• 朝霧キャンプスタイル!十人十色の楽しみ方を見せてくれたキャンパーたちを紹介!


    オール・キャンプ・イン・フェスこと、朝霧JAMが幕を閉じた。2024年が終わりに向かう中、秋空の下でキャンプを満喫していた朝霧キャンパーたちを紹介していく。

    トランプに夢中!

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    「うわ〜!やられた」という声が響き渡った。RAINBOW STAGE前のAサイトにいたファミリーは、トランプのババ抜きに夢中。「家族団らんの時間を大切にしたいんです」と話す両親の姿を、初朝霧の息子が笑顔で見つめていた。

    コンパクトがいいんですよ

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    どこか気楽な雰囲気が流れる朝霧JAMで、ひときわコンパクトなテントに吸い寄せられた。「これくらいがいいんですよ」と話すお兄さんは、軽量化のために半袖半ズボンを決断していたようだが、雲に隠れる富士山を見て「夜は寒くなるかもね(笑)」とはにかんだ。

    どこの木の枝ですか

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    木の枝がテント設営に役立つなんて…キャンプ初心者の僕が驚いていると、「これは家の近くで拾ってきたやつ」と誇らしげに見せてくれたキャンパー。新しいキャンプのアイデアはそこらじゅうに転がっている。歴戦のキャンパーは音楽とキャンプが同時に楽しめるAサイトで至福の時を過ごしていた。

    豪華ニキと呼ばせていただきます

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    おそらく今回の朝霧で、1番豪華だったんじゃないだろうか。昼間にお邪魔すると、「夜はもっとすごいから!」と話すニキ。暗くなってから期待して再訪すると、煌びやかなライトアップが待っていた。「家とあまり変わらない」とワイン片手に語り合う姿は、羨ましいかぎりだ。

    子どもたちにピッタリなんです

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    「フジロックと比べて会場はコンパクトだし、夜中も音楽が鳴り響くわけじゃない。朝霧は子どもたちにとってピッタリだと思う」と言われてハッとした。音楽、食べ物、キャンプ、遊び場のすべてが揃ったAサイトは、彼らにとって最高の場所だ。一方の大人たちは「この子たちが寝たら晩酌です」と密かに計画を立てていた。

    焚き火でのんびりと

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    ステージからは少し離れたKサイトで、薪をくべている家族を発見した。音楽もガンガンの16時すぎだったが、早くもリラックスモード。「ここだと音楽がかすかに聞こえてくるんです。しかも焚き火もできる」と話すお父さん。ものの数分で薪は勢いよく燃え始めた。

    ごちそうさまでした!

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    でっかい荷車とテントがあったから近づいてみると、そこには美味しそうな料理とビールがあった。「まぁ、飲みなよ」と気さくに話しかけてくれた地元・富士宮市出身のみなさんは朝霧の常連だそう。「地元ラブ」「チーム友達です」と笑いながら、よそ者の僕を労ってくれる姿に惚れた。

    ゴリラカートってなんぞや

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    キャンプギアを揃えてみたいという憧れはあったが、リメイクしたいと思ったことはなかった。「会社の仲間…みたいな感じですかね」と笑いながら、仲間のキャンプギアを紹介してくれたみなさん。こちらは「ゴリラカート」というアイテムで、お値段はなんと約7万円。柵の部分はお手製らしく、「キャンプに賭けてますから」と先輩の地力を僕は思い知った。

    もうすぐハロウィンですから!

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    ジャック・オー・ランタンと目が合った。一足先にハロウィンを満喫している川崎から来たというみなさん。「季節感は大事ですから!」と、テントの装飾は怠らない。他の参加者にも楽しんで欲しいというサービス精神に満ちたテントに、僕はくぎ付けだった。

    From Ireland!

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    「ウェー・アー・ユー・フロム?」と国旗があっても聞いてしまう。「CARIBOU」がお気に入りで、はるばるアイルランドから参加。「とても楽しんでいるよ」と朝霧キャンプに国境はない。このフェスのすばらしさ、もっと広まれ。

    奥地でのんびりと

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    果ての地・Pサイトはテントが少なく、朝霧のどこよりものどかな時間が流れている。「出発が遅れてしまったんです。そしたらここに流れ着いた」と話す4人は、スナック菓子を広げて語り合っていた。たどり着いた楽園について「のんびりできて最高です」と、自然を満喫。思わぬ偶然が、朝霧を豊かにしてくれる。

    コーヒーと小説

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    Pサイトに隣接するOサイトなら、読書にだって集中できる。「これを楽しみに来ているかも(笑)」と、コーヒーと小説を嗜む女性。「ここならのんびりできていいんですよね」と、本の世界に没入している姿は大人の余裕がある。いつかやってみたい楽しみ方だ。

    ワンコと一緒に

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    朝霧はペットと一緒に来られるめずらしいフェスだ。赤ちゃんと二匹のワンコを世話するこちらのキャンパーは「大変ですけど、楽しいです」と、家族との時間を謳歌していた。ゴミがとにかく少ない朝霧は、彼らのようなマナーを守ってくれるキャンパーによって保たれていた。

    便利なレンタルテント!でも準備は大事

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    まったく火がたっていなかった。「あー大変!」と息を切らす女性だったが、よく見れば崎陽軒のシウマイ弁当の空箱で扇いでいるではないか。坂道や砂利道も多い朝霧のキャンプは、女性だけだと少し大変かもしれない。「レンタルテントだから荷物が少なくて助かっています。でも、うちわを忘れてしまって(笑)」とはにかむ二人だったが、結局火をおこせたのだろうか。

    森山直太朗で泣きました!

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    朝霧JAMも終わりに差し掛かるころ。仲良くおしゃべりしていた二人にベストアクトを聞いてみた。親友同士は顔を見合わせながら「森山直太朗さんですね!水芭蕉~って聴いた瞬間に泣いちゃいました(笑)」と、今回の朝霧を振り返った。陽が落ち始め、あたりは冷え込む中で「どれも良かったですけどね!」と、肩を寄せ合う二人は音楽談義に花を咲かせた。

    朝霧JAMという集落

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    音楽とキャンプの距離が近かった。朝霧JAMの中では、たくさんの人がそれぞれ思い立ったときに好きなことをしていた。

    Nサイトにテントを立てた僕は、散歩をするくらいの気持ちでステージに向かう。フジロックのときには感じられなかった、いい意味での「軽さ」を今も覚えている。

    ある人は気が向いたときに音楽を聴き、またある人は薪をくべていた。その両方を堪能するも良し、はたまた何もしないという選択さえ許されていた朝霧。音楽だけに固執しないその自由さが、十人十色のキャンプスタイルを生んだ。

    フェスと聞くと、音楽のある場所に人が集まって来るイメージを持っていたが、自由度が高い朝霧の場合は、人が住む集落に音楽の方からやって来た、という感覚に近かった。

    朝霧JAMという集落はこれにていったん解散。あっという間にフェスシーズンが終わり、人々はもともと居た場所に帰っていく。冬キャンプの用意がない僕は、キャンプギアを物置に片付けた。

    「いい時間だった」と振り返る反面、富士山の全貌を拝めなかったことが心残りだ。もし2025年の朝霧にも音楽がやって来てくれるなら、今度はAサイトでいこうか。

    Photo & Text by 浅野凜太郎

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