• 初めてのGlastonbury Festival DAY5


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    初めてGlastonbury Festivalを体験するオルグスタッフが、現地からレポートをお届けします。途中で力尽きたら、続きは後日書きます。(DAY1はこちらから)

    寛容で自由な世界の在り方

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    グラスト5日目。キャンプサイトからプレステントへの移動中に、スーツとウェディングドレスの2人組に遭遇した。これから会場内でウエディングパーティをするのだという。写真を撮らせてもらっていると、通りがかりの人たちも2人に祝福の言葉をかけていった。

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    好きな格好をして、好きな場所で、好きなように過ごす。グラストのお客さんを見ていると、それぞれが本当に自由に楽しんでいるなと感じる。それを咎める人は誰もいないし、それどころか他のお客さんやスタッフの人たちも一緒に楽しんでいる様子だ。

    自由は寛容さの上に成り立ち、寛容さは自由をさらに羽ばたかせる。そうしてできているのが、それぞれが自由に楽しんでいるグラストの雰囲気なんだろう。

    人が溢れかえってステージが見えないため柱によじ登るおじさん。周囲からは笑い声と歓声が起こっていた。

    人が溢れかえってステージが見えないため柱によじ登るおじさん。周囲からは笑い声と歓声が起こっていた。

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    道端でいきなりカーニバルと遭遇したり、隊列を組んだジェット機が頭上を飛んでいったり、小道を入ったら知らない集落に辿り着いたりと、夢とも現実ともつかない世界が広がるグラスト。

    こんなにも自由で寛容な世界が実在していること、それが人の手で作られていることを知れたのが、自分にとってはグラストでの大きな収穫だ。

    グラストには本当にカモメがいた

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    この日はライブもたくさん見た。アイルランド出身のヒップホップトリオ・KNEECAPは、ライブが始まる前に入場制限に。注目度の高さが伺える。パレスチナの支持を表明していることもあり、会場にはパレスチナの国旗や、その色を用いたスイカのアイテムを抱える人が目立った。

    北アイルランドにおけるイギリスの支配に反対し、アイルランド語の使用を支持する彼らが、イギリスのフェスティバルで放った「We don’t hate the English, we fucking love the English people, we just hate their Government.」という言葉は、今年のグラストのハイライトのひとつだろう。

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    前日はLONELY HEARTS CLUBに出演したFATBOY SLIMは、GENOSYSに再登場。グラストの常連組には周知の事実らしいが、彼が出演する年はステージに何度も登場するそうだ。

    驚くべきことに、この日のライブはFATBOY SLIMにとってグラストでの100回目のステージとのこと。いかに出番が多いかがよくわかる。明るい時間にも関わらず、芝生の上は一気にダンスホールへと変わった。

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    昨年のフジロックで来日し、6ステージに出演するという強烈なインパクトを残したUS。グラストでも複数のステージに立ち、持ち前のポップでエネルギッシュな演奏で会場を沸かせていた。

    Photo by MITCH IKEDA©️

    Photo by MITCH IKEDA©️

    OTHERステージにはEzra Collectiveが登場。UKジャズの新時代を切り拓く彼らのライブはポジティブなエネルギーに満ち溢れていて、見る者をダンスへと誘う。

    『Dance, No One’s Watching』という彼らのアルバムタイトルが物語るように、人目を気にせず踊ることの楽しさを実感させてくれるライブだった。

    Photo by Koichi Hanafusa

    Photo by Koichi Hanafusa

    ピラミッドステージのヘッドライナーを務めたのはニール・ヤング。アコースティックギター、エレキギター、ピアノと、次々と楽器を変えながら、衰えを感じさせない歌声を広大なステージに響かせる。古くからのファンと思われる年配の方々が、肩を組んで音楽に聞き入っている姿が印象的だった。

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    土曜の夜が更けていくとフェスの終わりを実感するのは、フジロックでも何度も経験している。始まってしまえば、あっという間に終わりが見えてくるのだ。ここにいる時間を少しでも楽しむために、クタクタの体を引きずってShangra-Laに繰り出した。

    午前4時を回ってもShangra-Laには人が溢れかえっている。踊り足りない人たちの終着地点といった雰囲気だ。そこら中で「see you tomorrow midnight」という挨拶が交わされるのは、ここのステージならではのコミュニケーションなのだろう。結局、今日も朝まで踊り明かした。

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    帰り道、OTHERステージの芝生にはたくさんのカモメが集まっていた。人が残した食べ物を狙っているようだ。その光景を見て、「グラストにはカモメがいる」というベテラン勢の言葉を思い出した。カラスならともかく、フェスの会場にカモメがいるというのは想像できなかったけど、実際に目にしてみてようやく現実のものとして受け入れられた。グラストには本当にカモメがいる。

    初めてのグラストは、泣いても笑っても残り1日。最後まで楽しみ尽くして日本に帰りたい。

    ※最終日は撤収作業があるため、レポートの更新は後日になります。

    初めてのGlastonbury Festival DAY1
    初めてのGlastonbury Festival DAY2
    初めてのGlastonbury Festival DAY3
    初めてのGlastonbury Festival DAY4
    ・初めてのGlastonbury Festival DAY5
    初めてのGlastonbury Festival DAY6〈完〉

    文章:阿部光平(https://x.com/Fu_HEY

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