初めてのGlastonbury Festival DAY1
初めてGlastonbury Festivalに来ているオルグスタッフが、現地からレポートをお届けします。途中で力尽きたら、続きは後日書きます。
スタッフのみに解放されるグラストの初日
毎年6月末にイギリスで開催されるGlastonbury Festival(以下:グラスト)。開催日は金土日の週末だが、火曜日には現地で働くスタッフのために会場が解放される。
お店はもちろんのこと、DJやライブも行われていて、さながら会期中のような賑わいだ。フェス仕様に着飾って踊っている人もいて、イベントを楽しみに来ているお客にしか見えない。
作業用のベストを脱ぎ、ベルトループにひっかけて遊んでいる人の表情には充実感が滲んでいた。
スタッフだけで、こんな風景が生まれることには驚きを隠せない。聞けば、グラストの会場で働いているスタッフは6万人ほどとのこと。みんなフレンドリーで、仕事も含めて、この場所を楽しんでいる雰囲気が伝わってくる。
こうやってスタッフも思い切り楽しむことが、自由でリラックスした空気を作っているのかもしれない。来るまでは少し緊張してたが、「そのTシャツいいね!良い1日を!」なんてやりとりを重ねているうちに気持ちがほぐれてきた。
遠くに見える街のような果てしない会場
駐車場から2往復で荷物を運び、キャンプサイトの一角にテントを立てる。寒さ対策には気を使ってきたが、予想に反して気温が高く汗だくだ。テントを設営して、夕食は取材クルーのみんなでカレーを作った。カレーを食べていると日本にいるような気分になるが、遠くを見渡すと広大な農場の草原が広がっている。
会場がオープンすると、一面テントだらけになるらしい。「穏やかな夜は最後だね」と話しながら、疲れた体にビールを流し込んだ。
夜はシャングリラというエリアに遊びに行く。途中でフジロックにもきたことのあるアンフェアグラウンドに遭遇。まだパフォーマンスは行われていなかったが、本場のアンフェアグラウンドに来れたことに(しかも、いきなり目の前に現れたことに)テンションが上がる。
地図を把握せずに歩いているので、目の前に現れる何もかもが新鮮だ。遠さも苦にならない。
初めて足を踏み入れたグラストの会場。遥か遠くにある巨大な建物やサイケデリックな装飾までもが見渡せて、「あそこに行ってみたい」と思う場所が無数にある。まるでロールプレイングゲームのなかを歩いているようだ。
「あれが会場の端っこ?」と思ったところに辿り着くと、まだ先があって、いくら歩いても全体を把握しきれない。22時を過ぎて日が暮れると、会場の輪郭が光の列で浮かび上がってくる。風景が遠近感を失い、余計に果てしなさを感じた。
いつか行きたいと思っていた憧れのグラスト。なるべくたくさんのものを見て帰りたい。まだ初日だが、日曜日までの6日間があっという間に過ぎそうな気がする。
文章:阿部光平(https://x.com/Fu_HEY)
写真:HARA MASAMI(HAMA)