フジロックに吹く沖縄の風〜KACHIMBA feat. RITTO, 仲宗根創
- 2019/06/29 ● Interview
昨日、アトミック・カフェの出演者が発表されました。沖縄県知事の玉城デニー氏の出演は驚きの一つですが、それだけではありません。1日目には元山仁士郎さん(「辺野古」県民投票の会代表)のトークライブ、その後には沖縄のアーティスト(KACHIMBA feat. RITTO, 仲宗根創)がライブも行います!
それに関連して沖縄のアーティストの展示やワークショップが開かれるうちなービレッジもNEW POWER GEAR Field/AVALONにあるNGO村にできます。
県内在住のアーティストがコラボレーションした貴重な機会です。ライブそしてNGO村のうちなービレッジに足を運んでいただきたいです!
今回ご紹介する沖縄のアーティストは、1日目にGypsy Avalonに出演する(7/26 金)キューバ音楽をベースにしたKACHIMBA、ラッパーのRITTO、沖縄民謡の歌手であり三線の名手である仲宗根創、そして伊丹英子(ソウルフラワー・モノノケ・サミット)からなるスペシャルバンド KACHIMBA feat. RITTO, 仲宗根創 (special guest 伊丹英子)です。
このグループを一言で表現するなら、チャンプルー!(混ぜこぜ!)です。
いろいろな音楽がミックスされていながら、沖縄の血を感じることができ、何より聴いていると体が自然に動き出すのです。私はリハーサルとMVの撮影にお邪魔しましたが、気がついたら体が揺れていました。
このMV撮影はKACHIMBAの本拠地である沖縄の普天間にあるMil besosで行われました。
このMVにはライブ以外にも見所が多く、例えば紅型アーティストの染千花や沖縄の画家DENPAの作品が飾られています。彼らのコラボレーション作品は、NGO村のうちなービレッジでも見ることができ、染千花さんの作品(トートバック)は販売される予定だそうです。ぜひ足を運んでいただければと思います!
このグループの民謡歌手である仲宗根創さんに、リハーサル終了後、お話を聞くことができました。
仲宗根さんは登川誠仁の後継者とも言われている沖縄民謡歌手であり三線の名手でもあります。若干13歳(!)でりんけんバンドの照屋林賢プロデュースによりデビューしています。
仲宗根創さんインタビュー
─ 民謡そして三線を始めたきっかけを教えていただけますか?
仲宗根:じいちゃんが民謡教室をやっていまして、小さい頃からじいちゃんと住んでいたので、三線の音を聞いていて。教室におじいちゃんの後を追って付いて行っていたんです。子供がついてくるところじゃないよ〜!とか言われていたんですけど。
─ 気がついたら民謡や三線が近くにあったみたいな感じですね。
仲宗根:そうですね。じいちゃんの影響ですね。
歌とかは小さい時からやっていたんですけど、本格的に三線を始めたのはもっとあとですね。それで、ファーストアルバムが13歳の時です。
─ 13歳ですか。すごい。きっかけはなんだったんでしょう?
仲宗根:この時、りんけんバンドの照屋林賢さんがプロデュースするっていう民謡歌手オーディションがあって。それで優勝したらCDデビューできるという。そのオーディションに参加したら、僕がありがたくも選ばれたという。
─ 三線・民謡はお祖父さん以外にも師匠のような方はいらしたんですか?
仲宗根:僕の師匠は登川誠仁先生で、神様的な存在です。その先生に約10年の間お世話になりました。先生のお供で色々なところ、本土の方にも行かせていただきました。その経験も今に繋がっているのだと思います。
─ 今回、KACHIMBAの方々、RITTOさん、伊丹英子さん達と一緒にやられるんですが、知り合うというかきっかけはあったんでしょうか。
仲宗根:KACHIMBAの方々はイベントで出演者として重なったりすることがあって、顔は拝見してたんですが、これまで一緒に演奏したことはなくて。今回一緒にできるのでとても楽しみなんです。
─ 私の感じた印象なんですが、これまで一緒にやられていないとはいえ、とても馴染んでいて、勝手な憶測かもしれないんですが、沖縄の“血”というか、そういったものを感じました。
仲宗根:それはやっぱりあると思います。沖縄のDNAというか。やっぱり体内リズム、持っているリズム感というのが一致するんだと思います。そのリズムが合うアーティストさん同士が集結したっていうか。今回ご一緒できるというのは、とても楽しみです。バンドに混ざってやることはたまにはありますが、普段はシンプルに(ひとり三線で)やることが多くて、その点も大変楽しみにしています。
─ これまでフジロックに行ったことはありますか?
仲宗根:行ったことはないんです。もちろんフジロックって存在は知っていますし、日本最大級のフェスティバルという印象を持っています。海外からもアーティストが来ますよね?
─ はい、本当に色々な国から色々なアーティストが来ます。なかなか普段日本では見ることのできないアーティストも多いです。このグループも沖縄らしさがありつつ、色々なアーティストが入った世界唯一のグループだと思います。そしてグループの根底には沖縄らしさというものがあり、異なる音楽がチャンプルーされていると感じました。
仲宗根:ありがとうございます。そうですね。時代は違いますが、沖縄が経て来た音楽、歴史、文化が、本当にチャンプルーで表現されている、そう思います。
歴史に翻弄されながらも、様々な文化を吸収してきた沖縄の人々(ウチナンチュ)の歴史がこのグループには詰まっています。KACHIMBA feat. RITTO, 仲宗根創 (special guest 伊丹英子)はGypsy Avalonにて7/26(金) に出演です!
また、壮行ライブもMil besosで7/3水 19:00より開催します。沖縄にいる方は是非!
Text by Masaya Morita