フジロックを彩るアートの世界!〜Vol. 1ゴードン編〜
- 2019/07/20 ● Interview
フジロックが好きな理由としてよく耳にすることは、「会場の非日常的な雰囲気に魅了されている
という答え。確かに “フジロック”を思い浮かべると数々のアートたちが頭の中に蘇ってきますよね。これらは、苗場の自然を生かし世界で活躍するアーティストたちが、一つずつ思いを込めて手がけているものです。フジロックが直前に迫った今回、そんなアーティストのインタビューをお届けします。
Vol.1は、みんな大好き“ゴンちゃん”の生みの親で有名なアーティスト、ロバート・ゴードン・マクハーグ三世(以下、ゴードン)さん。今回は彼のロンドンのお家に伺って色んなお話をしてきました!
「ゴンちゃんに込めた想いとは?」
「あの作品もゴードンの仕掛けだったの?!」
など驚きがたくさんのインタビューです!それではどうぞ!
─ フジロッカーの間では、ゴンちゃんの生みの親としても有名だと思いますが、ゴードンはいつからアートに興味を持ったのですか?
そうだな、子供の頃からアートが好きで、小さい時から芸術には触れていたかな。なんていうんだろう、大したものではなくて子供がするお絵かきみたいなものだったけどすごく楽しかったことを覚えてる。
─ フジロックはいつから参加しているんですか?
もう20年以上関わっているよ。最初はゲストチームとして参加していて、マサ(日高さん)とジェイソン(UKスマッシュチーム)から手伝って欲しいと声をかけてもらったんだ。マサは1990年代の初めにジェイソンが紹介してくれて、彼ともすぐに友達になったんだ。もう25年くらいの仲になるかな。UKスマッシュで働いている時期が10年くらいかな、その後「SUBWAY GALLERY」というギャラリーを開くことになって、UKスマッシュを離れることになったんだけど、もう家族みたいな仲だからね、彼らとの仲は途切れず、ずっとフジロックでも一緒に仕事しているんだよ。そして12年くらい前になるかな。“ゴンちゃん”の製作を始めて、毎年300〜500個くらいの石にゴンちゃんを描いているんだ。
─ ゴンちゃんはもう大人気ですよね。どうやってアイデアが出てきたんですか?
これは今も変わらないんだけど、フジロックに参加する時は「毎年何か新しいことができないか?」と考えてるんだ。で、ある日フジロックのことを考えている時に「FUJI ROCK」の文字を見ていたら、「FUJI ROCK」の中に“ROCK(石)”があって思いついたんだ(笑)
─ なるほど!FUJI “ROCK”から来てるんですね!(笑)
ギャグみたいでふざけてるでしょ?(笑)でもさ、 石ってなんかキャラクターみたいだとも思ったんだよ。「石」って一言で言っても、ひとつひとつ似ているようでそれぞれ個性がある。なんかそれってフェスティバルのようなたくさん人が集う場所にぴったりだな、なんて。それでいろんな形の石に違う色をまとわせて“同じ仲間だけどそれぞれ個性がある”そんなフェスティバルに参加する人を表現したいと思ったんだ。
─ すごい素敵なアイデア!
ありがとう!知っているかもしれないけど毎年、ゴンちゃんの新キャラクターを製作しているんだ。それも毎年仲間が増えていくことやフェスティバルがどんどん発展していくことを表現していているんだよ!“ゴンちゃん”っていう名前も僕のニックネームから来ているし。しかもマサがつけた僕のニックネーム(笑)自分の名前が付くとは思ってなかったから嬉しかったよ。
─ ゴンちゃんの誕生も突然何かひらめいて、次々と不思議な縁で次々と決まっていったという感じですね。
そうそう、何事も偶然のアクシデントから新しいことが生まれるよね(笑)毎年新しいアイデアも突然降ってくるって感じだよ。
─ ゴンちゃんに対するみんなの反応ってゴードンにはどういう風に映ってますか?
みんなが気に入ってくれてすごく嬉しいかな。僕自身フェスティバルの一部になれたっていう気持ちだし、みんなが毎年「新しいゴンちゃん見つけた!」だとか「何個見つけた!」とかいう風に“ゴンちゃんハンティング”してくれる反応も面白い。2年前かな。入場ゲート近くで大きな石にペイントしている時、女の子が「ゴンちゃんだー」と言いながら近づいてきたんだよ。彼女はサンダルを履いていたんだけど、爪を見て驚いたんだ。足の爪にゴンちゃんがいて!手のゴンちゃんネイルは前にも見たことがあったんだけど、足の爪は初めてで。ゴンちゃんネイルをしているもんだから、その子に「フジロックは何回目?
と聞いたら「初めて」って。しかも「日本のどこから来たの?」と聞いたら、なんと帰ってきた答えが「韓国から来たよ」だって。もう驚いちゃったよね(笑)ゴンちゃんなんてフジロックのほんの一部なのに、国を超えて知ってる人がいてくれて、僕の想像をはるかに超えたよ。あとはお子さんから石をプレゼントされることもあったりして(笑)
言語は一方通行で物を発するものだけど、アートはアートからコミュニケーションが生まれるからとても素敵なものだと思うし、自分がそこに携われていることがとても幸せと感じているんだ。
─ フジロックが近づいて来ましたが、今年も期待していいですか?(笑)
もちろん!ちょっと見せてあげるよ。きっと喜んでくれるはず!
─ (見たスタッフ一同)超かわいいー!!!
でしょ?(笑)
テーマは「LOVE IS ROCK」。左がゴンちゃんでその隣の女の子が“アリちゃん”で、僕の奥さんの名前なんだ!今これをどうやってみんなにお披露目しようか考えているところだから楽しみにしておいて!
あともう一つ!「DJ ゴンちゃん」のステッカーを新しく作ってるんだ!あとワッペンも。今年のフジロックではドン吉パークの「DON’S CAFE」でDJする予定で、そこでいくつかグッズを販売する予定なんだ。僕はカントリーミュージックが好きだからカントリーハットをかぶせてみたんだ!かわいいでしょ?(笑)
─ この背景の緑はゴードンのラッキーカラーなんですか?
違う違う、マサが好きな色なんだよ(笑)それもまたアクシデントみたいな偶然だったけど、「DON’S CAFE」のポスターを見た時にグリーンがあって、作ったものにグリーンを載せたいと思って選んだんだ。今年は「DON’S CAFE」の新しいロゴも手伝ったりしてるからぜひ見に来てね!
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