• フジロックのないフジロック 前夜祭と1日目、当日の様子をレポートします


    新型コロナウイルス感染症拡大の影響で残念ながら今年は延期になり、来年までお預けになってしまったフジロック。

    本来ならば、暑くなった頃からソワソワし出して、週末には必要になりそうなものを買い足していた頃。職場では「やっぱり、今年もフジロックに行くの?」なんて声をかけてもらったりして、大きなミスなく苗場に迎えるよう細心の注意を払いながら仕事を行いつつ、妄想タイムテーブルを立てて8月を過ごすはずでしたよね。

    3日間の配信はあったけれど、やっぱり寂しさを感じつつ、手持無沙汰な夏を過ごしていた方もたくさんいるはずです。毎年行けると思っていたからこそ、延期になってしまった今年は自分のなかでのフジロックの大きな価値を再確認できたのではないでしょうか。

    そこで、Fujirockers.orgの少数精鋭で、8月20日(木)と21日(金)、フジロックの前夜祭と1日目にあたる日程で、苗場スキー場に行ってきました。ステージや飲食店がなく、お客さんのいない苗場の様子は、どうなっているのでしょうか?

    少しでも会場の雰囲気を感じつつ、いつもとちょっと違う苗場の空気を感じてみてください。

    毎年出迎えてくれる看板に、苗場プリンスホテル(休業中)!

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    東京から苗場までは、車で約3時間半~4時間ほどかかります。ワクワクした気持ちを胸に、背の高いビル群から緑豊かな畑や田んぼに景色が変わっていく様子を眺めながらようやくたどり着くと、「今年もフジロックに来ることができた!」と思わせてくれるのは、いつもこの看板な気がします。
    本来ならば、「FUJI ROCK FESTIVAL 2020」の文字が飾られていたのでしょうか。左上にはボードウォークの看板が見えます。また、延期の発表があったのは6月5日でした。そこから、この空間の時が止まってしまったようにも感じられ、なんだか物寂しい気持ちにもなります。

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    いつも満杯に車が止まり、人の出入りの頻繁に行われている苗場プリンスホテルですが、先日に発表で8月16日から休業しています。当日は当然ながら電気もつかず、車も数台止まっている程度で、なんだかがらんとしている印象。こんなに真っ白だったっけ……日の照り返しが目に沁みます。

    車と己の脚力を駆使しながら、場内を散策します。

    意外と狭い!?雄大な自然を感じられるのは、設営やお客さんがいるからこそ!……かも

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    こちらは、RED MARQUEEです。昼から翌朝まで音楽が鳴り続け、雨が降れば駆け込んでいたあの頃が懐かしい……!毎年、初来日のアーティストのライブに惚れ惚れ聴き入ったり、ずっと応援していた若手バンドの晴れ舞台に涙ぐんだりしたステージでありました。

    こちらのステージには、約5,000人が収容されるそうですが、立ってみると意外と狭い!ちょっとびっくりするくらいでした。
    そのうえ、写真の手前側は搬入口やステージで、左寄り真ん中にはオアシスへと抜けていく出入口が見えます。後方部分は、お酒を販売するスペースで、ここで朝霧JAMの出演アーティストを知る……!というのが恒例でしたよね。広さのないなか、人の出入りなども考えつつ、意外と工夫の凝らされたステージなのかもしれません。

    広大なGREEN STAGEでは、さまざまな方とすれ違います

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    こちらはGREEN STAGEです。さすが、最も大きいステージであり、開催時には40,000人を収容します。広いですね。緑の生い茂る山々に、夏らしい青い空もきれいです。ここで、何度涙を流し、飛び跳ね、そして何杯のビールを飲み干したのでしょうか。去年、豪雨のなかで見たSIAが懐かしく思えます。

    フジロックの設営は、毎年約1週間前に安全祈願が行われたあと、本格的にスタートします。ステージは奥の方に見えるスペースにあたるのですが、この日はミニバンが1台あるのみで、設営のための機材などもありません。やっぱり寂しいな……なんて、しみじみしてしまいますね。

    会場を歩いていると、3~4組とすれ違います。話を聞いてみると、やはり毎年フジロックに来ていたそうで、東京や千葉など、関東から来た方がほとんど。なかにはつい先日届いたという「FUJI ROCK FESTIVAL 20」のロゴが入ったTシャツを着ていた方もいらっしゃいました。

    毎年楽しみにしていたフジロック。生活の糧と言ってもいいでしょう。会場に行っても何もないのはわかっているけれど、せめて苗場の空気だけでも吸いに……!という気持ちはよくわかります。
    皆さん、会場を歩いてみたり、イスに座ってゆっくり森林浴をしたりと、それぞれの楽しみ方をされていました。

    話をうかがってみると、いても経ってもいられず苗場まで足を運んでしまった方、少しでも苗場に住む方のためになれば……!と日帰りで温泉や観光を楽しむ方、ペットを連れて家族で遊びに来た方、日程に合わせて友人同士でキャンプをしに来た方、ジャグリングの練習をされている方(!)など、それぞれの楽しみ方をされているようでした。

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    さて、どんどん進んでいきましょう。GREEN STAGE横のボードウォークは、現在工事の真っ最中でした。この道は、毎年ボランティアの方の手によって作られる木道です。来年には、更に通りやすく、快適にパワーアップしているはず!

    水の冷たいところ天国。来年の川遊びは要注意?

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    ところ天国も、毎年フジロックらしさを感じる場所ですよね。暑い日には、川遊びをしている方々で賑わいます。相変わらず透き通っていてきれいです。

    やはり山水とあって、いつも冷たいのですが、8月の川の水はぐっと温度が下がります……!足のみ入ってみましたが、5分が限界です。日程が1か月後ろに倒れていることもあり、なんとなく秋の匂いを感じます。来年の開催も同じ時期なので、水の冷たさには要注意かもしれません。

    鉄塔のそびえ立つWHITE STAGE。やはり狭さを感じます

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    この見覚えのある鉄塔は、WHITE STAGEです。ここで大きな音を聴いていると「生きててよかった……!」と心から思えます。そういう場所です。毎年、ドラマの生まれるステージでもあります。

    フジロックのステージで2番目に大きなWHITE STAGEのキャパシティは、15,000人ほど。RED MARQUEEのときの感想同様に、やはり狭い印象を覚えます。ここに本当に15,000人もの人が入っていたのでしょうか……?ステージがない方が狭く感じるのは、ちょっと不思議です。
    こちらも何もなく、駐車場の如くがらんとしている印象。来年は、ここでまたFKA twigsの最高なライブが見れたらいいな!

    更に奥へとつき進んでいきます!

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    緑あふれるボードウォークを突き進んでいくと見えるのは、FIELD OF HEAVENです。ゆったり音楽を聴きながらラムチョップをかっ食らう……というのが、定番の過ごし方でありました。陰がないので、いつも日を浴び、そしてじわじわ汗をかきながら昼間のステージを見入っていた思い出があります。夜はまたステージの照明がきれいなんですよね~……。

    このスペースはステージの周囲に飲食店が並ぶ形になっています。先ほど、WHITE STAGEを通ってきましたが、収容人数はこちらの方が少ないはずなのに、スペースとしてはずっと広い印象を受けました。

    ゴールポストの置かれたORANGE CAFÉ。キャンプサイトも散策します

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    さて、今回の苗場散策はここがゴールです。この橋を渡ると、ORANGE CAFÉがありますよね!屋根付きの休憩エリアでゆっくり休んだり、桑田研究会の曲に合わせてゲラゲラ笑いながら歌ったりした場所には、ゴールが2つ。コート1つ分のサッカー場が広がっていました。こんな奥地にサッカーのコートがあるなんて、ちょっと意外でした。

    Pyramid Garden周辺のキャンプサイトでは、キャンプをしている方々がテントを設営する姿もちらほら見かけました。ほとんどの方が1泊2日の日程でしたが、中にはフジロック+前夜祭の開催に合わせて3泊4日で来ている方も……!

    この日に見かけたのは数組でしたが、金曜日・土曜日には、想像以上にたくさんの方々がキャンプサイトに駆け付け、大盛り上がりだったと小耳に挟んでおります。
    フジロックがあろうとなかろうと、わざわざ苗場に足を運ぶ方が大勢いるのは、それぞれの思いがあるからこそでしょう。
    改めて出演者やスタッフだけではなく、お客さんも一緒になって作ってきたから、今のフジロックがあるのだなと実感しております。

    おまけに!越後湯沢駅の周辺も歩いてみます

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    さて、車を20分ほど走られて向かうは、新幹線・電車組は毎年お世話になっている越後湯沢駅。駅の構内でお土産を買ったり、おそばを食べたり……というのを毎年の恒例にしている方も多いのではないでしょうか。駅の周辺では、フジロックグッズやアーティストグッズを身に着けた方たちとすれ違います。

    フジロックが7月末から8月末にスケジュールが変更になったのは東京オリンピックの影響を受けてのことなのだと予想できますが、滞在した2日間に雨は少しも降らず、日中は日も強くて少し暑いくらい。この日も。雲ひとつなく晴れ渡っていて、ここ近年の台風や豪雨が嘘のようです。
    夜は肌寒く、Tシャツに羽織りが欲しい気温でしたが、絶好の夏フェス日和とも言える気候でした。

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    駅の構内には、ゴンちゃんの顔抜きパネルやフジロックへのメッセージを書いて張り付けるボードも用意されていました。

    書かれている内容を眺めていると、越後湯沢周辺に住んでいる訳ではなく、本来の開催期間前後に苗場スキー場を訪れてきた方ばかりだということがわかります。きっと、日曜日にはびっしり埋められていたんだろうな。このような越後湯沢駅の計らいも同様ですが、こんなところでも、フジロックは本当にたくさんの方から愛されているフェスなんだということを改めて実感できます。

    フジロックへの愛は深まるばかり……!来年は必ず苗場でお会いしましょう!

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    フジロックのない、夏の苗場を散策した様子をお届けしました。人のいない会場の写真は、なんだか哀愁すら漂っているような気がします。

    しかし、開催していないにも関わらず、会場では「フジロックが好きだから」という理由で苗場にわざわざ足を運ぶ方、キャンプを楽しむ方、周辺で食事や温泉を楽しむ方、それぞれの楽しみ方で今年のフジロックを満喫しているようでした。

    会場に何かあるわけではないのに、これだけ大勢の人が集まるフジロックは、やはり色々な方にとっても特別なイベントなのでしょう。今年は延期になってしまったからこそ、来年こそは絶対に来たい……!と、自分のなかでのフジロックへの愛情の深さがより強くなったように思います。

    来年の開催は、8月20~22日です。約1年後ですが、きっとあっという間……なはずです。手洗い・うがいなどの予防対策をしっかり行って、来年こそは必ず苗場スキー場で、FUJI ROCK FESTIVAL 2021でお会いしましょうね!!!

    Photo by Fujirockers.org
    Text by あたそ

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