• フェスごはんで不動の人気!苗場食堂インタビュー後編


    先日のボードウォークでは、苗場食堂の総監督である梅沢英夫(以下、梅沢)さんに加え、今年から現場責任者として苗場食堂の運営の活動をされているしらかば亭の佐藤博之(以下、佐藤)さん、つくし亭の大熊文弥さん(以下、大熊)を交えて、すでに動き出している今年の苗場食堂について伺ってきました。今年の苗食は一体どうなるのでしょう?

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    [インタビュー前編はこちら]

    地のものへのこだわり

    ─ 今年から現場の責任者を引き継がれたとお聞きしました。

    佐藤:はい、今までは英夫さんの元で、手ほどきを受けていました。今年からは、英夫さんに間に入ってもらって、南魚沼周辺の業者さんと仕入れなどのやりとりもしています。

    ─ 今年は地のものが増えると伺いましたが、何が変わるのでしょう?

    佐藤:今決まっているのは、日本酒で白瀧酒蔵の魚沼純米。それから湊屋藤助を出す予定です。味も良くなって、7月にリニューアルして発売したてのものが飲めます。

    ─ 日本酒好きのフジロッカーにとって嬉しい知らせですね!

    佐藤:去年は白瀧酒蔵さん1社だったのが、八海山、鶴齢の純米酒も販売して、地のお酒をより楽しんでいただけるようになります。 去年までは2種類しかなかったものを、今年は4種類にしてみなさんに提供できるようにします 。もしかしたら白瀧酒蔵さんの方で何種類か追加があるかもしれませんが、それまだ確定してないんです。

    ─ ごはんの方はどうですか?

    佐藤:去年、きりざい飯が思いのほか人気で、最終日の分が売れなくなるほどだったんです。今年は、なるべくみなさんに食べてもらえるよう数量限定にします。数を仕込むというか、それだけの材料を調達できないので、最終日にきたお客さんにも、召し上がっていただけるようなチャンスをなるべく作れるようにと考えています。

    ─ 時間帯は当日行ってみないとわからないですか?

    佐藤:だいたいはお昼です。11時半からとか12時からとか。夕方は17時からとかそういう形で考えています。(※詳しい時間帯は、開催当日の苗場食堂で確認してください)

    ─ 去年は2日目で売り切れてしまったんですね。みなさんどこから情報を仕入れていたのでしょう?

    梅沢:来て食べた人が、その場でツイッターやFacebookであげてくれるから、「いまツイッターでみたんですけど、これなんですか?」て感じで聞かれますね。

    佐藤:「この辺(南魚沼)の名物なんです。」って説明をしているうちに、あっという間に完売してました(笑)

    ─ 苗場食堂のメニューって、フジロック中の遊び疲れたり、飲み疲れたりしている胃にちょうどいいごはんなんですよね。

    佐藤:ガッツリと脂っこいものもいいんだけど、最後は和食に帰ってくるのかなっていう感じがしています。 3日間働いてて思うのは、やっぱり土曜、日曜になるほど、苗場食堂へ来るお客さんが多いように思います。

    ─ 今年の新メニューはありますか?

    佐藤:新しいというよりは、鶏の塩麹焼きが、今年はなくて、一昨年まで売ってた豚トロが復活します。油も乗ってて、歯ごたえもあって、人気ですよね。こちらも県内の食材を使用してます。

    ─ 一日の中でも売れるものの波は変わってくるのでしょうか?

    大熊:天気にもよります。晴れてればビールもたくさん出るし、少し肌寒い夜はけんちん汁が鬼のようにでます。それに合わせて仕込みを調整します 。天候によって売れるもの売れないものがかなりはっきりしますね。

    おもてなしの心で原点回帰

    ─ それにしても、苗場食堂はいつ見ても行列ができてますよね。山菜や納豆だったり、ほっとできるメニューが、みんなが行き着くところなんだろうなと思いますが。

    大熊:「地元のお母さんがたが作っているものを出して欲しい」という日高さんからの言葉を軸にやっていかないとって思っていて。

    梅沢:4〜5年前くらいは売ることばかり考えていたんですよ。売ろう売ろうって、俺がやっきになってたのもありますけど(笑) でも何年か越えて、稼ぐってことじゃないなと。
    苗場食堂じゃなきゃ食べられないものをきちっと出そうという発想にね、苗場食堂のみんなが戻って来たんだ。だから今年はそうしていこうと思っていて。

    だからこその数量限定。僕たちはケータリングじゃないし、フジロックに来てくれた人たちに対しての地元のみんなからのホスピタリティだと思っているから。

    ─ なるほど。そういう意味では今年、苗場食堂では「売る」だけではなく何を提供していうくことになるのでしょう?

    佐藤:「おもてなし」じゃないですかね。いま流行の言葉で言えば(笑) フジロックにきたお客さんを迎え入れるって意味でのもてなしです。

    梅沢:一昨年のフジロックは入場者が多すぎましたけど、やっぱり去年くらいがベースで、例え人気バンドが来ることでプラスの増加があったとしても、フジロックに来ているのべ10万人オーバーくらいの人たちは、それだけじゃなくて、やっぱりフジロックだから来てくれているんじゃないかな。

    ─ たしかにそうです。フジロックに通い始めると、だんだんと年中行事のひとつとして、1年の重要行事として予定に組み込んでいますし。

    梅沢:だからそういう人たちのためにも、俺たちは勘違いしないように、原点へ戻ろうってことなんですよ。

    佐藤:フジロックの基本的なコンセプトってどこにあるんだろう?って見直す時期にきているのかもしれないね。

    ─ フジロックが苗場に移って、今年で16回目となりますが、地元の立場からフジロックをどのように見てこられましたか?

    佐藤:苗場で2回目の年に、当時は働いていた東京から戻って来たばかりだったので、会場までは行かなかったんですが、町にものすごい数の人が行き来してる様子に感激しました。

    私は民宿もやってますが、はじめの頃に泊まりに来ていたお客さんが、結婚をして、お子さんが生まれて、何年かは来られなかったりするんですけど、そのうちお子さんが歩けるような年になると、また来てくれるんですよ。

    フジロックにはキッズランドもあるので、子供が出来たらいつかそこで遊ばせてあげたいなって思った人が少しずつ、帰って来てるなって印象をこの頃は感じます。

    ─ 苗場の方の温かい迎え入れがあったからこそのことですね。

    naesyoku_4佐藤:天神山、お台場(豊洲)で始まって、当時フジロックをやる場所がないという中で、
    苗場で受け入れるようになって2年目の時。びっくりしたんですよ、泊まるお客さんは礼儀がいいし、ゴミもちゃんとまとめておいてくれていたり。

    一番感動したのは、最終日が終って撤収する時に、駐車場のところで一列になって一斉にゴミ拾いをやっていたこと。(A SEED JAPANのローリングのこと)こうやって気持ちよく場所を濁さず返してくれていることにすごく感動したのを覚えています。

    木道の管理、ごはん、宿。フジロックに何年も通いたくなるのは、地元、苗場の方の支えがあるからこそ。フジロックでの数日間に欠かせない苗場食堂のごはんを今年もおいしくいただきましょう!

    今週末はボードウォーク・キャンプの開催もあります。

    [第49回 Boardwalk Don’t Run]
     2014年7月12日(土)、13日(日)2日間
     内容:補修作業、最終チェックなど
    [〆切]2014年7月10日(木)朝 10:00 厳守

    申込など、詳しくはこちら

    文:千葉原宏美
    写真:佐俣美幸/千葉原宏美

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