• 4年ぶりの開催への思い 朝霧JAMS’インタビュー KIDS LAND編


    2022年、朝霧JAMが4年ぶりに開催されました。ワークショップやフラッグ作成など、様々な遊びが楽しめる空間として、KIDS LANDは子どもたちに人気のエリアですね。そのKIDS LANDですが、今年はコロナの影響もあり、スタッフ人数が減ってしまったそうです。それは困った事態かと思いきや、なんと朗報が!FUJI ROCKから強力な助っ人が来てくれたとのこと!
    そんな、例年とは少し違ったKIDS LANDの違いや遊び場の工夫など、KIDS LANDリーダーと、FUJI ROCKの応援スタッフからお話を伺いました。

    kidsland-01

    <KIDS LAND朝霧JAMS’>
    ・リーダー 赤池 沙予さん(写真左) (お話は赤池さんから伺いました)
    ・スタッフ 院南 五月さん(写真右)

    4年ぶりの開催。コロナの影響でスタッフが減るも、強力な助っ人が登場!

    ─ 4年ぶりの朝霧JAMとなりましたが、今までと変わった点はありますか?

    赤池「今年のKIDS LANDのスタッフは、実はコロナで減ってしまったんです。キッズランドのシンボルとなっているあのテント、ティピと言うのですが、そこは秘密基地として子どもたちに人気があります。しかし、ここもコロナ禍だとリスクの要因になりうるため、大人数を入れる事はできなくなりました。今までは、当日ボランティアには保育士や学生、幼稚園教諭もいたのですが、やはりコロナの影響で参加できる人が減ってしまいました。」

    kidsland-02

    ─ 子どもを守るお仕事の方々は、リスク対策も必要ですよね。少ない人数での作業は、大変ではありませんか?

    赤池「そうなんです。でもそういった事もあって、今年はFUJI ROCKからプレーリーダーの男性4名が、応援に来てくれました!」

    ─ そうですか!それは心強いですね。FUJI ROCKにもKIDS LANDがありますね。では、どういった経緯で応援に来てくれたのでしょうか?

    赤池「スマッシュにスタッフ人数減少の件を話しまして、応援を依頼しました。でも実は、応援に関して以前から依頼していたんです。それが今回、やっと実現しました。」

    ─ 念願の応援依頼が実現して、よかったですね!子どもたちの反応はいかがですか?

    赤池「ここの自然が多いところを活かしたいと考えていまして、小学生を対象にした制作ブースを設置しました。松ぼっくりや積み木の遊び場なども作り、みんな楽しんでくれています。」

    ─ 子どもたちも夢中で遊んでいるようですね。

    赤池「そうですね。それから、今までは女性スタッフが多かったのですが、今年は男性スタッフが来てくれた事もあって、KIDS LANDで焚き火をしています!」

    ─ それは新しいですね!KIDS LANDでは初めての焚き火ですか?

    赤池「そうです。火を使うと危険を伴ったり、管理がきちんとできるのかという課題もあり、今までは厳禁でした。でも今年はプレーリーダーが常駐して管理してくれているので、子どもも一緒に遊ぶことができます。」

    ─ 安全管理がしっかりできていれば、親御さんも安心できますね。親子一緒に焚き火を囲むこともできて、楽しそうです。他にはどんな遊びがありますか?

    赤池「森の中も、トンネルの奥に木で秘密基地を作ってくれました。今までは森のトンネルをただ通るだけで、「ここに、何か作れないかな」と思っていました。力のある男性スタッフが来てくれた事で、その思いを形にすることが出来たんです。自然に生えている木や葉っぱを活用して作った秘密基地は、子どもに大人気なんですよ!トンネルは行きましたか?」

    kidsland-03

    kidsland-04

    ─ 先ほどトンネルを通った時に見つけました!秘密基地というネーミングを聞いただけで、気分がワクワクしますね。コロナの影響でスタッフは減ってしまいましたが、その代わりに助っ人が来てくれて、新しい遊びも出来るようになり、子どもたちは喜んでいるでしょうね。

    赤池「そうですね。あとは、ここのエリア内にはフラッグが飾ってあるんですが、キッズの手形がペイントしてあるんです。」

    ─ あちこちに可愛いフラッグがありますね。

    赤池「そのフラッグは、前回の4年前に作成したものなんですよ。」

    ─ 朝霧JAMが中止となる前の2018年ですね。4年前となると、今よりもだいぶ小さな掌でしょうね。自分の手形を見つけるのも楽しそうです。

    赤池「そうなんです。それを見に来ることで〝再会と成長〟を感じることができるんです。自分が作ったフラッグは、どこにあるかな?と見つける楽しみもありますね。」

    ─ 〝成長〟と〝再会〟!とても良い機会ですね。4年ぶりの朝霧JAM開催で、まさに〝再会〟が果たせる今年は、お子さんだけでなく、親御さんにとっても嬉しい思い出になりそうですね。

     

    <FUJI ROCKから応援! プレーリーダー ヤスさん>

    「地元の人も 他県の人も 笑がおいっぱいでつながる場 あさぎりじゃむ」

    「地元の人も 他県の人も 笑がおいっぱいでつながる場 あさぎりじゃむ」

    今、だけじゃない。ここから繋がっていく。未来に向けた遊び場をつくる。

    ─ 通常はどんな活動をされているのですか?

    ヤス「フジロックのプレーリーダーとして活動しています。それから、NPO日本冒険遊び場づくり協会のメンバーとしても活動しています。」

    ─ どのような経緯で、朝霧JAMに参加する事になったのでしょうか?

    ヤス「以前から、朝霧JAMの依頼はありました。今年はスタッフも減ってしまった事もあり、応援として参加する事になりました。」

    ─ キッズランドでは、どんな活動をされているのですか?

    ヤス「朝霧は自然が豊かなので、この時期の落ち葉などの素材を活かして、森の中に木で秘密基地を作りました。子どもは興味を持って、中に入って行きますね。」

    ─ 森の中に何かある!と私も発見しました。

    ヤス「ここの森のトンネルには今まで何もなかったので、空間を活かして秘密基地を作りました。例年だと女性スタッフが多かったから、そういった作業がなかなか出来なかったのだと思います。」

    ─ 子どもと関わり続ける中で、将来的に思うことはありますか?

    ヤス「全国にプレーパークを広めたいと思っています。健常者、非健常者との共存を目指して、線引きをなくしたいんです。」

    ─ たくさんの出会いがあり、継続する事で思うのですね。

    ヤス「FUJI ROCKもそうなんです。何年も続けていって、その中で人の繋がりも生まれるんですよね。FUJI ROCKで小さな頃に出会った少年が、10数年してから会いに来てくれた時は、嬉しかったですね。人生の節目に挨拶に来てくれたりして、本当に親戚のような気持ちです。」

    (左から ヤスさん、同じくプレーリーダーのウッティーさん、JAMS'の院南さん)

    (左から ヤスさん、同じくプレーリーダーのウッティーさん、JAMS’の院南さん)

    継続した関わりから、人の繋がりを守る。先を見据えたヤスさんの姿勢に、学ぶ事が多いお話でした。

     

    <FUJIROCKから応援! プレーリーダー めだかさん(嶋村 仁志)>

    「燃 たき火、たのしかったね〜!♡」(写真右がめだかさん)

    「燃 たき火、たのしかったね〜!♡」(写真右がめだかさん)

    焚き火を囲むと、内側を向く。つまり、自然と仲間になれる場所。

    ─ 子どもたちと関わる活動を始められてから、どのくらいですか?

    めだか「もう25年活動しています。子どもの遊び場、プレーパークですね。」

    ─ 25年!きっかけは何かあったのですか?

    めだか「大学生の時に、東京プレーパークという活動に出会ったことですね。」

    ─ 朝霧JAMには、応援で来られたと伺いました。焚き火を行う事になったのには、どんな理由があるのでしょうか?

    めだか「ルーティンのオペレーションのサポートよりは他にできないかと考え、焚き火を提供することにしたんです。」

    ─ キッズランドでは、初めての焚き火だそうですね。

    めだか「火はね、子どもを本能的に惹き付けるんですよ。火は原始的な喜びであって、木を入れたり、火を消したりする事で、形が変わったり感じられますよね。」

    ─ 確かにそうですね。大人でも惹き付けられます。

    めだか「色々な世代の、火が好きな子が集まって来ます。焚き火を囲むと、内側を向くでしょ。そうすると、自然と仲良くなれるんです。」

    ─ 内側を向くことで、周りとの距離感も近くなる。隣の子に声をかけるのも、違和感なくできますね。

    めだか「そう。今の時代は、皆で一つを成し遂げるということが少ないのが現状です。こうして焚き火を囲むのは、自然と仲間になれる場所でもあるんです。」

    ─ そう言えば気になったのですが、〝めだか〟さんという愛称には、何かエピソードがあるのですか?

    めだか「ある中学生が付けてくれたんですよ。僕の目が大きいところから〝目がでかい〟が〝目でか〟と変化して、〝めだか〟というあだ名が付きました。」

    ─ あだ名があるとコミュニケーションも取りやすいですよね。

    めだか「そうです。その中学生の居場所を作る事にも、繋がりました。」

    ─ めだかさんは25年間活動をされているそうですが、具体的にはどのような活動なのですか?

    めだか「港区に東京プレー(TOKYO PLAY)を立ち上げる活動をしています。森の開拓をしたり、子どもの遊び場を作っています。

    ─ 港区で遊び場とは、結びつかなかったです。

    めだか「遊び場が〝ない〟を〝ある〟に変えるんです。子どもの成長を見守ること、遊び場を作ることによって、社会貢献にも繋がるんです。」

    ◎JAMS'のハルカさん(左から3人目)、なんと取材当日が20歳の誕生日だそう!おめでとうございます!

    ◎JAMS’のハルカさん(左から3人目)、なんと取材当日が20歳の誕生日だそう!おめでとうございます!

    ─ 子どもの成長を見守るとは、どのように関わるのでしょうか?

    めだか「子どもが自分でボールを作るとしたら、こちらがしてあげるのではなくて、自分で作るようにします。子どもはね、希望を持ち帰る事ができます。そんなふうに、子どもを解放させる時間をあげたいと思っています。」

    ─ 遊び場を提供する事で、子どもは希望を持ち帰る。朝霧JAMでの楽しい思い出も持ち帰って欲しいですね。

    4年ぶりの朝霧JAM。開催出来なくても、子どもは日々成長して行きます。4年前の自分の手形を見つけられたお子さんは、どのくらい大きくなったのでしょうか。自分の手形を見つけて、きっと喜んだことでしょう。コロナの影響でスタッフが減るというピンチを救ってくれたのは、やはり人でした。人と人との関わりや繋がりを大切にされている朝霧JAMS’の思いが、スタッフ減少の事態を救ったのだと思います。以前から依頼していたFUJI ROCKのプレーリーダーの応援が今回実現した事も、コロナ禍でどうしてもネガティブになりがちな今、明るい話題をもたらしてくれました。朝霧JAMの特徴の一つでもある子どもの遊び場KIDSLANDは、JAMS’と強力な助っ人によって、遊び場がさらにパワーアップして迎えてくれました。年齢も出身も皆違うけれど、楽しそうに遊ぶ子どもたちの笑顔が印象的でした。来年はどんな遊びができるか、楽しみですね。

    ■ 関連記事:4年ぶりの開催への思い 朝霧JAMS’インタビュー コアメンバー編

    朝霧JAMS’
    https://asagirijams.info/
    https://www.facebook.com/asagirijams
    https://twitter.com/asjams
    https://www.youtube.com/channel/UC69q_I-vbSTHj3Ib-Ent4bA

    こどもフジロック
    https://www.facebook.com/kodomofujirock/
    https://twitter.com/kodomofujirock
    https://www.instagram.com/kodomo.fujirock/

    ※取材時のマスク着用に関しては、任意とさせて頂いております。

    インタビュー、文:小亀秀子
    写真:おみそ、小亀秀子

Fujirock Express
フジロック会場から最新レポートをお届け

フジロッカーズ・オルグ盤『フジロッカーズの歌』7インチアナログEP

フジロッカーズ・オルグ盤『フジロッカーズの歌』7インチアナログEP

bnr_recruit

bnr_recruit
PAGE TOP
301 Moved Permanently

301

Moved Permanently

The document has been permanently moved.