• 朝霧JAM本開催に大きな希望をつないだ3組の熱演「It’s a beautiful day Keep on ASAGIRI JAMMIN’」中納良恵、ハナレグミ、折坂悠太ライブレポート


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    2022年1月16日に富士宮市民文化会館で開催された今年の「朝霧JAM」のプレイベント「It’s a beautiful day Keep on ASAGIRI JAMMIN’」。直前にYogee New Wavesの出演辞退が発表され、残念ではありましたが、中納良恵、ハナレグミ、折坂悠太3組の熱演は本開催に向けて期待が募る素晴らしい演奏ばかりでした。急遽、上映したスペシャルムービーや実行委員長の挨拶も含め、当日のステージの模様をお届けします。

    ◆あいさつ

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    開演に先立ち、まずは朝霧JAM実行委員長の秋鹿博氏から挨拶がありました。
    「富士宮市出身の俳優、里見浩太朗よりも歌が上手いんですよ」ということで、水戸黄門でお馴染み『あゝ人生に涙あり』の一節を披露していただくシーンも。マイクがいらないのでは?と思うほど、大迫力で場内に響く委員長の歌、確かにうまい……!会場からは大きな拍手が送られました◎

    ◆スペシャル映像

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    トップバッターを務める予定だったYogee New Wavesは残念ながらキャンセルになってしまいましたが、その代わりに、富士宮市や朝霧JAMゆかりの地で収録したスペシャル映像を急遽上映されました!
    本門寺重須孝行太鼓保存会、Michael Kaneko、草田一駿、MIZ、YONA YONA WEEKENDERSと、大自然や富士宮の名所のなかで聴かせる各アーティストの楽曲は普段とはまた違った印象を持ち、富士宮の魅力をたっぷり感じながらも一味違った雰囲気を楽しむことができました。
    こちらの映像は、YouTube上にて近日中に公開されるそうなので、ぜひチェックしてみてくださいね。

    中納良恵

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    ピアノ弾き語りから、折坂との共演も

    実質、一組目のアクトになった中納良恵のソロ・ステージ。もう彼女が歌いだした瞬間、「来てよかった」と思えた。バレエの踊り子のようなポーズで挨拶し、グランドピアノに向かった彼女は新作『あまい』から、まず“Dear My Dear“を歌い始める。いや、歌というか鳥のさえずりや生き物の息遣いを感じる曲だ。続いてロマンチックな“オリオン座”。ピアノと歌だけのステージは自在なコントロールで中納良恵という巨大なイマジネーションを拡張してくれるようだ。多彩な楽曲を持つEGO-WRAPPIN’でもあまり聴けない歌声の浸透圧。柔らかい上に澄んでいる。そのことがいまの気持ちを確かに癒やす。

    「こんばんは!初めまして」と観客に挨拶したあとは「ヨギー、大丈夫かな。元気に行きたい、いかなあかんよな」と独りごちる。そこに心の声をそのまま遠くに投げるようなパワーのある歌唱で“SA SO U”。音源より圧倒的に突き抜けた聴感だ。コロナ禍を経験して、誰かを誘って出かけることにこんなに緊張とときめきを感じることに気づかせてくれる曲でもある。「みんな車で来たん?」と問いかけつつ、観客は発語できないためおそらくうなずいたりしているのだろう。「今日は富士山がきれいやった」という発言には誰もがうなずけたはずだ。続けて、ループステーションでリアルタイム多重音声の面白さをブロッサム・ディアリーのカバー“SUNDAY AFTERNOON”で堪能させてくれた。

    声で作るオケに浸っていると、次なる曲のイントロを弾き始める。長いイントロだ。そこに周波数の合わないラジオのようなノイズが聴こえ、ステージ右側にギターを抱えたミュージシャンが浮かび上がり、それが折坂悠太だとわかったときの興奮たるや……。なんとライブでは初めての“待ち空 feat. 折坂悠太”が実現したのだった。やはり来てよかった。静かな波、大きな波を感じながら、必要最低限の音で会話する二人。折坂の選びぬいたギターフレーズの1音1音がいい緊張感を作り、本邦初演の手応えに、ふたりとも拳をあげていた。ちなみによっちゃんはツアーでは実現しなかった共演を「すごく嬉しい。毛穴全開なったわ」と感嘆。思わず笑ってしまう。

    終盤は2ndアルバム『窓景』から、ピアノポップスとしての完成度も高い“濡れない雨”、低音の鍵盤のループが自然とクラップを巻き起こす“ケムニマイテ“で痛快にフィニッシュ。
    およそピアノの弾き語りというワードからイメージされるアクトとは大きく違ったが、歌とピアノだけでも中納良恵はオンリーワンだった。

    ※ 初出時、一部原稿に誤りがありました。お詫びし、訂正します。

    ハナレグミ

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    朝霧に優しく灯る、小さな希望のような

    「いいんじゃない?もうはじめちゃっても」。2分早めにリハーサルを切り上げ、ハナレグミの永積は、その場の笑いをさらい、和やかな空気のまま“音タイム”の演奏をはじめる。アコースティックギターを力強くかき鳴らし、文化会館の高い天井にまで歌声が響き渡る。ギターと自分の声という、たった2つの音数なのに、ステージからのエネルギーに圧倒されてしまう。

    2022年、初めてのライブがこの「Keep on ASAGIRI JAMMIN‘」という方も多いのではないだろうか。なんだかとても幸先がいい。文化会館でハナレグミの弾き語りという、普段とは異なる環境で聴き慣れた永積の歌声に耳を傾けているだけで、満ち足りた一日、一年になりそうな予感がする。

    “男の子と女の子”、MCを挟んでの“祝福”。ハナレグミは、いつも気を抜くと見過ごしてしまうようなさりげない日常、そのなかで誰しもが抱く気持ちを寄り添うように歌っているのだと思う。ゆったりとしたテンポのなか、暗闇をあたたかく照らす灯りのような永積の歌声に心が震わされる。この2年は不安になることも多かったけれど、今この瞬間だけは大丈夫だと思わせてくれる。少しの希望のようなステージでも。かしこまった広い舞台でたったひとり演奏しつつ、時折笑いを取り、観客に寄り添うような余裕の見られるやりとりからも、永積の長いキャリアを垣間見るようで頼もしくもあった。

    昨年リリースされたアルバムの表題曲である“発光体”は、永積の地元についてを歌った曲だという。もちろん富士宮ではないのだが、どこの街でも流れるような空気、人の生活、どうしても抗えない時間の流れを歌っているようで懐かしく、切ない。

    途中のMCでも2010年・大雨の朝霧での思い出を話してくれたように、ハナレグミにとって朝霧JAMは特別なフェスであるように感じられる。最後の曲だった“ハンキーパンキー”のあと、Bob Dylanの“Don’t Think Twice”では「朝霧JAMでまた会おうぜ」という一言でライブは占められた。

    東京を離れ、富士宮に近づく度、大きくなっていく富士山を見ていると、なんだか自分すらも清らかな気持ちになっていく。その麓で聴くハナレグミのホスピタリティ溢れるライブは、幸福にあふれた充実の50分間だった。

    折坂悠太(重奏)

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    わからないなりに、不安なりに
    よすがとなる音楽

    本日のトリは2019年の朝霧JAMが初出演になるはずだった折坂悠太が新作『心理』のメンバーでもある重奏スタイルで登場した。折坂悠太(Vo/Gt)、yatchi(Pf)、senoo ricky(Dr/Cho)、宮田あずみ(Cb)、山内弘太(Gt)、ハラナツコ(Sax)、宮坂遼太郎(Perc)が位置に付くと、海に漕ぎ出す舟のようなグルーヴが発生。1曲目は“さびしさ”だ。ホールの最後尾を突き抜けて外まで届くような折坂の声に震える。ループさせた声をはじめ、7人が生み出す音が嵐のように混沌を生み出し、15分近い長尺で冒頭から圧倒。音をつなげて2曲目の“春”へ。バスドラとフロアタムが日本の太鼓のような印象で、そこに折坂の歌とスレイベルが乗ると、新年の清々しさと、〈確かじゃないけど、春かもしれない〉という歌詞に含まれる新たな時代の兆しが見えるようだった。

    「改めまして、今日はよろしくお願いします。本当はYogee New Wavesと私たち、バンドが最初と最後に出るはずで、Yogeeは残念でしたが、騒々しくしてすみません。ボソボソ喋っていても仕方ないので、精一杯やらせてもらいます」と、初めて対面する観客のためにいきさつを述べた折坂。その後は『心理』からの曲が続く。コントラバスがまるでシンセベースの如き低音の響きを伝える“爆発”の内に秘めた悲しみ。ロマ音楽やサンバが入り混じって、令和の折坂バンドが昇華したような”心“は、〈例えばおれは、いつかの蜂〉という語りから始まる手紙・伝言のような内容だ。インタビューで知ったのだが、詞の着想の一つにアウシュビッツのユダヤ人音楽隊の歴史があったそうだ。生き残る手段としての演奏は時に善悪を超えるし、そもそも音楽を善悪で捉えることなどできないとも思う。まだ4曲、時間にして25分ぐらいですごく深いところにタッチされた感じだ。

    さらに折坂の「ワーン、ツー!」から怒涛のセッションに突入したかと思えば、昭和のハードボイルドな映画音楽を想起させるような粋も匂わせる”鯱“へ。プログレッシブなファンクやジャズという形容に収まりきれない暴れる生き物のような演奏だ。また、マスロックぽいリズムに呪術的なピアノのフレーズが流れ込んでくる”荼毘”はフリーキーなジャズに明快な日本語を乗せきる。

    すっかり冥府に連行された気分になっていたところ、折坂が「朝霧JAM」との縁を語る。「実は「朝霧JAMにはまだ出演したことはなくて。2019年に出るはずだったんですが、(台風で)ダメになって。幻の2019年のTシャツは妻が寝間着にしています。(今年)開催できるとなったら、そのときは楽しみましょう」と、ユーモアを交えて、次につなげる意思を見せてくれた。そこから、おそらく初見の人も聴き覚えがあるであろう“朝顔”へ。低音の歌い出しから、サビの〈ここで願う、願う〉の無限に向けたような歌声まで、聴く人の表情が変わっていくのが分かるような強さだ。アウトロに向かう民謡的なセッションも熱を帯び、エンディングとともに大きな拍手が起こった。ラストは折坂のギターのカッティングが風を呼び込むような“芍薬”。メンバーの滾るような演奏が最高潮で決まった瞬間、拍手やスタンディングオベーションする人も。彼らの演奏が促した自然なリアクションを含めて、なんとも美しい光景だった。

    アンコールに登場した折坂は「プレイベントですけれど、ここに全部置いていくつもりで演奏します。ここにいたことを忘れません」と、最後に”トーチ“を歌った。数年前の都会をも襲った台風の際の出来事と想いが淡々と綴られた歌だ。未曾有の出来事に対してどんな態度でいるべきか、答えは一つじゃないけれど、分からないなりにもがく中でよすがとなってきたもの一つが折坂の音楽だった。この日、この場所で出会った人には「朝霧でまた会いましょう」と伝えたい。

    ***

    本公演や会場の模様は、後日YouTubeにて一部配信します。お楽しみに!
    Coming soon on YouTube!

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    Text by 石角友香(中納良恵、折坂悠太)、あたそ(ハナレグミ)
    Photo by おみそ(中納良恵)、HARA MASAMI(ハナレグミ、折坂悠太)

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