• 【苗場25周年企画(3)】苗場フジロック・オールタイム・ベストアクト25 結果発表!


    5月20日から募集を始めました『苗場フジロック・オールタイム・ベストアクト25』、多数のポスト投票いただきまして、誠にありがとうございました!!当初はトップ25組の発表の予定でしたが、第9位だけで12組と票数が被りましたので、1位〜9位まで合計19組の発表とさせていただきます!

    苗場に移動になり新しく増えたステージ「フィールド・オブ・ヘブン」と「オレンジ・コート」。ジャズやR&B、ソウル、ファンク、民族音楽…など、いわゆるルーツ・ミュージックを演奏するアーティストがメインとなるこれらステージからはどんなアーティストが上がってくるのかも注目ポイントです。

    では、早速発表に参りましょう!アーティストごとに当時のライブの模様をプチレポートとして付けましたので、そちらもご覧ください!

    第9位 ゆらゆら帝国 @ WHITE STAGE (2004)

    Photo by fujirockers.org

    Photo by fujirockers.org

    過去5回のフジロックがあるゆらゆら帝国。それらの中で最も印象に強く残っているのは、2004年のホワイト・ステージでのライブだ。まるで聴き手の五感を狂わせるような彼らのサウンドを最高に引き立てていたのが、ホワイトが誇るその驚異的なサウンドシステムだった。坂本慎太郎(Vo/Gt)のファズがかったギター、亀川千代(Ba)のギラつきを孕んだ刺激的なベースライン、そして少ない手数ながらも確かに感じるグルーヴ。それらが、ホワイトの空間を支配し、僕らの陶酔感をもたらす。特に中盤にプレイした“無い!”。この約9分間はいまだに記憶に強く残っている。

    fujirocker’s comments

    「フジロックというか自分史上最高は2004年のホワイトのゆらゆら帝国!“星になれた” の幻想的な光景、忘れない!昔過ぎて写真はないです!」


    「ゆらゆら帝国がこの世のものとは思えない程に異次元に連れて行ってくれた」

    第9位 SIGUR RÓS @ WHITE STAGE (2005)

    Photo By Hiroki Nishimura

    Photo By Hiroki Nishimura

    日曜のヘッドライナーは、どのステージも感傷的になるのが常だ。終わってしまう祭りの寂しさを、誰も言葉にしないが、隠しきれない疲れと共に、はっきりとその足取りに感じることができる。その年最後のホワイトステージは、演奏が終わってからもしばらくその場を離れることができなかった。それはきっと、それまで降っていた雨が上がり、シガーロスが音を奏でる頃には、いくつもの星が空に瞬き始めたことと、無関係ではないだろう。シガーロスの演奏中、幻想的な音に、誰も体を揺らさない。でも、会場全体が、ゆっくりと揺れていた。その揺れは、とても心地よく、その場に居合わせた全員が、きっと同じ感情に包まれていたと思う。祝福。祭りの終わり、この美しい音楽を、ここにいるみんなで共有できたこと。僕はただただ幸せだった。

    第9位 SCISSOR SISTERS @ GREEN STAGE (2010)

    Photo By Hiroshi Maeda

    Photo By Hiroshi Maeda

    日曜日のクロージングアクトで多くの観客を魅了し踊らせたアーティストと言えば、彼らを挙げる人も多いだろう。大雨の中、体力ゲージが真っ赤でもまだ動ける自分にびっくりする暇もなく、次々と独自の世界観にオーディエンスを引き込んでいくシザー・シスターズ。誰もが笑顔で踊った「I Don’t Feel Like Dancin’」や観客大合唱の「Fire With Fire」は、今でもフジロックの最高の思い出として脳裏に焼き付いている。彼らの楽曲の素晴らしさはその時代を象徴するかのように見えた。奇抜な格好やパフォーマンスだけでは、あれほどの観客を最後の最後まで惹きつけられなかっただろうと今改めて思う。

    fujirocker’s comments

    「初めて行ったフジ2010のクロージングのシザシスで泥んこの中踊りまくったのホント楽しくて…また行こう!って言ってた彼と毎年夏フェスは欠かさずで、途中から旦那さんになり、今はパパ次は3人でフジロック行こう!! 」


    「2010年クロージングのシザーシスターズ❣️このまま死んでもいいと(思わなかった)」

    第9位 NINE INCH NAILS @ GREEN STAGE (2013)

    Photo By JulenPhotos

    Photo By JulenPhotos

    「雷鳴とどろく圧巻のパフォーマンス」。これは当時フジロック・エキスプレスに掲載されたライブレポートのサブタイトルなのだが、彼らの初フジロックのライブは、まさにこの一言に全てが詰まっている。「NINといえば雷雨/豪雨、雷雨/豪雨といえばNIN」と言ってもおかしく無いくらい、彼らのフェスのライブには悪天候あってこその──みたいな部分がある。何故ならば、それがあるからこそ映える瞬間が彼らのライブにはあるからだ。実際この日も、“Reptile”でレーザー光線のような照明演出と雨/稲光が交わっているように見える──そんなシーンがあったのだが、そんな非現実的な空間の中にいて「生きてるぞ!」と強く実感できたあの時間は違う意味でシビれたし、今も強く記憶に残っている。

    fujirocker’s comments

    「活動休止後復活1発目の舞台がフジってところからヤバ過ぎた。ほぼ何の機材もないステージに突然Trentが1人で小さい機材を持って現れて、いきなりライブを始めてその後徐々に人力で機材が揃って曲が完成していく演出がマジで忘れられないよね」


    「終始鳥肌立ちまくりだったし、休止明けの一発目にフジロックを選んでくれたことに感謝」

    第9位 NEW ORDER @ WHITE STAGE (2001)

    Photo By fujirockers.org

    Photo By fujirockers.org

    1987年以来、16年ぶりの来日は当時の新作『Get Ready』を引っ提げてのものだったのだが、この時のライブで特筆すべきは主に2つ。ひとつはこのアルバムにも参加しているビリー・コーガン(ザ・スマッシング・パンプキンズ)がギターとして登場したこと。ギタープレイこそ至って控えめだったものの、今振り返ればいかにもフジロックらしいサプライズコラボ” だったという点ではスペシャルな時間だったのは間違いない。特筆すべきもう1つの点はファン大興奮だった豪華絢爛なセットリスト。ジョイ・ディヴィジョンの “Atomosphere” から始まったライブは、本編を “Love Will Tear Us Apart” で終え、アンコールラストを長尺の “Blue Monday” で締め括るという、ジョイ・ディヴィジョンとニュー・オーダーをリアルタイムで追ってきたファンにはたまらないものだった。

    第9位 LETTUCE @ FIELD OF HEAVEN (2013)

    Photo By 北村勇祐

    Photo By 北村勇祐

    ライブの最後まで、ヘブンにいるつもりはなかった。途中で切り上げ、ホワイトステージのThe xxを見に行く予定だった。最終日、ヘヴンの最終ステージは、いつも独特の雰囲気に満ちている。3日間の喧騒を終え、森が少しずつ熱を冷まし始める様な。レタスのライブ前も、そんな感じだった。しかし。太いファンクビートがヘブンを震わせると、それはステージからだけでなく、客席からも双方向に交差するエネルギーに満ち始めた。祭りの最期を楽しむ仲間たちが、そこにはいた。気がつくと、アンコールまで、いや、ダブルアンコールまで僕はヘブンを離れなかった。ただただ、楽しかった。約3時間のロングセット。移動しなかったことに、後悔などない。足腰だけが、正直に悲鳴をあげていた。

    fujirocker’s comments

    「音楽が気持ちよすぎて正気がぶっとんだ記憶しかない」


    「このステージを観てから、フジロックではその時間の大半をヘブンで過ごすようになりました!それくらい、この時のLettuceはすごく心地よかったんですよね!」

    第9位 JAMES BLAKE @ WHITE STAGE (2012)

    Photo By 深野輝美

    Photo By 深野輝美

    ジェイムス・ブレイク。フジロック初出演にして、いきなりのホワイト・ステージのヘッドライン。広いホワイトステージにいるのは、ジェイムス・ブレイク(Vo/Key/Syn…etc)とサポート2人の3人のみ。彼らの手によって生み出されるサウンドは、テクノロジーを駆使し、多層的な音世界を生み出しつつも、軸になっているのはジェイムスの歌心。ライブ中盤の、超初期のポスト・ダブステップ・アンセム “CMYK” から、ピアノの弾き語りを活かしつつもサンプリングマシーンやヴォコーダーなどで無機的な装いも持たせた “The Limit to Your Love”、完全ピアノ弾き語りによる “A Case of You”、というグラデーションのある流れは、彼のある意味真骨頂だったと思う。

    fujirocker’s comments

    「フジロック史上おそらく1番混んでた2012年、Stone rosesを諦めて観たJames Blakeが私的フジロックベスト。その後何回も観たけど初来日の時の感動が忘れられない。」


    「僕はフジのベストだったらですが、嫁さんは今まで観た全てのライブの中でベストアクトって言ってます。ライブが別に好きではなかった嫁さんが、ライブに目覚めた瞬間でした。今思い出しても鳥肌がたちます。」

    第9位 CARIBOU @ WHITE STAGE (2012)

    Photo By Izumi Kumazawa

    Photo By Izumi Kumazawa

    ヘッドライナーがUKロック祭となった2012年のフジロックだったが、ホワイトで繰り広げられたエレクトロ・ミュージック系アクトたちも決して見逃せるものではなかった。中でもカリブーと同じ9位だったジェイムス・ブレイクは別格の存在感を出しまくっていた。広いホワイトステージの中心にこじんまりと設置されたカリブーのバンドセット。メンバーがステージ中央に向き合って演奏する光景からは、シンクロニシティを突き詰めるようでもあり、バンドアンサンブルの究極を追い求めるバンドの矜持が垣間見えた気がする。カリブーの中心的存在であるダン・スナイスが作った音をベースに、バンドメンバーと共にとことん研がれていく…そんなある意味ミニマリスティックなサウンドとグルーヴ、それを逃すまじとグルーヴの掴みどころを探るように体を揺らすオーディエンス。ただただ心地よい時間がそこにはあった。

    第9位 BASEMENT JAXX @ GREEN STAGE (2009)

    Photo By fujirockers.org

    Photo By fujirockers.org

    この年この日のヘッドライナーを務めたのはウィーザーだった。彼らがライブ中盤に披露したのがブラー“Song 2”のカバー。この時の盛り上がりとインパクトが凄すぎて、「それは反則だ!」とニヤケてしまっていたのだが、そんなインパクトをごっそり吹き飛ばした彼らのステージはフジロックにおける「クロージング」というポジションのイメージを確固たるものにした名演だった。当時の新曲“Scars”を皮切りに“Good Luck”、“Raindrops”、“Romeo”ら、ベースメントジャックス流のエレクトロ、ソウル、ファンク…様々なジャンルが多幸感をグリーンステージに生み出し、そしてラストは“Where’s Your Hand”で大団円──。ステージを後にしたオーディエンスの表情は皆笑顔だった。

    fujirocker’s comments

    「クロージングアクトで、激アゲアゲの踊りまくった思い出(^_^;)
    最近クロージングアクトがないのがさみしいので、追加頼む!!」


    「これまでのクロージングで一番盛り上がったんじゃないかな。これ以降、クロージングの標準が彼らになったことは間違いない!!」

    第9位 THE XX @ GREEN STAGE (2017)

    Photo By MASAHIRO SAITO

    Photo By MASAHIRO SAITO

    The xx、その覚醒の証明。初めて上がったグリーンでのライブを一言で言うなら、この言葉が自分の中で一番しっくりくる。余計な要素を極力排除した彼らのミニマリスティックなサウンドは2009年のデビューからアルバムリリースを重ねる度にアップデートを遂げていた。その一つの到達点となったのが3rdアルバム『I See You』だ。The xxのブレインであるジェイミーxx(DJ/Per/Gt/Ba)のソロアルバム『In Colour』の開けたポップサウンドからインスパイアされたロミー(Vo/Gt)とオリヴァー・シム(Vo/Ba)がそれをThe xxにフィードバックして完成させた本作。そんな彼らの最新モードが最大級に発揮されたこの日のステージは、3枚のアルバムとジェイミーのソロアルバムの曲が混在したセットリストは、陰と陽、内省と反内省のコントラストを美しく浮き彫りにし、ラストの“Loud Places”、“On Hold”、“Angels”の流れはまさに至高の時間だった。

    fujirocker’s comments

    「ジェイミーxxのソロアルバムに感化されたロミーとオリバーの覚醒と共に完成した『I See You』。元来あった彼らのミニマムな曲調の良さはそのままに2人の覚醒っぷりが反映された新The xx、最高でした!」


    「彼らが初めてフジのレッドに出た時。まさかここまでビッグなバンドになるとは思わなかったな。けど、あのステージを目の当たりにしたら、グリーンでやって正解!と思いました。」

    第9位 THE STONE ROSES @ GREEN STAGE (2012)

    Photo By Izumi Kumazawa

    Photo By Izumi Kumazawa

    2000年代末期から2010年代前半。解散もしくは活動休止していた大物バンドが立て続けに再結成及び活動再開する再結成ブームが勃発していた。中でもザ・ストーン・ローゼズ(以下ローゼズ)のオリジナルメンバーによる再結成は多くのUKロックファンを歓喜させる。一曲目 “I Wanna Be Adored” のイントロが流れ始めた瞬間に上がった大歓声、そして初めのヴァースでいきなりの大シンガロングから始まったこの日のステージ。イアン・ブラウン(Vo)をはじめ、誰一人として欠けても成り立たないこのバンドが生み出すバンドケミストリーは十数年のブランクを全く感じさせなかった。

    fujirocker’s comments

    「2012年のSTONE ROSESこの年のトリは凄かった。。もちろん3日参戦‼️」


    「アンコール(だったかな?)に、イアン・ブラウンが2体の人形で戦わせて遊んでる姿をバックの巨大スクリーンに映し出される様に思わず笑ってしまいました(笑)・・・が、しっかりラストは”I Am The Resurrection”でアゲて〆るところはさすが!!」

    第9位 ATOMS FOR PEACE @ GREEN STAGE (2010)

    Photo By Hiroshi Maeda

    Photo By Hiroshi Maeda

    2010年のフジロック。この年は“スーパーバンド”がこぞって出演した年だった。ゼム・クルックド・ヴァルチャーズ(※1)に、ワン・デイ・アズ・ア・ライオン(※2)、そして中でも最も注目されたのが、トム・ヨークやフリーらで結成されたアトムス・フォー・ピース(以下アトムス)だった。アトムスは、トムのソロアルバム『Erasor』をライブで再現するために結成されたバンドだったわけだが、まさかここまで有機的で肉体的なグルーヴを持ったサウンドに変わるとは想像だにしていなかった。原曲のイメージを損なうことなく、規律と混沌のギリギリを攻めているようなバンドサウンドは、ただ「圧巻」の一言に尽きる。

    (※1)ジョシュ・オム(クイーン・オブ・ザ・ストーンエイジ)、ジョン・ポール・ジョーンズ(レッド・ツェッペリン)、デイヴ・グロール(フー・ファイターズ)による3ピース・ロックバンド。
    (※2)ザック・デ・ラ・ロッチャ(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)、ジョン・セオドア(マーズ・ヴォルタ)、ジョーイ・カラムによる3ピース・オルタナティブ・ロックバンド。

    fujirocker’s comments

    「スーパーバンドの日本初披露。出演発表がけっこう遅かった気がする。トムヨークの繊細な歌声にフリーのゴリゴリのベースが乗っかったあのグルーヴ感は脳がぶっ飛んだ。」


    「正直トムのソロ作品はそこまでガッツリ聴き込んでなかったけど、ライブ観終わった後は口あんぐりでした。あのエレクトロな曲がこうも肉肉しい音に変わるのかと。そのあまりの衝撃にマッシヴ・アタックを素直に楽しめなかったのは、今となれば笑い話です。」

    第6位 SIA @ GREEN STAGE (2019)

    Photo By 古川喜隆

    Photo By 古川喜隆

    SIAは微動だにせずステージに立っていた。その脇では縦横無尽に踊るマディー・ジーグラー。ステージ左右に写しださる映像とリンクするようにパフォーマンスは行われる。臨場感と緊張感と大雨による解放感でグリーンステージは混沌としていたが、SIAのエモーショナルな歌声により、観客の熱がどんどん上がっていくのだった。それでも最後までSIAは微動だにしない。寡黙なSIAと興奮する観客。歌は心に届く。そう感じたライブだった。

    fujirocker’s comments

    「2019年のSiaは本当に凄かった。ライブというかアートだった。雨も凄かった。願わくば、良い天気でもう一度見たい。」


    「下手にSIA、ステージ中央にコンテンポラリーダンサー。それだけのシンプルなステージながらも、あんなにも圧倒されて感動したのは、本当に衝撃的でした。」

    第6位 ARCADE FIRE @ GREEN STAGE (2014)

    Photo By Izumi Kumazawa

    Photo By Izumi Kumazawa

    祝祭感、多幸感、カタルシス・・・この日のアーケイド・ファイアのライブを一言で言うなら、この辺の言葉がピッタリだろう。それを生み出していたのは、あのデヴィッド・ボウイも参加したトライバルなグルーヴが印象的な4thアルバム『Reflector』を中心としたセットリストによるところが大きかったと思う。“Wake Up”で沸き起こった大シンガロングは、この時グリーン・ステージにいた多くのファンの脳裏に焼き付いているのでは無いだろうか。

    fujirocker’s comments

    「フジロックの祝祭感と見事にマッチしたステージ。ラスト「ウェイクアップ」は、後にも先にもない最高の高揚感でした。」


    「一つに絞るのは難しすぎるけど……アーケードファイア!!!!!」


    「横綱相撲だった!呼んでくれてありがとう!」

    第4位 SOUL FLOWER UNION @ FIELD OF HEAVEN (2000)

    Photo By fujirockers.org

    Photo By fujirockers.org

    苗場2年目の2000年。最終日大トリを飾ったのは2日目ヘブンのトリも務めた、ソウル・フラワー・ユニオンだった。彼らの前に出演したプライマル・スクリームで燃え尽きたと思われるオーディエンスがステージを後にする中、入れ替わるように大勢のファンがモッシュエリア内に駆け込んでいく光景がまず印象的だった。しかし凄いのはここからだ。彼らの日本民謡的ビートがオーディエンスをとことん踊らせ、それに影響されてか、どんどんお客さんが集まってくる。最終的にはグリーンステージに大喝采の渦を巻き起こり、ライブが終わると皆一様に幸せそうな表情を浮かべていた。そう、それが全てだった。おそらくこの時初めてソウル・フラワー・ユニオンを知ったファンも多かったと思う。そう、自分のように。

    fujirocker’s comments

    「2000年のソウルフラワーで覚えてるのが、始まる前からお客さんがガッツリハグしてたこと。記憶が確かなら、その内の一人(別人だったらごめんなさい)が、フリオ・フランコのTシャツ(バッティングの構えのプリント)。おれも持ってるよと胸の中でサムズアップ。」

    第4位 OASIS @ GREEN STAGE(2009)

    Photo By Miyuki Samata

    Photo By Miyuki Samata


    Photo By Miyuki Samata

    オアシス解散前、最後のフジロック出演となったオアシス、雨の中のグリーン・ステージ。数々の名曲が惜しげもなく披露されたライブは、僕らが愛しているいつもの「オアシス」そのものだった。オアシスの珠玉のアンセムたち…“Rock ‘n’ Roll Star”、“The Masterplan”、“Wonderwall”、アコースティックバージョンの“Don’t Look Back In Anger”、それらを強雨に負けることなく完璧にシンガロングした、あの時間はかけがえのないものだ。“Live Forever”…「永遠に生き続けてやる」というその歌詞の通り、永遠に続くと思っていたあの時間は、この日のライブの約1ヶ月後にバンドの解散と共に終わりを告げるわけだが、ファンにとっては今もなおこの瞬間が永遠なものであることは間違いない。

    fujirocker’s comments

    「雨が降る中の”Champagne Supernova”。グリーンに広がる壮大なサウンドとリアムのヴォーカル。そして雨粒に照明が反射し煌めく幻想的で感動的な光景。その瞬間はまさに”Champagne Supernova”で、えも言われぬ美しさに思わず涙した良き思い出。」


    「初フジロック。豪雨の中だけど最高に楽しかった♪︎」


    「解散前、日本で最後となったステージ。雨の中、万感のドンルク大合唱は最高に気持ちよかった!」

    第2位 UNDERWORLD @ WHITE STAGE (1999)

    noimage

    初めての苗場開催となった1999年のフジロック。アンダーワールドは自らも参加するデザイン集団『TOMATO』が手がけるビジュアル映像と一体化したスタイリッシュな音楽世界をホワイト・ステージに降臨させた。その神がかったパフォーマンスは、彼らのキャリアの中でも屈指と語り継がれている。

    fujirocker’s comments

    「踊り狂うとはこの時見たUnderworldの時だったと思う。」


    「ホワイトステージのその空間だけが、地球から切り取られてぽっかり浮いたかのような祝祭感。レイジが終わってから駆けつけた人は入場規制で入れなかったようで、終演後に出てきた人たちの熱気と高揚感に悔しがってた。」


    「個人的メインアクトだったUnderworld。サウンドチェックと思っていたら、え? 始まってる!?まだ20分前ですよ!から最後の最後まで、後にも先にもない祝祭空間が広がっていた!宇宙のはるか彼方まで連れていってもらったよ!」


    「苗場初年度、初日の興奮をパッケージしたような最高のライブ。終わったあとに「こんな最高なのがあと二日もある…」って思ったのを強烈に覚えてます。」

    第2位 MY BLOODY VALENTINE @ GREEN STAGE (2008)

    Photo By Izumi Kumazawa

    Photo By Izumi Kumazawa

    惜しくも2位に終わってしまったものの、この日のマイブラのステージは間違いなく歴史的時間だったと思う。ファンにとって待望のフジロック初ライブであり、そこに待ち構えていたのは想像をはるかに上回る音楽体験だった。グリーン後方に居てもノイジーな轟音に包まれていると実感できたあの感覚。そんな轟音の中で感じられたマイブラの美しさの側面。それらは言わずもがな、ケヴィン・シールズ(Gt/Vo)が作った楽曲と、ビリンダ・ブッチャー(Vo/Gt)の透明感あるヴォーカルによるところが大きい。そんなマイブラのライブは、2013年2月に東京と大阪で行われた単独公演(耳栓付き)と共に伝説となっている。

    fujirocker’s comments

    「一曲目から震え、ラストのYMMRのノイズの海で昇天忘れられません。」


    「ゴゴルがベストと書いたけど、ほぼ同着でこちら。念願のマイブラ、あの10分の爆音と感動は一生忘れない。」


    「20分にわたるyou made me realiseのノイズは最高。」


    「あの轟音が未だに耳に残ってるような気がする。」

    第1位 NEIL YOUNG WITH CRAZY HORSE @ GREEN STAGE (2001)

    Photo by fujirockers.org

    Photo by fujirockers.org

    畏怖と愛情みたいなものが “Hey Hey, My My” で極まり、“Like a Hurricane” のイントロでは総毛立った。なんかえらいもんを観たという記憶に収斂されてはいるものの、23年を経て未だにあのステージを超える何かを観ていない気がする。派手な演出は皆無。世界のどんなステージでも身一つで対峙してきたであろう、人の大きさが勝利していた。

    fujirocker’s comments

    「1択。空前絶後のベストライブ。初のフジロック & 抱えていた個人的問題も影響大なんですが、延々続く轟音と時折差す光のようなハーモニー✨ この日から私はフジロックに夢中❤️人生のマイルストーン。」


    「えー…最高でした(語彙力喪失w)。現状これ一回こっきりの奇跡の夜でした。また苗場に戻って来て欲しい!切望!」


    「たぶん世界のどこでもニール・ヤングはニール・ヤングなんだろうなと。打ちのめされたのか、半笑いだったのか自分の感情も超えてきたステージでした。」


    「初めてフジロックに行くきっかけをくれたのが彼らの出演決定。思い入れも含めていまだにダントツ1位」


    「本当は途中で裏のNew Orderを見に行くつもりでいたが、始まってすぐに「あ、これは途中で抜けるのは無理だな」と思った。とにかく最初から最後まで金縛り状態で見てました。このライブを見れたことを心から感謝したい。」

    以上が「苗場フジロック・オールタイム・ベストライブ25」でしたが、いかがだったでしょうか?惜しくもランキングには入らなかったものの、フジロッカーズの方々から投票いただいた数々の印象的だったアクトを以下に紹介しますが、これらを踏まえて全体を見てみると改めてフジロックのライブアクトにおける幅の広さを感じることができるかなと思います。

    <ランキング20位以下(アルファベット順に記載)>

    100 gecs @ WHITE STAGE (2023)
    APHEX TWIN @ GREEN STAGE (2017)
    ASIAN DUB FOUNDATION @ GREEN STAGE (2008)
    BASEMENT JAXX @ WHITE STAGE (2004)
    BATTLES @ WHITE STAGE (2016)
    BATTLES @ WHITE STAGE (2007)
    BEASTIE BOYS @ GREEN STAGE (2007)
    BELLE & SEBASTIAN @ WHITE STAGE (2004)
    BLANKEY JET CITY @ GREEN STAGE (2000)
    BLOODYWOOD @ GREEN STAGE (2022)
    COLDPLAY @ GREEN STAGE (2011)
    DAWES @ FIELD OF HEAVEN (2022)
    DEATH CAB FOR CUTIE @ WHITE STAGE (2019)
    DISCLOSURE @ WHITE STAGE (2016)
    FATBOY SLIM @ GREEN STAGE (2005)
    FOO FIGHTERS @ GREEN STAGE (2015)
    FOO FIGHTERS @ GREEN STAGE (2023)
    FRANZ FERDINAND @ GREEN STAGE (2014)
    GOGOL BORDELLO @ THE PALACE OF WONDER (2008)
    GOGOL BORDELLO @ WHITE STAGE (2008)
    GROOVE ARMADA @ WHITE STAGE (2007)
    Homecomings @ WHITE STAGE (2023)
    IGGY & THE STOOGES @ GREEN STAGE (2007)
    LIZZO @ GREEN STAGE (2023)
    LOU REED @ GREEN STAGE (2004)
    MOGWAI @ WHITE STAGE (2003)
    Motörhead @ GREEN STAGE (2015)
    OASIS @ GREEN STAGE (2001)
    PHISH @ GREEN STAGE (1999)
    PIXIES @ GREEN STAGE (2004)
    PRIMUS @ WHITE STAGE (2004)
    RAGE AGAINST THE MACHINE @ GREEN STAGE (1999)
    RED HOT CHILI PEPPERS @ GREEN STAGE (2006)
    ROVO @WHITE STAGE (2012)
    SPECIAL OTHERS @ FIELD OF HEAVEN (2016)
    THE AVALANCHES @ GREEN STAGE (2017)
    THE CHEMICAL BROTHERS @ GREEN STAGE (2019)
    THE CHEMICAL BROTHERS @ GREEN STAGE (2011)
    THE DISCO BISCUITS @ FIELD OF HEAVEN (2009)
    THE MARS VOLTA @ WHITE STAGE (2005)
    THE MUSIC @ GREEN STAGE (2011)
    THEE MICHELLE GUN ELEPHANT @ GREEN STAGE (2003)
    THESE CHARMING MEN @ GREEN STAGE (2004)
    UNDERWORLD @ GREEN STAGE (2008)
    V∞REDOMS @ WHITE STAGE (2007)
    WEEZER @ WHITE STAGE (2023)
    WRENCH @ オールナイトフジ (2019)
    カネコアヤノ @ WHITE STAGE (2021)
    ザ・ルースターズ @ GREEN STAGE (2004)
    井上陽水 @ GREEN STAGE (2002)
    渋さ知らズオーケストラ @ GREEN STAGE (2004)
    小沢健二 @ WHITE STAGE (2017)
    電気グルーヴ @ GREEN STAGE (2021)

    さぁ、もうすぐ今年のフジロックが始まります!今年はいったいどんな “出会い” があるのか楽しみに待ちましょう!

    text by 丸山亮平、石角友香、渡邊拓朗、卜部里枝、若林修平

Fujirock Express
フジロック会場から最新レポートをお届け

フジロッカーズ・オルグ盤『フジロッカーズの歌』7インチアナログEP

フジロッカーズ・オルグ盤『フジロッカーズの歌』7インチアナログEP

bnr_recruit

bnr_recruit
PAGE TOP
301 Moved Permanently

301

Moved Permanently

The document has been permanently moved.