A little respect
パレス・オブ・ワンダー大解剖! 〜果たして今年は何が起きる?〜

フジ・ロックと他の野外フェス、環境やステージの規模といったハード面が違うのは当然のことだが、その中で楽しめるソフト面に目を向けると、ドラゴンドラで登った先にあるチル・アウト空間“デイ・ドリーミング”と、チケットなしでも楽しめるこの“パレス・オブ・ワンダー”の存在は大きい。
ここで取り上げるのは、そんな“フジ・ロックの核”ともいえる、パレス・オブ・ワンダー。去年はノーマン・クックが飛び入りでスピンもしたし(となると、タダでファットボーイ・スリムを見た人もいるんだろうなぁ)、そうでなくてもいろんなアーティストがフツーに飲んでいるこの空間で、果たして今年は、どんなサプライズがボクらを待ち受けているのか。
そんな“玉手箱的驚きの宮殿”の仕掛け人、スマッシュの栗澤氏に話を聞いた。
【クラブ・テントはどうなるの?】
今年のパレス・オブ・ワンダー、去年までと違う点というと……?
栗澤:まずは、テントが変わるよ。前は、サーカス・テントみたいのだったでしょ。それが、今回はスピーゲル・テントっていう、木でできた移動式のテントになるの。そのテントには、クリスタル・パレスって名前が付いてるんだけど、木とミラーとステンドグラスでできててね。このスピーゲル・テント、今ではヨーロッパのほうでもあんまり残ってないみたいなんだけど、その中でもビンテージの1940年代くらいのものを、40フィートのコンテナ2台使って、船で持ち込む。このテントは、オランダの女王も訪れたことがあるくらいで、アート・デコ調のゴージャスな雰囲気だから、ヤバイよこれは(笑)。
まだ現物を見たわけじゃないから何とも言えないんだけど、図面の感じだと800人くらいは入れると思う。前のテントでも、3、400くらいは入ったでしょ。あれよりは広いし、前みたいにテントの中にステージを持ち込んでる感じじゃなくて、ちゃんとステージとして、もとから作り付けられてるから、フロアも丸々広く取れるしね。フロアの周りにはボックス席もあるんだけど、それでも800くらいは入れるんじゃないかなぁ。
あとは、今までのパレス・オブ・ワンダーって、フェンスとか何もなかったでしょ? オープンな感じで、どっからでも入れるっていうか。道路歩いてても中の様子は見えてたりね。それが、今回は全部周りを城壁みたいに囲って、ゲートからしか入れないようにしようと思ってるよ。だから、ホントに「パレス(宮殿)」っぽく、城壁の中にテントのお城があるみたいな感じかな。
クラブテントの中に、バーができるって聞きましたが……
栗澤:そうそう、テントに入ってすぐのところにね。今まではお酒が飲みたければ、カジノとかお化けカフェとか、ラーメン屋さんで買ってください、って感じだったでしょ。それがテントの中でも買えるようになるから、多少は便利になると思うよ。メニューはシャンパンと、赤白のオーガニック・ワイン、あとはアイルランドの黒ビール(編集部注:オトナの事情で、固有名詞が出せません。泡にクローバーを描いてくれる、有名なアレです)。だから、カジノやラーメン屋さんのメニューとは、一切かぶってないんだけどね。
もちろん、女の子はシャンパンばっかりじゃつらいだろうから、カクテルも少しメニューに加える予定。シャンパンをオレンジジュースで割ったミモザとかね。あとは、アイルランドの黒ビールをシャンパンで割った、ブラック・ベルベットっていうカクテルもオススメ。ほどよい甘さで、マジでうまいから。バーの名前も、このカクテルからそのまま名前を取って、“ブラック・ベルベット”って付けたくらいだし。
それと、カジノも少し大きくしようかと考えててね。真ん中がロビー兼バーになってて、左奥にカジノ。で、その逆の右側にも、サッカーのボードゲームみたいなのになるかスロットマシンを置くか、まだ決まっていないんだけど、何かとにかく新しいものを考えてる。今までと比べて、ワンランク上ってワケじゃないけど、そういう大人の楽しみ方もできる、みたいな感じにするつもりだから、ホント期待してて欲しい。
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