日高さんインタビュー第1弾
フジロックはマイペースなジグソーパズル
o:苗場に移って8年目、通算10年ですが、感慨とかありますか?
H:(即答で)あるわけねぇじゃん、そんなもの。だから一切「10th Anniversary」とか言うなと。そんなこと自分から言うもんじゃない。周りの人が評価してくれることだよね。チケットにしても売る側が「絶賛発売中」ってのはおかしいだろ? 毎年やってるわけだから1回目でも10回目でも情熱は変わらないよね。10回目だからって特別なことはやらねぇよ。お客さんが言ってくれる分には構わないし、むしろありがたいことだよね。
o:日高さん自身も「いつ飽きるかわからない」と言ってたじゃないですか。よく10年続いたな、と思うんですけども。
H:(続くのは)放ったらかしてるからだよね。頭の中では組み立てるけども、実際に行動には移さないから。真ん中はないんだよ、延々同じことは続けられない。右へ行ったら、今度は左へ行っちゃう。一年中フジロックのことは考えてなくて、時期が来たらポーンと捨てちゃう。いつもフジはマイペースなジグソウパズルみたいな感じで作ってる。もう十分飽きてるよ。ただ、やることがあるからさ、毎年新しいことをやんなきゃいけないから。それはボードウォークを作ったりだとか、サーカスをやったりだとか、花を咲かせられないかとか。動機っちゅうのはそれだよ。何も出てこなくなったら、アガリだ。
o:出てくると同時に壊したい部分はありますか?
H:あるよ。ルーティンワークとか。楽なんだよな、ベルトコンベアに乗っけとけばいいんだから。でも繊細な部分がなくなってストレスが溜まって、例えば会社員の人達なら呑みに行っちゃうだろ。いつの間にか酒を呑む楽しみもルーティンワークになるんだろうな。俺もよく呑んでるけど。
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