• はじめての朝霧~私と犬と極寒の夜~


    Photo by 井上勝也

    Photo by 井上勝也

    朝霧JAMが終わって1週間経ちました。皆さんいかがお過ごしでしょうか?筆者は、今年がはじめての朝霧参加。今年は運よく天気にも恵まれ、夜中には満天の星空を見ることができました。「あれって北斗七星?オリオン座もある!」仲間たちと焚き火を囲んで、ウイスキーやホットワインを飲みながら、人生観を語った夜は一生忘れることはないでしょう。でも、楽しいキャンプとは裏腹に準備不足で苦い思いをする場面もありました。失敗談を笑い話として捉えながら、皆さんにも来年以降の参考にしていただければ幸いです。

    《失敗談その1》

    引用:https://asagirijam.jp/about/sauna.html

    引用:https://asagirijam.jp/about/sauna.html

    今年も好評だった『サウナ・サンセット』の注意事項として、“水着とタオルを忘れないこと!!(要注意)”と記載したのは私です。そして当日。予約枠が空いていたため、「よし、サウナに行こう!」とご機嫌に歩きながらエリアに到着。すると、大トラブルが発生。「水着がない!?」レンタルも可能ということで、一応スタッフさんに水着があるか伺ってみました。「男性用水着しか貸出してなくて…ごめんなさい。」朝霧で“ととのう”体験できない事実に絶望しながらテントに帰宅。同年代の仲間に事実を告げると「自分はあの記事をみて、水着を持ってきたのに~」自らにとっては手痛いミスでしたが、お客さんにもきっと記事をみて水着を持ってきてくれた人がいたはず。少し救われたような気分となりました。と言いつつ、翌日にはシャトルバスを利用して『富獄温泉 花の湯』に出発。こちらは大浴場とサウナが売りの温泉施設で、浴槽も多種多様。昨日の無念を晴らすことができました(笑)。もしゆったりと湯船に浸かって疲れをとりたい方がいましたらオススメです。
    女性陣の皆さん、『サウナ・サンセット』が来年開催された場合は、くれぐれも水着を忘れないようにしてくださいね!!

    参考記事:http://fujirockers.org/?p=21251
    温泉シャトルバス:https://asagirijam.jp/news/20241008_01.html

    《失敗談その2》

    Photo by 白井絢香

    Photo by 白井絢香

    「朝霧の夜は寒い」と朝霧のベテランに何度も教えていただいたので、カイロやヒートテックのインナーなど防寒対策はしっかり準備して当日を迎えたつもりでした。札幌出身・在住の筆者は、正直それほどではないだろうと甘く見えていたくらいです。ところが、夜になると一気に気温が急降下。歯がガチガチ鳴るほどの寒さに衝撃をうけました。夜のテント内ではあまりの寒さに眠ることができず、疲れをとることができない状態になってしまいました。夏用のシュラフを持ってきてしまったことに加え、毛布をもっていなかったことが最大の敗因です。今年は晴れの日が続いたものの、来年の天気は想像がつきません。どんな状態でも対応できるような服装で来ることが必須。撥水性のダウンや、屋外で作業する方は“マグマ”カイロを持っているだけで、だいぶ違うと思いますよ。せっかく朝霧に来たのだから、風邪を引かずに楽しみたいですよね。ちなみに、会場内でのマーケットにもパーカーや防寒具が売っていますので、そちらを覗いてみるのも良いかも。私はヴィンテージショップで、リアム・ギャラガーが着ていそうなアウターを一着購入しました。

    さて、ここからは朝霧で出会った人々にフォーカスを当てながら、楽しい想い出を振り返っていきたいと思います。

    《愛犬と参加するフェスは格別》

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    Photo by 白井絢香

    Photo by 白井絢香

    Photo By HARA MASAMI(HAMA)

    Photo By HARA MASAMI(HAMA)

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    今年の朝霧でもたくさんの犬が楽しそうに歩いている姿が印象的でした。筆者は当初、小型犬や中型犬が多いのかと想像していましたが、決してそんなことはありませんでした。ダルメシアンにラブラドールレトリバー、秋田犬やピットブルのような珍しい犬種まで!!大きい子たちも一緒にライブを楽しんでいて、思わず笑みがこぼれてしまう。ダルメシアンとピットブルを連れたご夫婦に話を伺うと、朝霧にはよく来ているとのこと。「久しぶり!元気していた?」次々とお仲間さんたちが集まり、ワンちゃん達は今にも駆け出したいとウズウズしている様子。朝霧は、全国から集まる常連さんたちのコミュニケーションの場としても活用されているのですね。

    意外だったことがありまして。それは、柴ちゃんを連れてきている方が多く見受けられたことです。我が家でも柴犬を飼っておりますが、気質的にフレンドリーでも神経質な子が多い印象を受けます。朝霧に連れてくることをためらわれた飼い主さんも、少なくないのではないでしょうか。大丈夫です、安心してください。『どん吉パーク』は時間帯によっては比較的空いています。また、エリアごとの間隔が広いため、皆さん思い思いに愛犬とのフェスを楽しんでいました。ただ、場所によっては斜面に岩がゴロゴロしています。写真の黒柴ちゃんはそんな足場を物ともせず、トコトコと駆け上がっていましたが、イタリアングレーハウンドなど細い足をもった犬種は骨折事故などの恐れもありますので、気をつけてあげてください。
    機会があれば、私の愛犬も連れて行ってみようかな。

    来年以降の注意点として、会場では多くの人が行き交っています。リードは必ず離さないようにし、短く持つようにしましょう。怪我にもつながるため、ロングリードはおすすめできません。さらに、会場の夜は真っ暗。ペットショップで売られている光る首輪をワンちゃんに着けてあげると安心かもしれません。最近はスタンダードなものから、個性的なものまで種類豊富ですよ。山の気候は日中と夜間の寒暖差が激しいです。ドッグウェアを着せることや、ヒーターマットを敷いてあげるなど、体調変化に目をかけてあげてください。
    注意点はいくつかありますが、飼い主さんたちが口を揃えて、笑顔で語ってくれること。「愛犬とのライブは最高です!朝霧じゃないとこんな経験はできません!」そこの飼い主さんたち。愛犬を連れて朝霧に来てみては?そこで出会えるお友達もいるかもしれませんよ。

    フェスティバル注意事項:https://asagirijam.jp/attention/#pet

    《こんなところで発見!木彫りのカラフルベア》

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    朝霧JAMはアパレルショップから、自身でもアイテムを作れるワークショップまで沢山のお店が出店しています。過ごしやすい気温となってきたので、マーケットを探索していると、目の前に現れたのは北海道の特産品。これは話を聞かないといけない!と話を伺ってみました。

    「どうして木彫りの熊がここに?何故カラフルなのですか?」筆者は生まれも育ちも札幌。祖父の家には、玄関に真っ黒な木彫りの熊が飾られているくらい地域に根付いたものです。今までパステルカラーが施されている熊は見たことがなく、大体は黒か茶色。ましてや、熊に取手がついているものなんて見たことがない。店長さん曰く、「廃材を再利用したアイテムを作れないか」と考案したのが最初のはじまり。+αで木彫りの熊を身近に感じて欲しい気持ちがあり、朝霧にて販売されることになりました。価格は安くはないものの、私が訪れた時点では20体買われていったとのこと。贈答品として購入する方や、若い女性のお客さんが「かわいい!」と連れて帰った例も。謎の取手は、壁掛けできるようにした工夫。私が今まで思い描いていた玄関に飾るだけではなく、こういう使い方もあったのだと感動しました。照明等と一緒に水色、ラベンダー色の熊をインテリアとして吊るすスタイルはお洒落な発想ですよね。さらに驚いたことは、カラーリングを施したのが店長さんをはじめとしたワークショップのスタッフさんであったこと。木彫りの熊は毛並みや形にそれぞれ個性があるので、大変な作業だったそうですが、ムラなく丁寧に色づけされていて作品への愛を感じました。こちらのお店は来年以降のフジロック、もしくは朝霧においても出店を考えているそうなので、ぜひお手に取ってみてください。「銭湯の木札風」キーホルダーもかわいいですよ。

    《来年こそは寒さに負けずに楽しむぞ!》

    Photo By HARA MASAMI(HAMA)

    Photo By HARA MASAMI(HAMA)

    はじめての朝霧JAMは時間がゆったりと流れているようで、フジロックより“チルい曲”を奏でる演者が多い印象でした。音楽を聴きながら、寝転ぶことができそうなくらいに。ただ、記憶を振り返ると極寒に震えた夜が大半を占めているような気がします(笑)。来年以降は「ミシュランマン」レベルのモコモコダウンを身に纏いながら、皆さんの思い出づくりに貢献したいです。

    Text by YAMAZAKI YUIKA

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