• ある日の朝霧JAM – It’s a beautiful day


    フジロックはじめ、夏フェスの開催が一段落した頃。「今年の朝霧JAM行く?」なんて声がチラホラと聞こえはじめます。静岡県富士宮市の朝霧アリーナを会場とする朝霧JAMは、参加者のほぼ100%がキャプインというフェス。「ステージからもれ聴こえてくる音にまったりしながら、キャンプをメインに」という人もいれば、「メインステージ前にテントを張って、のんびり音楽を楽しみたい」とか、ある人は「ライヴもキャンプも、バランス良く!」とか……多種多様な過ごし方ができるのが特徴です。そこで「ある日のフジロック」に続き、今回は「ある日の朝霧JAM – It’s a beautiful day」と題し、朝霧JAM版としてお届け。実際に今年、朝霧JAMに訪れて見てきた光景を、ヴィジュアルをメインに1人の視点から振り返っていきます。「自分の場合はこういう過ごし方だったなぁ」と思い出のページをめくる手がかりに、もしくは来年のフェスに向けて思いを馳せるきっかけになれば、と。じっくり、ゆっくり、1枚1枚ヴィジュアルを楽しんでみてください!

    1_朝霧

     

    10月10日08時30分―
    早朝に集合。コンビニで買ったおにぎりをほおばりつつ、車で会場へ向かう道すがら、「ようこそ朝霧Jamへ」という文字が目に入る。ハデに目に付く感じじゃない分、見つけた瞬間、「あっ!」と思わず声がもれ出てしまった。「見つけた感」がちょっと嬉しい。もちろん、車でなくとも、新富士駅からシャトルバスに乗るもよし、直行バスツアーで向かうもよし。

    2_朝霧

     

    10時00分—
    入場ゲートのオープン時間。入場口に近く「Rainbow Stage」に隣接されたエリア、その先のもっと奥地にある自然に囲まれ炊事がOKなエリア、そして、雄大な富士山を目の前に堪能できるふもとっぱらでのオートキャンプエリア……。それぞれの目的に合わせた場所に、キャンプ道具一式を持ち運び、設営を開始する。

    3_朝霧

     

    12時00分—
    設営がほどよくできたら、ちょっとうたた寝。何かに急かされるわけでもないし、時間も気にならない。「眠いなぁ……」と思ったら、眠りに付く。とってもシンプルで、贅沢なこと。

    4_朝霧

     

    14時00分—
    1日目のライヴの開始時刻。「Rainbow Stage」ではGLIM SPANKYが、「Moon Shine」ではThe fin.のライヴがスタートする。「どうしても両方外せない!」という場合は、ステージとステージの間がそこまで離れていないため、「半分くらい聴いて移動」ということもある意味可能。

    34_朝霧

    6_朝霧

     

    15時00分—
    なんとなく、ただただ会場をグルッと一周練り歩いてみる。景色だったり、空気だったり、雰囲気だったり、そのどれをとっても魅力的な朝霧。そしてもう1つ、家族連れが多い分、ふと出会った子どもに癒されてはほっこりする、ということも多い。

    7_朝霧

    8_朝霧

     

    16時30分—
    「Moon Shine」では七尾旅人のライヴがスタート。「これまでのフェスでは盛り上げたから」また「本音を語りたいから暗い曲しか今日は演奏しない」と話す。“暗い”と言えばそうだけれど、どこか淡い光に包まれるような感覚。彼の世界観があたりに溶け出ていくのがよく分かった。

    9_朝霧

     

    18時00分—
    そろそろ冷え込んできそうな気配を感じ、テントまで上着を取りに戻る。一緒にきた仲間と雑談を交わしながら、ちょっとイスに座って休憩。「寒くなってきたね!」となんでもないことを言いながら、上着やストールにくるまったり、スープを飲んで身体をポカポカにしたり……。特別なことはないけれど、そんな時間がたまらなく良い。

    10_朝霧

    11_朝霧

     

    20時00分—
    1日目の「Rainbow Stage」のトリを務めるのは、20時30分からの!!!(CHK CHK CHK)。キャンプサイトからステージへと向かい、片手にはバッチリお酒も持って、たき火近くにて待機。寒空の下、相変わらずフロントマンのニックは短パン姿だけれど、「うん、短パンでも全然寒くない!」と思えるくらい、みんな彼と一緒になって踊り出す。お酒を何度おかわりしただろうか……。ほどよく酔っぱらい、そして、周りを見るといい笑顔の人たちがいて、まさしく、幸せ過ぎるひと時である。

    12_朝霧

    13_朝霧

     

    22時30分—
    ステージを後に、再びキャンプエリアへと戻る。雨が降る中、夜はみんなで焼き魚やお鍋を作って一緒に食す。「お皿が足りないねー」とか「あれ〜お箸はー?」とか、いろんな声が飛び交う中、そのみんなが集まった空間とお鍋の温かさにほっと一息。

    14_朝霧

    15_朝霧

     

    24時00分—
    周りのテントを見渡せば、みんなギュッと固まって談義中。同じくこちらもたわいもない話をしたり、急に合唱してみたり……。はたまた、怖い話をしてちょっとビビったり……。朝方までとことん語り尽くす。そして、眠くなった順に、テントにて就寝。そういえば、「明日どうする?」とかの話もあまり出ず、先のことより「今」何をするかが優先されていた気がする。難しい話は一切なし。こんな日がとても大事だ。

    16_朝霧

     

    Photo by ©fujirockers.org

    (2日目に続く)

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