Spirit of Festival
車椅子フジロッカーの声を聞いてきました
●CASE 3・車椅子を手伝ったほうがいいのかな?
実はぼく自身、街中で車椅子の方を見かけても、押してあげた方がいいのかどうか正直戸惑うことがあります。かえって迷惑かなぁ? このくらいできるよとか言われないかなぁ? とか考えすぎちゃって・・・・・・。事実、TKRさんからはこんな意見も。
「哀れんでほしくは、ないんですよね。おばちゃんとかに多いんだけど、なんか人生終わっちゃったような目で見られるの、あれはね(苦笑)。それとやたらと『大丈夫ですか! 大丈夫ですか!』ってくるのもちょっと」
じゃあどうすればいいのか? 答えは単純でした。これについては徳郎さん、IBさん、お二人ともども意見が完全に一致しました。
「押したほうがいいのか迷った時は、まず気軽に訊いてくれるのが一番ありがたいです。気軽な感じで『大丈夫ですか?』って言ってもらえれば、こっちも『ありがとう、今は大丈夫です』って」
お二人がさらに言うのには、車椅子とひとくちに言ってもみんな状況が違うんだ、と。下半身が完全に麻痺している人もいれば、こっちが思ってる以上に自由に動ける人もいる。車椅子に乗っているからというだけで、誰もが同じような扱いを求めているとは考えない方がいい、と何度も諭されました。人によってそれぞれ必要な状況が違う(考えてみれば当然の話)。だからまずはコミュニケーション。でも、これって普段の対話とまったく一緒だ。ぼくはちょっと難しく考えすぎていたみたいです。
今年、フジロックでも車椅子の方を見かけたら、まずはごく普通にコミュニケーションを取ることから始めてみようと思います。 「何か手伝いたい」という気持ちになるのは尊いことだけれど、車椅子ユーザーである前に一人の人間だからね。いきなり押すとかじゃなくて(それは親切というより”我”なのかもしれない)、普段の人間関係と同じように、まずは敬意を持って話をしてみることが、当たり前の礼儀だよなあと今回の取材で教えられました。
<< 前の記事へ | 次の記事へ >> |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |