行ったんだけど非常に厳しい段階の中で、よく踏み切ったなと思うんです。

    フジロックをやるとなるとどうしたらいいかってことになると、徹底した感染防止対策をしなきゃならないよね。そこでかなり対策を練って、開催する場合はどういう条件か行政や住民の皆さんと協議したと思うんだよね。それでスマッシュの場合、自分が関係してるからじゃないけど、ポリシーというか、そういう時代の読みとか、ファンの気持ちをかなり察知する力があるイベント企画会社だと私は思ってるんですよ。

    最終的には踏み切ったというのは主催者側の意図や狙いがチケット買って参加する側にも「これは大変なことだ」と、徹底的にやらなきゃとダメだと伝わったんだと思う。私も現場で感じたのはモラルっていうか、一人一人の自覚が高まっていたと思うんですよ。アルコールの持ち込みも禁止したために前みたいに飲みながら歩いている人もいないし、大きい声出す人もいないし、そういう面では非常に参加者と主催者側の気持ちが一つになったからできたイベントだと思うんですよ。で、ほとんどトラブルも感染の問題もなくて済んだんでよすね。

    一方で、朝霧JAMは21世紀の始まる2001年に始まって、18回やってきたわけだね。ところが2019年になって19号台風でできなくて、これはひどいもんで、ステージも全部できちゃって、目前に中止しちゃったし、2020年もご承知のとおりコロナ禍で2年間できなかったんですね。そんなこともあって、2021年については文化庁が音楽事業団体に助成するアートキャラバン事業の一環として認めてもらったり、富士宮市長や静岡県知事とも私が直接会って協力を要請したりして、なんとか昨年のフジロックのいい流れをくんでと再開に拍車がかかったんだけど、開催直前まで静岡県の緊急事態宣言が延長されたためにあえなく中止になった。
    3年間、開催できないまま無風で終わろうとしていた時に、このままではせっかく芽生えた開催地からフェスを支える文化や地域交流が途絶えてしまうかもしれないと危惧したスマッシュの石飛や実行委員が奮起して、アートキャラバン事業の延長という形で代替え公演を申し出て、プレイベントが開催できる運びになったということなんですよ。

    注釈:ホームページには「後援:富士宮市」や「※本事業は、「文化庁 大規模かつ質の高い文化芸術活動によるアートキャラバン事業」の補助金を活用して推進致します。」との記載あり

    こういう音楽祭というのは民間の活動なもので、あまり行政との密接な関係というのはなかったと思うんですが、やっぱりほとんどの音楽企画会社がこの2年間、中止あるいは縮小されてきていて、実際たまらないということで、行政と連携しながら開催を模索したというのは事実だよね。

    その辺りから、コロナの感染防止は誰も異論はないけど、自治体や文化庁も文化っていうのが、一方では人々の生活の中で衣食住はもちろん大事だけど、やっぱり心の問題はあって、文化、スポーツ、あらゆる芸術の重要性っていうのは逆に感じ取っていたんじゃないかと。しかも長年続けてきて地方創生に一定の役割を果たしてきた老舗フェスはなおさらだと思う。その中で朝霧JAMについても一定の評価をいただいたんだと思いますね。

    【知ってそうで知らない朝霧JAMスタートは日高大将と秋鹿さんの出会い!?】

    Photo By MASAHIRO SAITO

    Photo By MASAHIRO SAITO

    朝霧JAMスタート以前の頃、私がこの富士宮市観光協会の会長をやってたこともあって、なんとか朝霧高原にもっとお客さんが来るようにできないかと思ってた矢先にあるフジロッカーの紹介で、フジロックの3回目を「なんとか富士山麓でやりたい」っていう日高さんが私を訪ねて来たんですよ。

    その時はまだ2回目の東京豊洲が終わったばかりで、まだ3回目を苗場なんてことは全然考えてなくて、フジロックだから富士山の麓でってことで訪ねてきて、私もこういう性格なんで共鳴して、なんとか彼の力になりたいと思って。区長さんに集まってもらって説明会みたいなことをやったんですよ。ところが1回目の天神山が失敗じゃないけど、他の人から見たら混乱して、道路は渋滞起こしたりして、しかも途中台風で終わっちゃったりしたから批判があったりした情報を仕入れてきて吹聴したり。それから朝霧高原は特殊でね、牛を飼って生活してる家が100軒ぐらいあるんですが、ある人が音楽があんまりうるさいと牛のお乳が出ないとか、そんなことないと思うけど、そういうことを言ったりすることによって、打診を受けようって気持ちが朝霧周辺住民の中でだんだん薄れてきたんだよね。そういうとき、一方で、苗場ではプリンスホテル周辺のスキー場を使ってくれって話になって、そこはそこで誘致がきてね。日高さんとしたら私にそんなこと了解とる必要はないんだけど、「今回はそういう声がかかったんで、苗場でやってみたい」ということになったんですよ。で、私はこっちが思うようにいかないもんで、「良かったね」って拍手して送り出したような感じですよ。ところがその3回目をやったときにもう苗場で大成功で、しかも向こうは観光地だから経済効果がすごいわけだからね、びっくりしちゃって。4回目から離さなくなっちゃったんですよ。

    その頃にね、日高さんが「秋鹿さん悪いんだけど、もうちょっと……」って、向こうが盛り上がっちゃったんでもう一回苗場でやらしてもらいたいって。私も「良かったね」って祝福したんですよ。ただね、今でもよくそんなこと言ったなと思うんだけど、「もうそっちはそっちでいいから、富士山にもっと合ったこと、朝霧にふさわしいこと考えてくれたらいいよ」って言って電話切ったんですよ。で、しばらくしてから日高さんがいいアイデア浮かんだからって、東京の寿司屋で会って話しして生まれたのが朝霧JAMなんですよ。

    【朝霧JAMの“ジャム”はジャムセッションにあらず】

    Photo by 志賀崇伸

    Photo by 志賀崇伸

    朝霧JAMの理念というか何のためにやるかというと、フジロックと差別化するためにおんなじことやってもしょうがないから、全員がキャンプで参加していろんな音楽を一度に凝縮して楽しめるようにっていうのをテーマにしたわけ。で、ネーミングでいくと、私としても富士山は使いたいんだけどフジロックもあるし、御殿場も富士吉田もみんな富士山だから、どこでやってるかわかんないわけね。朝霧っていうのは地名だから、わかりやすいじゃないですか。でも朝霧って地名はあの当時は全くの無名。でもイメージとしては清々しいから使おうと。で、JAMは難しいこと言わずに、要するにパンに付けるジャムとかピーナッツバターとかさ(笑)、普通のバターとかいろいろ味があるじゃない?ジャム・セッションとか難しいことじゃなくて、簡単なことにしとけ、それが「朝霧JAM」のネーミングのいきさつなんですけどね。

    【ボランティアスタッフ、朝霧JAMS’のはじまり】

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    初回は本番1ヶ月前に開催が決まったから、高校生から年配の方まで地元の知り合いにとにかく手当たりしだいに声をかけた。

    簡単に言えば企画全体はスマッシュがやって、私らは地元の対策、会場の設営やなんか地元でできることは任せておけって役割分担だったので、音楽好きな若い人に参加してもらって、ボランティア団体が自然な形でできたんですけどね。交通指導員とかいろんな人にボランティアで頼んで、どういうふうになるかわかんないから必要最低限の人数で、最初は30人ぐらいからスタートして。でも、地元民として何ができるかスマッシュと話し合いながら創ってきた経緯はしっかりとある。

    それが、朝霧JAMの(ボランティアスタッフの)特徴かな。おそらくそれが興行的にやっている運営者と参加者という枠組みだけじゃなく、そこの中間にボランティアみたいな人がいるという特徴になったと思う。彼らが受付から何からやるから、お客さんやメンバーと友情が芽生えるんですよ。そういうものが朝霧JAMのもう一つの魅力になってると思うけどね。それが約20年間続いてきた理由でもある。

    今回もプレイベントをやるにあたって、うまくいくかなって一抹の不安はあったんですよ。というのもここ2〜3年会ってないから。だけどやっぱり一声かけるとOB含めて30人ぐらい集まってきてね。本開催では運営は40人ぐらいのコアスタッフと、当日ボランティアが250人ぐらいになるんですけどね。それで成り立ってきたんだけど。例えばゴミの問題は大勢手がかかるんですよ。でも、それがでもステータスみたいになって、そこにきたら友だちができる。コアスタッフに入ったりする。それはボランティアのなせる技かなと思ってるけど、これが特色なんですね、朝霧JAMの。年齢層も最初は若者ばっかだったんだけど、今は10代から50代までいるのかな。10年ぐらい経ってからはグループ内での結婚も盛んになって子ども連れが多くなって。だからキッズランドもフジロックのキッズランドを見習ってやってるんだけど。

    関連:「笑顔と元気のおもてなし」朝霧JAMS’が作る笑顔の朝霧JAM

    【2022年本開催に向けて】

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    こういう時期になるとただ食べて寝るだけの生活じゃなくて、心を豊かにするっていうのは欠かせないんですよ。音楽やスポーツの良さを感じる。それをもっと多くの人に知ってもらいたいし、音楽の幸福感、幸せ感が抑制されちゃったから、これを取り戻さなきゃなんないと思う。だからもう一つ生意気なこと言うと使命感があるんだよね、こういう公共的なイベントをやるのは。特に私が今度、秋にやるときはラジオ体操の前に「自然を守ろう」「自然の中で生き生きとしよう」と言いたい。我々は自然と別な生活をしてるじゃないですか。ほんとは自然の中に住まわしてもらってるわけだから、自然とともに生きる、それを戻さなければ地球がダメになっちゃうんですよ。このままいけばね。だからただ音楽を楽しむだけじゃなくて、そこにもう一つ使命感っていうものがある気がするんだよね。

    今年の開催の可能性はもう80%あるよ。そのつもりですよ。日程もほぼ確定したよ。もちろんコロナ状況をよく見なきゃいけないし、あのウイルスとはうまく付き合っていくしかないと思うけど。気をつけないといけないのは、今回の場合、感染力が高いということで連日報道されてるよね。でも緊張させるってことは大事だけど、恐怖心を抱いちゃうと人は家から出なくなっちゃうからね。だから観光地とかは萎縮しちゃってるよね。だからこういうときこそ、イベントという文化、いい音楽祭っていうのを育て続ける必要があると思うんだよね。

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    ***

    気骨あふれる秋鹿さんの話しぶりに、本開催への期待が現実的なものになりました。今年こそは朝霧で再会したい。まだまだ寒い日が続きますが、健やかに過ごしたいですね。

    本公演や会場の模様は、後日YouTubeにて一部配信します。お楽しみに!
    Coming soon on YouTube!

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    インタビュー:石角友香/あたそ 文・構成:石角友香
    撮影:おみそ

    ※写真撮影時にのみマスクを外しています。

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