• フジロック・フェスティバル開催地、湯沢町長インタビュー


    フジロッカーズの皆さん開催が数日後に迫っていますが、準備は進んでいますか?これから私たちがお世話になる湯沢町町長の上村清隆さんにインタビューしてきてきました。1999年に東京から苗場に移り経緯や、地元の湯沢町から感じるフジロックについてお話を伺ってきました。


    ■まず最初に湯沢町のご紹介をお願いします。
    湯沢町は新潟県の中でも首都圏に非常に近い表玄関の様な役割の町です。過去には人口が1万人を超えたこともありますが、現在は減少の傾向で8300人弱の人が住んでいます。昭和30年に湯沢村、神立村、土樽村、三俣村、三国村の5つの村が合併して湯沢町となりました。宿場町として栄え、新幹線や高速道路や上越線が開通しました。その影響もあり観光が産業の中心となっています。町民の80%の人は観光に従事している町です。

    ■フジロッカーにとって苗場は夏のイメージしか無い方も多いので、冬はウィンタースポーツで賑わうと思いますが、1年間の大まかなスケジュールを教えてください。
    初雪が降り始めるのは例年11月の末頃から。近年は12月の初旬になることもあります。12月になると町内のスキー場も続々オープンして、スキーやスノボのお客様が訪れます。高所のスキー場は5月末まで営業しますが、4月下旬には「花まつり・ゆざわ」というイベントがあり、湯沢町の春の風物詩となっています。その頃、町の木の「ベニヤマザクラ」が咲き誇り、濃紅色の非常に綺麗な花をつけます。そして夏には言わずと知れたフジロック、8月になると各地の夏祭りが一斉に始まります。秋には「越後湯沢秋桜ハーフマラソン」なども開催され一年間の町のイベントとなります。その中でもはやりフジロック・フェスティバルが一番に大きいイベントとなっています。

    ■2011年から新潟県、湯沢町、そして苗場のみなさんと共に、会場周辺の森林環境を守るためフジロックの森プロジェクトがスタートしました。フジロックの森プロジェクトに込めた思いや立ち上げた経緯をお聞かせください。
    フジロックの森周辺の木で紙をつくり、フジロックのパンフレット等を作っています。フジロックの森プロジェクトにはフジロックが大切にする、スマッシュ代表の日高氏の環境に対する思いが込められています。食器や箸などは再利用できるものをなるべく使い環境を汚さないという当たり前のことをフジロックの森プロジェクトを通して多くの人が理解し普段の生活に生かして欲しいですね。昨年の7月には林野庁長官と観光庁長官の立ち会いのもと、県と町とスマッシュで相互連携の協定書を締結しました。今年に入って3月には、国際森林年におけるすぐれた取り組みとして林野庁長官から感謝状をいただきました。フェスティバルと共に今後も継続してフジロックの森プロジェクトを継続していきたいと思っています。

    ■1999年にフジロックが苗場に来ると決定したときに、地元住民より賛成や反対の声が上がったと聞いていますが、実際に1999年が終わって地元住民の方のフジロックに対する意識の変化はありましたか?
    私はその頃はまだ町長では無かったのですが(就任は平成17年12月10日~)聞いている話では、フジロックが来る以前に町の野球場を使っての音楽フェスがあり、非常に悪い印象があった。年齢層が若いせいもあり、マナーや行動の面で地元の人にあまり良い評判ではなかった。そういったこともあり、1997年の天神山では大荒れの中での2日目の開催を中止したことや、1998年に東京で盛り上がったその若者たちが苗場に来るということで、地元住民の反対や不安が非常に多かったのは事実です。地元の警察や消防団は深刻に構えていました。でも実際に苗場で開催してみたところ、本当に素晴らしい集団でした。今ではフジロックを今後とも大切にしようという気持ちが地元住民に浸透しました。

    ■フジロック期間中、全国より多くの人が湯沢町を訪れますが、町としてどのような準備をされていますか?
    以前は、越後湯沢駅からフジロックの会場に向かうシャトルバスの発着場は、別の場所にあったのですが、私が町長になった時にちょっと不便と感じ、今の駅前広場に移しました。普段はバスやタクシープールになっている場所ですが、そういった事業者からもご協力いただいて現在の場所が実現しました。観光協会が取りまとめて、町のあちこちに「歓迎FUJIROCK FESTIVAL2012」のフラッグを掲げておりますし、フェスティバル期間中は、地元のボランティアが案内所を駅に設置したりしています。今後もより良くなることでしたら町として協力していきたいです。

    ■近年、様々なフェスが各地で増えていますが、今後、全国の市町村が地元にフェスティバルを誘致する当たり、良い点を聞かせて下さい。

    私はフジロック・フェスティバルを通じて日高氏と仲良くさせていただいていますが、日高氏には非常に湯沢町を大切にしていただき、苗場の豊かな環境の中でフェスティバルが開催できるということに感謝していただいています。そういう主催者であれば全国どこで開催しても理解してもらえると思います。そうじゃなくて、ただ音楽フェスティバルを開催したいだけで、開催地を求めて場所を求めるだけは地元の理解は得られにくいでしょう。湯沢町とフジロックの関係は、7月のフェスティバルだけなく町の様々なイベントにも、スマッシュの社員の方に駆けつけてもらっているので、より強い関係になっています。

    ■町長はフジロックを見に行かれますか?また町長が好きなミュージシャンを教えてください。

    毎年前夜祭には参加しています。一番印象的だったアーティストは、2006年に出演した鼓童が素晴らしかった記憶が残っています。それから、アーティストではありませんが、ボードウォークを歩くと大自然を満喫できるのは良いと思っています。

    ■最後に、町長からフジロッカーにメッセージをお願いします。
    いろんな年齢層や外国からも来ていただいているのは非常にありがたいことですが、音楽だけなく自然のことについても考える時間であってほしいと願っています、道中は気をつけてお越し下さい。たくさんの方のおこしをお待ちしております。

    写真・文:前田博史
    編集協力:千葉原宏美

Fujirock Express
フジロック会場から最新レポートをお届け

フジロッカーズ・オルグ盤『フジロッカーズの歌』7インチアナログEP

フジロッカーズ・オルグ盤『フジロッカーズの歌』7インチアナログEP

bnr_recruit

bnr_recruit
PAGE TOP
301 Moved Permanently

301

Moved Permanently

The document has been permanently moved.