早割店頭販売&フジロック・ドキュメンタリー祭り【大阪編】
「GANBAN早割店頭取材【札幌編】」 の雪模様の写真を見てると、同じ日本にいるということが信じられないくらいの小春日和となった店頭販売大阪場所当日。早割チケットの店頭販売があるのはアメ村の一角にあるSYFT RECORDS。フジやエレグラ、MROでも出店されていたり、少し前からはSMASHが行う全大阪公演のチケットを取り扱い開始になったりですっかりお馴染みとなっている。
早割のネットでの販売もあるけれど、抽選となれば他力本願にかけるのみ…でもチケット運に恵まれず…なんて人が多かったはず。自力で早割チケットを手に入れる権利を得るためにどれくらいのフジロッカーズが集うのだろうか?200枚という数は多いのか少ないのか?混乱するのかしないのか?等など、いろんな予想を描きながらSYFT RECORDSへと向かうことにした。
SYFT RECORDSに到着したのは午前10時を少し回った頃。お店の前にはすでに列はなかった。ボードやスキーにでも行けそうな厚着をした人達がいるくらい。というのも午前7時に整理券が配布され、午前10時以降の指定された時間に再び来店し、手続きを行うということだったからだ。先頭に並んでいたこの強者フジロッカーズは前日(3/13)の午後11時頃から徹夜していたとのこと!昼間は暖かくなったとはいえ、朝晩はまだまだ白い息が見えるくらいは寒くなる。
まずは、早割のチケットを買う側、お客さんの様子。何をして夜を明かしたのかが気になるところ!
--何をして待ってたんですか?
「う~ん、何してたっけ?」
と、声はすでにガラガラ(笑)しかもテンションが高い!疲れを感じさせないというよりは、ちょっとカラ回り気味?フジにはみんなで足すと14回くらい行ってます(笑)と、かなりの常連さんらしい。
「トランプしてたんですよ~4時間くらいやってたっけ?(笑)」
かなりあっけらかんとしていて、私が勝手に予想していた「苦労して取りました」像は全くなかった。逆にFRF'04に参加するための第一歩を踏み出せたことのわくわく感がすごく伝わってきた。さらにこれからすぐに家に帰って、次は宿の予約をするなんて人もいた。お疲れ様です。。。
他にも、「いや…実は昨日から様子を見てて、何となく(徹夜しなくても)大丈夫そうな気がしたんで、始発できて並び始めました」という人、「去年は直前でチケットが売り切れて大変だったんで、今年は早割で(笑)」なんて人もいました。
一方、大阪では早割のチケットを買う側も初めてなら、チケットを売る側も初めてというわけで、忙しくされているSYFT RECORDSのスタッフの方にも少しだけお話を伺うことができた。
「(店頭販売が)初めてなんで、一応整理券の配布の時間も決まってるんですけど、どれくらいの人が来るのか、その場になってみないとわからないですね…場所も人数によっては変えるかもしれないんで…」
こんな風に前日(3/13)おっしゃられていたが、実際に当日になってみると、
「整理券の配布(午前7時)の時は大変でしたけど、今は整理券に書いてある時間に順番に(お店に)来てもらうことになってるんで落ち着いてますよ。でも並んでもらった中で20人くらいは取れなかったんですよ」
これも、いろんな状況を考慮して万全の体制があったからこそのものなんだろう。混乱もなくスムーズに手続きが進んでいることに少だけホッとされているようでした。螺旋階段を上がった4階では3人ずつが手続きをできるようになっていて、目の前にスタッフの方がおられるので記入漏れなどで余計な時間を取ってしまうなんてこともなかったようです。慎重に申込用紙に記入し、お金を払い、やっと手続き完了!ちなみにチケットは6月中旬に店頭で引き換えとのこと。みなさん何が何でも控えはなくさないようにしてくださいね!!さて、次は何の準備をしましょうか?(笑)
そして次に向かうは心斎橋クラブクアトロ。12時から「フジロック・ドキュメンタリー祭り」が開催されるからだ。SYFT RECORDSで早割のチケットを手に入れた足で向かうもよし、小春日和の休日に出かけるのもよしというわけだ!ドキュメンタリーの映像が流されてアーティスト本人の登場がないのはわかっているけど、何だかドキドキ…いつものライブへ向かう気分だった。

フロアへの扉を空けるとライブのような照明がない分、暗さが倍増。すでに去年の映像が流れ始めている。フロアに座り込んでいる人、イスに腰掛けている人、ゆったりながらにけっこうな人数が来ている。そして見入る目は真剣そのもの。初日のグリーンステージでのジョー・ストラマーへの日高さんの言葉…実際には観ることができなかった私は改めて、ジョー・ストラマーというアーティストの存在の大きさを実感した。そして昨秋解散したミッシェルガン・エレファントのフジでのステージ。流れる映像の一瞬一瞬に時間の流れを感じるものでもあった。
映し出される映像に釘付けになっているお客さんに話しかけるのはちょっと悪いなぁ…と思いながらも話しを聞いていくことにした。するとフジに行ったことがない人がとりあえず多い!そんな人達の声はこんな感じだった。
「友達はフジに毎年行ってて、毎年誘ってくれるんですけど私は行ったことがなくて…で、フジがどんなものなのかを観てみたくて来ました」(女性)
「僕は行ったことがあるんですよ。でも彼女は行ったことがないんで今日来てみました」(男性)
去年のフジと言えば梅雨明けが遅く、雨にたたられた3日間。カッパ隊の人民大移動や霧に包まれた苗場の山、田んぼ状態になって足元がドロドロの映像…行ったことのない人達にとってはマイナス要素な部分が多々あったのに、その反応は意外なものだった。
「確かに雨とか降ったらイヤですよね~。でもライブを観てるお客さんがめっちゃいい顔してるし、あんなん観てたらますます行きたくなりましたよ!」(女性2人組)
「今まで行ってなかったことを後悔してます…最近になっていろんな音楽を聴くようになったんで、去年はこんな人が出てたんや!って今ごろ気づいて、しまったって思ってますよ(笑)」
「まだ行ったことないんですけど、雨でも何でも行きます」
心強い言葉ではないですか!そう…この「フジロック・ドキュメンタリー祭り」は去年のフジの感動を再び味わう場だけではないのだ!「今年出てほしいアーティストは?」という質問をするとみんな遠~い目をして答えてくれる。その顔はスクリーンに映るライブを観ている人と同じくらいいい笑顔してましたよ。
今年もいよいよフジに向けて関西でも動き出しました。今年は晴れたらいいな…。今年はどんなフジロックになるのでしょうか?参加する私達がどんなフジロックを作り上げていくことになるのでしょうか?楽しみでしょうがないですね!
reported by ORG-kuniko
(March 16, 2004)
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