• フジロック 苗場20th特別インタビュー「フジロックと苗場を繋ぐ人」師田冨士男さん編


    苗場でのフジロック開催が今年20回目の節目を迎えます。そこで今回、節目を迎えた苗場とフジロックを繋いでいる人たちにインタビューを敢行しました。20年という歳月を経て、苗場の人々が見ているフジロックの姿は一体どんなものなのか。そして苗場にやってくるフジロッカーに対しては、どんな思いなのでしょうか。第1回目のインタビューは金六イレブンの社長、師田冨士男(もろた ふじお)さん(以下、冨士男さん)です。冨士男さんは、オアシスのもち豚雪ささの湯の経営…そして、前夜祭の盆踊りで太鼓を叩いてくださっているフジロッカーズに馴染みのある方です。「俺なんてよろず屋だよ」と面白いエピソードをたくさん聞くことができました!

    師田冨士男さん | Photo by Masahiro Saito

    師田冨士男さん | Photo by Masahiro Saito

    今だから話せるマル秘エピソード

    ─ 改めてフジロックとはどういった形で関わっているのか教えて下さい。

    冨士男さん:俺なんてよろず屋だよ、何でも屋。期間中も、その前もなんだけど、行政とのすり合わせとかね。フジロックに関しては、これまで色々あった中で、特に開催期間中に呼ばれて行って対処する感じかな。

    ─ 呼ばれて、というのは運営本部からですか?

    冨士男さん:そう、本当に些細なことも多いけど、ひとつひとつ対処してるのよ。

    ─ 話せる程度で構いません、エピソードがあったら聞かせてください。

    エピソード① 蜂騒動

    冨士男さん:「蜂に刺された人がいる!」って(運営本部から)聞いて。金曜日か土曜日、どちらかだったと思うんだけど。「(フィールド・オブ・)ヘブンか(ジプシー・)アヴァロンのところ。その辺りのどっかに蜂の巣があるから、金六さん探してよ」って言われて。「そんなのわかるわけねえだろ!」って。あいつら羽があるんだから、どっから飛んでくるかわかるわけない。結局、探したけどわからなくてさ。

    ─ 確かに(笑)。

    エピソード② 熊騒動

    冨士男さん:別の話だと、運営本部のK氏からだったかな?「お客さんが川のところで熊を見た!」って連絡が入ってさ。「そんなの(熊を)見たってね、今頃どこかに行ってるよ!」って話をしたんだけどね。「なんとかできないか?」って言われてな。「じゃあ、熊を寄せないようにロケット花火を持って行って、朝のうちに花火をあげるよ」って話になった。だから朝、5時くらいに会場内にロケット花火を持って行って、シュー!シュー!って花火をあげたんだ。そこに警備員が来てさ、怒られてなあ(笑)。そりゃ実際、花火しちゃいけねえんだもん。

    ─ でしょうね(笑)。

    冨士男さん:あまりに怒るから「本部に聞いてよ、許可取ってやってんだよ」って。でも本部にはその時間帯誰もいねえし。それで「すいません」って謝って。その後、本部には「警備の人に事情(熊と花火のこと)を話しておいてよね」って。

    ─ やんちゃな若いお客さんが、ロケット花火をあげて怒られるのは、仕方ない気がするのですが。冨士男さんが怒られているって想像すると…。

    冨士男さん:警備員さん、エラいムキになっていたね。怒られてさぁ。いやぁ、申し訳ないってしか言いようがないんだよなぁ。それが警備の仕事だからさ(笑)。

    エピソード③ 氷騒動

    Photo by アリモトシンヤ

    Photo by アリモトシンヤ

    冨士男さん:だからね、苗場開催の1年目から色々あるんだよ。1年目の土曜日の日だったかな。(運営本部から)電話もらったのが。「氷がなくなった」って連絡が入った。氷がないって言われても簡単だよね。「自分たちが使う分なら製氷機にあるだろ!」って。そしたら「いや、そうじゃないんだ。11トン車で1台分欲しい」って。今は氷屋さんが入ってるけど、あの時はレッド・マーキー(*当時はVirgin Tent)の裏に氷を積んだ11トン車の保冷車が来ていたんだよ。でも、そのトラックの氷が無くなってしまって。「そんなのあるわけねえじゃん!」って。

    ─ どうしたんですか?

    冨士男さん:「いやいや、もう手配はしてあるから」って(運営本部に)言われて「どこにあるんだよ?」って聞いたら。東松山だって。そのとき、うちもトラックの運転をしている若い衆がいたから「じゃ、うちの人間に(トラックを)走らせるから取りに行きます。工場で積んでくれるんだよね?」って聞いたら「うん、積んでくれる」って。でも、1人じゃマズイから、助手を乗っけて行かせたんだ。だけど、朝になっても若い衆が帰ってこないんだよ。「朝5時までに帰って来い」って言ったんだけど。だから電話して「どこ走ってんだ?」って聞いたら「まだ三国峠を登っている」って言うんだ。「何してたのよ?」って聞いたら「向こうに行ったけど、誰もいなかったから2人で氷を積んだんだよ!」って。

    ─ 11トンの氷を2人で?

    冨士男さん:そう。こっち(会場側)はもうお客さんが入ってるから、警備をつけてレッド・マーキーの裏につけて、なんとかなった。

    エピソード④ ビール騒動

    Photo by アリモトシンヤ

    Photo by アリモトシンヤ

    冨士男さん:あと、運営本部から「ビールが無くなったから、どっかにない?」って。そん時も私は(スタッフが)飲む分だと思ったから「いいよ、缶ビール2、3ケース出すよ」って言ったら「いや違う、(お客さんに出すビールの)樽が無くなった!」だって。運良くプリンスホテルに水上の地ビールが100樽あって、それを借りりゃ良いじゃないかってなった。あと足りない分は、酒屋に全部電話して「これから借りに行くから貸してくんない?」って、あの時は酒屋を窓口にして50〜60樽くらい集めたかなぁ。こんな感じで、毎年色々あるよ。

    ─ そんなトラブルの経験が積み重なって、来年はこうしようってなるんですよね。

    冨士男さん:そうだろうね。

    エピソード⑤ 花騒動

    Photo by アリモトシンヤ

    Photo by アリモトシンヤ

    冨士男さん:どこのステージか忘れたけど、一番最後のステージで「外国人のアーティストがお客さんに花を渡したいみたいから、白い花を用意してくれ!」って電話がかかって来て。日曜日の最後のステージだったかなあ。日曜日に花なんか無いよねえ。「100本欲しい」って言うんだよ。そんな電話が来たから群馬の花屋に電話したら、日本では嫌うんだけど「葬式用の白い菊の花ならあるよ」って。(外国人には葬式用だと)わからないから「これでいいよ!」って話になって。花屋っていうのは、冠婚葬祭用の花って必ず持っているんですよ。急な用もあるから。日本では葬式の花になっちゃうけど。で、花屋に「持って来て!」ってお願いしてさ。

    ─ その葬式用の花を受けとったのが日本人だったら…。

    冨士男さん:でもね、菊の花一本じゃないから、たくさん集めて姫菊みたいなものも合わせてやったからね。本当にね、いろんな現場の人たちが私に電話をしてくるよ。「できればよこさないでくれ」っていうんだけどね。色々やってるから、よろず屋ですってね。

     

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