フジロック、あなたが選ぶ前夜祭ベストライブ・ランキング
- 2017/07/05 ● from fujirockers.org
前夜祭なのに、いや前夜祭だからこそ歴史に残る名演や、その年のベストアクトと称されるアーティストのライブが実現するのがフジロックのユニークなところ。今回は数々の前夜祭ライブからフジロッカーズの協力を得て、フジロック前夜祭ベスト・アクトのランキングを発表します。
「ああ、そう言えば思い出したわ、すごかったわ、あのライブ!」という経験者から、「前夜祭からこんなことが起こっているの?」という未経験者まで、「うわー、木曜の仕事、とっとと終わらせて苗場に行きたい!」気持ちを異様に後押ししてしまうかもしれませんが……発表します!
#8 CON BRIO / 2016
「しょっぱなであのグルーヴは反則!前夜祭で見てヘヴンも見に行くことに。」
「テントを建て終わり「いよいよ始まる!」高揚感を最大値まで爆発させてくれた。」
マイケル・ジャクソンやプリンス顔負けのキレッキレのパフォーマンスを見せた、シンガーのジーク・マッカーターをはじめ、ファンクネス溢れるトータル3回のステージは、去年のベストアクトに挙げる人も少なくなかったCON BRIO。
こんなアクトを前夜祭のしょっぱなに、ぶち込んでくるから、うかうかしていられないのです。
※ THE PALACE OF WONDERでのライブレポート
※ FIELD OF HEAVENでのライブレポート
#8 SKINNY LISTER / 2013
「観客を巻き込んだ最高のライブ!」
「前の方で観てたらボーカルの女の人にキスされたのが良い思い出です。」
ボーカル&ダンサーのローナが発した「カンパーイ!」で一気に場がヒートアップ。まさに「前夜祭、任しとけ!」な彼らは前夜祭恒例の集合写真にも参加してくれました。神出鬼没、場所がどこでも最高のアクトで巻き込む人間力!
#7 Mop of Head / 2011
「無名の新人がBRAHMANを食うぐらいのライブを見せた。」
「気がついたら踊り狂ってました。」
最初は様子見だった人も、その人力エレクトロ・ダンスロックの切れ味に次第にハマって、ラストの「Super human」では踊り狂っていた記憶もあるんでは?新作「Aspiration」ではエレクトロR&Bシーンで気鋭のSSW、向井太一を迎えたり、進化の真っ最中なのです。
#6 ONDA VAGA / 2012
「地球の裏側のバンドが「デイ・ドリーム・ビリーバー」のカバーをやった。泣いた。」
「前夜祭でハマって、その後4回観ました。何回聴いても飽きない。」
南米のよく知らないバンド、アルゼンチンの「オンダさん」が、レッド・マーキーを一つにした、ザ・タイマーズのカバー。日本とフジロック、そして清志郎へのリスペクトに涙目の人、感極まって歌う人、テントの外まで広がる大合唱はまさにフジロック前夜祭ならではの空気感でした。
#5 Flogging Molly / 2006
「翌日のグリーン・ステージ目当てで行ったら前夜祭に出てきちゃう幸せ。」
「もみくちゃになってカメラ失くしたけど、後悔はないくらい楽しかった。」
金曜グリーンのトリ前のバンドが前夜祭に登場するんだから、クラウドの盛り上がりも異常なテンションに。しかも前夜祭だからと言って一切手抜きなしのパフォーマンスはさすが。
#4 Räfven / 2009
「これがきっかけで本国スウェーデンに何回かライブを観に行くほどのファンに。」
「期間中、何度も見ることになった彼らの記念すべき初登場ライブ!」
スウェーデンのジプシー・バンド、神出鬼没の(前夜祭に抜擢されるバンドはその傾向強し)ゲリラ・ライブバンド、レーヴェンの人間力が成せるお祭り騒ぎは、
その年のフジロック名物になったばかりか、翌年の単独来日も実現させてしまいました。ブラボー。
当時のライブレポートはこちら
※ にぎやかしバンド、Räfven(レーヴェン)のおさらい | FUJIROCKERS.ORG
#3 チャラン・ポ・ランタン / 2015
「「スーダラ節」でモッシュを起こせるのはこの人たちしかいないでしょう。」
「違和感から一体感へ持って行く破壊力。」
摩訶不思議なルックスにぬいぐるみを抱えた、もも。そしてアコーディオンの小春が作るサーカス×シャンソン風のステージ。最初は様子見だったオーディエンスも体を張ったパフォーマンスと「スーダラ節」のハマり具合に、エモーション決壊。その後の3ステージも完全燃焼、Räfvenとのセッションも最高でしたね。
#2 NON STOP PUNK / 2016
「民生、ヒロト、ベンジーそろい踏みの「電撃バップ」、こんなの一生見れない奇跡の瞬間!」
「全てがやばい。これぞ前夜祭。」
バンドはルースターズ、そこに奥田民生、甲本ヒロト、浅井健一が出演することがアナウンスされてからのレッド・マーキーの興奮状態は、半端なかったです!まさにフジロック20周年ならではの豪華共演。文字通りパンク・クラシックスのカバーの中でも民生のザ・クラッシュの意外性、ヒロトのモダン・ラヴァーズなど思い出すだけで鳥肌モノです。
#1 BRAHMAN / 2011
「開催されることが当たり前だった3.11以前と、日常が日常でなくなった3.11以降。TOSHI-LOW自身も音楽に押されて一歩踏み出したんだと思う。」
「MCをするTOSHI-LOWを初めて観た衝撃と、ステージに立っている意義を見せつけられて感動。」
いわゆる震災後のしゃべるTOSHI-LOWが本格的に知れ渡ったライブ。「3日目のグリーン・ステージだろうが、原発20km圏内の誰も来ねえライブハウスだろうが、今日いただいたこのステージが俺たちの死に場所です」という覚悟に満ちたMC、思いの丈を饒舌に語った彼らに自分の行動を照らし合わせたフジロッカーズも多かったはず。前夜祭のみならず、全アクトの中でも歴史に残るライブになりました。
前夜祭アクトは当日発表。いわば唯一残されたアーティスト発表&タイムテーブルってわけです。これらのベストアクトを見て今年も色々妄想が止まらない……、前夜祭アクトは最強のサプライズなんです。なお今年のフジロッカーズ・ラウンジではこれらの前夜祭ベストライブ写真展も行うので、ぜひお立ち寄りください!