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    17:00-18:00 RON SEXSMITH

     アーチ状のステージの上に虹がかかる。そしてあの場にいた全ての人たちひとり一人の心に小さな花を咲かせる。決してきらびやかな花ではない。それは私たちが普段の生活で見落としてしまっている道端に咲く小さな野花。ロン・セクスミスはほんの一時間ほどのステージの中で、大きなキャンバスにクレヨンを使ってひとつずつ私の心の中にパステル・カラーをふんだんにつかった絵を描いてくれた。

     残念なことにこの時間帯になって富士山が雲で覆われ、周りの山々も次々にグレー一色の世界と化し、とうとう霧雨が降ってきた中、少し控え目で照れ臭そうにロン・セクスミスがステージに登場し、「へぇぁろぅ」と一言。これまでの総括的なセットリストの中で、新譜『Retriever』の"Hard Bargain"や"Imaginary Friend"はアルバムのストリングスの重厚感がなくなった代わりに、楽器そのものの音のニオイや温度、そして何よりロン・セクスミスから発せられる意外に太い声の、一言一言から安らぎが伝わってくるのが印象的だった。アコースティックギターとエレキ・ギターを曲ごとに持ちかえ、しっとり聴かせたり、無邪気なロック少年な一面を見せたり。雨が降る中でもステージ前にはかなりの人が集まり、うっとりとしてステージの一点を見つめている。時間の流れがスロウなものになり、日常の過剰な時間の進行の中にいる私に「それは本当の君のあるべき姿なのかい?」と優しくも核心をついた問いかけられているようでドキっとした。三角座りをして観ていた私の猫背がさらに丸いものとなってしまった。

     木目がキレイに出ていたテレキャスタを弾く姿は、少年が始めてギターを手にしたような無邪気さがある。しなやかなストロークはとっておきの宝物を得意げに披露してくれているようで、こっちもわくわくしてきた。ステージ中に何度も一緒にステージに立つメンバーを紹介する場面を見ていると、ロン・セクスミスが大切にするのはギターだけではなく、一つの音楽を作り出す仲間や、ライヴという空間を作り出すには欠かすことのできないオーディエンスであり、その当たり前の幸せに気づかせてくれる貴重な時間となった。

    --SET LIST(原文のまま)--

    1.HARD BARGAIN/2.IMAGINARY FRIENDS/3.THIS SONG/4.THERE'S A RHYTHM/5.NOT ABOUT 2 LOSE/6.WHATEVER IT TAKES/6.GOLD IN THEM HILLS/7.TOMORROW IN HER EYES/8.--SOLO--AVERAGE JOE/9.CHEAP HOTEL/10.THESE DAYS/11.SEEM TO RECALL/12.STRAWBERRY BLONDE/13.FROM NOW ON/14.HAPPINESS

    official site
    『RON SEXSMITH』(album)

    18:40-19:40 THE STANDS

     晴れていれば漆黒の闇に向け一直線に放たれるはずの照明が霧に包まれて一粒一粒反射して絵の具がにじむような空となった。そして、その照明に映えてThe Standsの良さがさらに引き立てられていた。

     ステージの袖では終わったばかりのロンセクがニコニコして見守る中、ライヴ中盤の"Shine On"そしてラストの"The Way She Does"の2曲ににこの日のThe Standsの全てが集約されていたと言っても過言ではないだろう。ステージの照明が落とされ、フロントマンであるホウイ・ぺーンの頭上からスポットライトが当てられる。何がくるのか直感でわかった瞬間、鳥肌が全身を駆け巡った。自分がその瞬間に聴きたい曲がどんぴしゃのタイミングで演奏されることほど気持ちいいものはないからだ。アコースティック・ギター一本で「Let Your Love Light High Shine On Shine On / 愛の角度を上げて 輝け 輝き続けろ」とただ繰り返すだけのこの曲は、ホウイ・ぺーンが自ら自分自身の輝きを放ち出す産みの苦しみを目の当たりにしているようだった。同郷のバンドであるコーラルのフロントマン、ジェームズ・スケリーは「どんなフォーク・ソングでも、ルールとかフォーカスが同じところがある」とどこかのインタビューで言っていたことがある。日本の各地方で代々受け継がれている民謡や、韓国の民謡「アリラン」なんかが次々と浮かぶこの曲を聴いていると、ジェームズ・スケリーの言葉が正論かどうかではなく、その説が大いに納得できる瞬間でもあった。ここ数年のUKでは過剰量産され飽和状態にも感じるシーンの中で、The Standsもその中の一つにすぎないと感じていた。アルバム『All Years Leaving』を聴いている限りでは、The LA'sやバーズといったバンドの名前を思い描くのにも特に異論はなかった。申し訳ない、間違いだった。

     そしてラストの"The Way She Does"、複雑な変拍子のフレーズが行き来するこの曲では、待ってましたの脱線タイムに突入!ドラムの手数の細かさが音に感情を芽生えさせ広がっていき、ギターは最高潮にワウワウ歪み、輪郭の際立ったリズムをベースが弾き出す。The Standsが持ち合わせているのは典型的なフォーク・ソングだけではなく、サイケデリック、ロック、ジャズ、ブルース…一筋縄にいかないバンドの表情に、まだ影に潜む引き出しが見え隠れしていた。ドラムを囲むように取り囲み、メンバー間のフィーリングによって作り出されるあの空気感に、オーディエンスからは賞賛の拍手や指笛が沸き起こり、このステージのハイライトを迎える。朝の本門寺重須孝行太鼓保存会の演奏のように、聴いている音楽やジャンルに関わらずカッコいいと感じた瞬間に素直に賞賛を表現できるオーディエンスの根っからの音楽好きな一面も同時に感じることができた。

    official site
    『All Years Leaving』(album)




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