• JACK WHITE @ DIAMOND HALL 2025/03/13 ライヴレポート「そこに、世界最高峰のギタリストがいるという奇跡のような体験」


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    とんでもないものを見た、としか言いようがない。本物のロックンロール、世界最高峰のギタリスト…語彙力が無さすぎて辛いが、2度と体験できないような凄まじいステージだったと、会場にいたすべての人が感じたはずだ。

    ジャックホワイトのジャパンツアーは、東京以外にも大阪、名古屋、広島と各地のハイブハウスを回るジャパンツアー。発表された時点で、訳がわからなくなっていた。あのジャックホワイトが初のソロツアーで来日する。しかも名古屋もある。そして会場が、ダイヤモンドホールである。1,000人規模のキャパシティのライブハウスに、あのジャックホワイトが来るなんて、とても信じられなかった。ライブはどれも一度きりとはいえ、フジロックほか世界規模のイベントでもヘッドライナーを務めるアーティストが、1,000人規模のライブハウスで見られるなんて有り得ない。もう、何がなんでも行かなければという気持ちになっていた。

    名古屋会場もソールドアウトとなり、当然のごとく開場前から多くのファンが駆けつけている。ツアーグッズも多数揃えられていて、Tシャツやキャップ、それにポスターなどのラインナップがそろう。グッズ売り場は開演前後ともに大混雑だが、グッズ自体には余裕があり、すべてのグッズがまだ販売されていた。

    ポスターはジャパンツアー限定のシリアルナンバー入りになっている。全部で411点制作されているようで、見せてもらったものは130番代だった。在庫数までは確認できなかったが、狙っている人は早めに購入した方がいいかもしれない。個人的には、サードマンレコードで取り扱っているピンズやバッジとかもあったら嬉しかった。

    開場直後はまだ余裕のあったフロアも、開演間近になるとフロアは満員状態。SEにブラックサバスやレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのほか、アウトキャストやザソニックス、ザクリエイションなどもかかっていた。

    ディープパープルのフライトオブザラットがの途中で暗転し、客席から大きな歓声が上がる。すぐさまジャック含めてメンバーが登場し、イントロのジャムセッションへなだれ込む。爆音のセッションからジャックが大きく手をかかげると、最新アルバム「ノー・ネーム」から「オールド・スクラッチ・ブルース」でライブはスタート。ステージ自体はシンプルそのもの。上手からキーボードのボビー・エメット、ベースのドミニク・デイビス、ドラムのパトリック・キーラーと続き、センターにジャックが立ち、後ろには3台のアンプが並べられている。たった4人で演奏しているとはとても思えない重厚なサウンドに、1曲目からフロアは最高潮。ジャックも絶好調のようで、マイクスタンドを倒すわ、ギターを倒すわ、その後もドラムセットに突っ込み、シンバルを倒す、と暴れ放題。ステージを右へ左へ駆け回る。そして、そこから「ザッツ・ハウ・アイム・フィーリング」へ。何度も観客にコールを求め、さらに熱狂していく。

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    最初の2曲の流れは共有のようだが、ここからは各ステージごとに大きく異なっているらしい。曲間にジャムセッションを挟みつつ、次の曲が決まるとメンバーに耳打ちし、高く手をあげて次の曲への進んでいくスタイル。この日の3曲目はホワイトストライプスの「デッド・リーヴス・アンド・ザ・ダーティー・グラウンド」で、さらに客席は熱狂モード。脳髄まで響くような歪んだギターに、否応なく体が反応していく。1曲目からアンコールまで、多少のMCを挟みつつ、ステージは進行してく。バンドメンバーも強者揃いで、セットリストがその場で決められても、柔軟に対応し、高い演奏力でジャックを支えていた。他にもホワイトストライプスからは「ホテル・ヨーバ 」、「ザ・ハーデスト・ボタン・トゥ・ボタン」といった楽曲も演奏された。

    全体的に最新アルバムから多くセレクトしていたが、これまでのキャリアを総括するようであり、現在進行形、さらにギタリストとして、ロックンローラーとして進化しているジャックの姿をこれでもかと見せつけていく。途中、エルヴィス・プレスリーの「ハートブレーク・ホテル」のカバーまで披露していた。

    もちろんラストは「セヴン・ネイション・アーミー」の大合唱。この日は観客へのダイブは無かったものの、手拍子を求めたり歌わせるなど、ジャック自身終始ご機嫌な様子で幕を閉じた。

    徹頭徹尾、余すことなくジャックの超絶ギターをこの距離で浴び続け、もはや知らない人はいないと言ってもいいようなアンセムを、この規模のライブハウスで歌える。なんて幸せな時間だったんだろう。今もまだ余韻に浸っているし、もうこんな体験はできないんだろうなという喪失感すら感じる、そんな凄まじい1時間30分ほどのステージは、本当に濃密だった。

    残すは東京の2公演のみ。残念ながら15日はソールドとなっているが、17日はまだ若干残っている模様(3月13日11:30時点)。しつこいようだが、この規模のライブハウスで見られるようなアーティストでは無いことは間違いない。迷っているのであれば、行かないと間違いなく後悔することになる。

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    Text by 古川喜隆
    Photo by David James Swanson

    JACK WHITE -JAPAN TOUR 2025-

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    広島
    2025年3月10日(月) BLUE LIVE HIROSHIMA
    OPEN 18:00 / START 19:00
    ALL STANDING ¥12,000(ドリンク代別)
    INFO:YUMEBANCHI(広島) 082-249-3571
    TICKETS:https://smash-jpn.com/jackwhite2025/#ticket

    大阪
    2025年3月12日(水) GORILLA HALL OSAKA – SOLD OUT
    OPEN 18:00 / START 19:00

    名古屋
    2025年3月13日(木) DIAMOND HALL – SOLD OUT
    OPEN 18:00 / START 19:00

    東京
    2025年3月15日(土) TOYOSU PIT – SOLD OUT
    2025年3月17日(月) TOYOSU PIT
    OPEN 18:00 / START 19:00
    ALL STANDING ¥12,000(ドリンク代別)
    INFO: SMASH 03-3444-6751
    TICKETS:https://smash-jpn.com/jackwhite2025/#ticket
    ※販売中は3月17日(月)公演分のみ

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