• フジロックを彩るアートの世界!〜Vol. 2ルーク編〜


    先日お届けしたゴードンのインタビューはいかがでしたでしょうか?ゴンちゃんがFUJI “ROCK”から来ていたなんて、驚きでしたね!(笑)
    さて今回お届けするアートは、グリーンステージからホワイトステージへの道に点々と光るクラゲや星といったら、みなさんすでに頭の中に「あれかー!」と思い浮かぶことでしょう!開催中に多くの人がSNSに投稿するフジロックの代表的なアートに纏わる秘話をお届けします。
    この作品を手がけるアーティストはイギリス郊外のブリストルを拠点に活動するルーク・イーガンさん(AKA Filthy Luker)。過去にはロンドンオリンピックのアートにも参加した方なんです!今日は特別にブリストルにある仕事場にお邪魔して、彼のアートに対する想いをたっぷりと伺ってきました!こちらも興味深い話が満載です!それではどうぞ!

    Photo by Riho Kamimura

    Photo by Riho Kamimura

    ─ フジロックでもルークさんの作品は大きな存在感がありますが、インフレータブルのアート製作はいつから始めたのですか?

    ブリストルという土地と僕が運営しているDesigns in Airの仲間であるピーター・ハミルトン(AKA Pedro Estrellas)のある閃きから物語が始まったんだ。
    元々ピーターは“インフレータブル”といって、中に空気を入れて膨らませた形状のものを使ったアート作品を1994年から作り始めたんだ。偶然ブリストルには世界でも有名な気球製造会社のキャメロンバルーンがあってさ、そこで彼は「気球の生地を使ってインフレータブルが作ってみたら面白いんじゃないか?」と思ったんだ。そして最初はその生地を活用して子供用に遊具やアクティビティ向けの作品が多く作っていたんだ。試作品は魚だったかな。

    ─ 柔らかいイメージがあったんですが、気球の生地を使っているんですね!

    そうそう、あとピーターは数学者でもあるから幾何学的な形に興味があって、12面体の星型のインフレータブルを作ったんだ。そしたらナイトクラブを経営している彼の友達が「うちの店にその星を持ってきてよ!」って話になって(笑)お店においてたら観客からの反応が抜群に良くてすぐに「来週までに6つ作って来てよ」ってことになったんだ!そしてこの反応を見た彼はこの星のアートをたくさん作って売り込みを始めようとロンドンまで足を伸ばしたんだ。だから思いもよらないタイミングで急にビジネスが始まったって感じだった。まさかナイトクラブからだなんて(笑)そこからロンドンだけでなく、ヨーロッパ中にこの星が広まって行ったんだ。

    Photo by Luke Egan

    Photo by Luke Egan

    ─ ルークさんとピーターさんはどのように出会ったのでしょうか?

    ピーターが仕事を始めた2年後から一緒に仕事をしてるよ。その時僕は20歳ぐらいだったから、「ナイトクラブにインフレータブルを売り込みに行かない?」と言われた時は楽しそうですごく興奮したよ。学生時代に僕は木材彫刻のコースと裁縫のクラスを少し取っていたんだ。そこでピーターから話が来た時にインフレータブルの裁縫もやってみようと思って、当時はデザインと裁縫を担当していたよ。その当時はどうやって作るか?なんていう本もなければ教えてくれる人なんて誰もいない。全て自分の経験をもとに試行錯誤しながら作っていたんだ。

    ─ ルークさんにとってインフレータブルとの出会いは刺激的でしたか?

    そうだね、僕にとっても世界が変わったって感じ。ピーターのある閃きから大きな投資をせずに急にビジネスが始まって、全てがチャンスに見えたよ。さっきも言ったけど、インフレータブルを手がける前の彫刻や裁縫の知識を生かせているのはとてもラッキーだね。それからはトライアンドエラーでどんな生地の色が映えるのか、ライトはどうしたらいいのかなど、インフレータブルというものをハブにして、いろんなことができるんじゃないかって思えてきてすごく楽しかった。

    ─ インフレータブルがルークさんの可能性を広げてくれたんですね!他には、どんなところで活躍していたのでしょうか?

    ナイトクラブへの営業少し時間が経った後、次はフェスティバルで何かできないかってことを考え始めたんだ。フェスティバルはステージもあるし、数々のテントもある。ナイトクラブよりもより飾る場所も多いし、規模の大きい面白いことができるんじゃないかって思って。ただ実はそれは表向きの理由で、ナイトクラブには2,000軒くらい回ってさ、ちょっと飽きちゃったところもあったんだよね(笑)フェスティバルの他にも公園や道路などパブリックな場所に作品を飾る機会も増えてきたんだ。でもやっぱりフェスティバルでの仕事が楽しいね!

    ─ ロンドンオリンピックも参加していましたよね?
     
    あれは本当に一大プロジェクトだった。ロンドンオリンピックのアート作品を作り上げるアプローチとしては特定の一人に仕事を寄せるのではなく、様々なアーティストが集まるチームとして製作していったんだ。そして僕たちは大きなクジラのインフレータブルをデザインしたんだ。同じものをフジロックに持っていった年もあって、ドラゴンドラのリフト付近に飾ってたかな。

    Photo by Luke Egan

    Photo by Luke Egan


     
    ─ オリンピックの後はかなりの反響だったんではないでしょうか?

    ビジネスの立ち上がりはゆるい成長曲線を描いていたんだけど2002年頃に僕たちの手がけたあるストリートアートの写真が雑誌に掲載され世界中に広まったんだ。それがきっかけで色々なところからお話がくるようになった。またデジタル社会の時代と相まって、手がけたストリートアートがInstagramやFacebookに投稿されていることが人々に私たちがやっていることを知ってもらうきっかけとなっているよ。
    やっぱり僕たちはアーティストだから、デザインというよりも空間も含めてアートとしてみてもらいたくて、このストリートアートはとてもやりがいがあるんだ。おかげさまで今でもDesigns in Airも運営できてるし、様々なところからインスタレーションを作って欲しいという依頼をもらうようになってさらに忙しい日々を送っているよ(笑)

    ─ 最初に参加したフェスティバルは何でしたか?

    Glastonbury Festival(以下、グラスト)だったと思う!近くに住んでたこともあってね。当時若かったころの僕にはチケットの入手は困難でしかも値段も高い。そんな時にインフレータブルのアートを提げて、このアートを飾るから中に入れてくれって話をしたんだよ(笑)
    そうそう、グラストで思い出したんだけど、昔グラストで使う機材を搬入しようとゲートから出ようとした時に、急にタバコを一服したいと思ってゲートを開けっぱなしにしてたんだよね。そしたらグラストの会場であるWorth Farmで飼っている牛がそのゲートから逃げ出してしまって大騒ぎになったことがあるんだ(笑)当時は牛を捕まえるのに必死になったけど今では笑い話だよね。

    ─ 製作をする中で大切にしていることって何ですか?

    Photo by Riho Kamimura

    Photo by Riho Kamimura

    イベントの趣旨を理解して製作を開始するかな。製作にはコストと時間がかかるから、納得するものを作る為にもプランは入念に時間をかけてるよ。今年はフジロックに向けて、新しく大きな花のインフレータブルを作っているんだ。Smashとはとても良い関係で僕らのことを信頼してくれているから、フジロックの仕事はとてもワクワクするよ。

     

    次ページへ:インフレータブルはこうやって作られていたんだ!プロフェッショナル集団が細部までこだわり抜いたインフレータブルの製作秘話はまだまだ続く。

     

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