ニューアルバムは?次の来日は?ザ・ストライプス直撃インタビュー!
- 2014/12/25 ● Interview
今年のフジロック、初出場をグリーン・ステージで飾ったアイルランドのリズム&ブルースバンド、ザ・ストライプス。音楽に年齢は関係ないとはいえ、10代であのビッグ・ステージに立ち、まったく物怖じしない堂々たるライブを見せたのは目の肥えたフジロッカーズにも衝撃だったのではないでしょうか。フジロック後も各国をツアーでまわりながら、ロンドンでセカンド・アルバムをレコーディングしていたという彼ら。さらに、できあがったばかりの新曲を持ってアイルランド全島をまわるツアーをやるというから、これは放っておけない!ということで、ツアー中のザ・ストライプスに直撃インタビューしてきました。フジロックのこと、次のアルバムのこと、twitterで募集したファンからの質問も交えながら話を聞いてきましたよ!
新曲の手応えあり!この進化はどこへ行くのか!?
─もう少し前の話になるけど、フジロックお疲れさまでした!個人的にザ・ストライプスのライブがベストアクトで、すごく印象に残っているよ。
ジョシュ・マクローリー(ギター&ヴォーカル 以下ジョシュ):ありがとう!僕らも本当に楽しかったよ。会場の雰囲気も、お客さんも盛り上がってくれて、反応もすごくよくて。ステージから山がぶわっと見えたのも最高だったね!
ピート・オハンロン(ベース 以下ピート):一番大きいステージでやらせてもらったのも気持ちよかったし、光栄だったよ。
─ライブの後、会場を観てまわる時間はあったの?
ピート:アコースティックのステージ(岩盤ステージでのライブ)をやったから、そこへ移動した時に雰囲気を観たくらいかな。ライブの後はすぐに東京に戻らないといけなかったから。
─それは、ちょっと残念だったね。その範囲でだけど、今までに出た他のフェスとの違いは何か感じた?
エヴァン・ウォルシュ(ドラム 以下エヴァン):すごくオーガナイズされたフェスだと思ったよ。他の国のフェスだと結構とっちらかってたりするけど、すごくクリーンな印象。ホスピタリティもいいし、人もみんな親切だからステージもやりやすかったよ。また行けたら今度はもっといろいろ観て回りたいな。
─フジロックからアメリカ、アイルランドでのフェスやライブ、セカンド・アルバムのレコーディングを終えて、今はアイルランド・ツアーの真最中だよね。ツアーの調子はどう?
ピート:いい感じに回ってるよ。ホームタウンのキャバンで最高のスタートが切れたし、今まで行ってなかったエリアでもライブできてるし。来年出すニューアルバムからの曲をテストするいいチャンスになってる。
─昨日ベルファストでのライブを観たけど、たくさん新曲をやっていてビックリしたよ!いまのところ反応は?
エヴァン:キャバンやダブリンをはじめ、どこの会場でもファースト・アルバムの曲と同じようにみんな盛り上がってくれて手応えを感じてるよ。ポジティブな意見もたくさんもらってるし。もちろんそうでなくちゃいけないと思ってるけど。
─ファースト・アルバム『Snap Shot』は自分たちのライブそのもののアルバムだって表現していたけれど、次の作品はどんな感じ?
ジョシュ:2枚目のライブそのものアルバム……かな(笑)。前回のワールド・ツアー中に曲を書いて、ライブでやる前にそれを録ったから、レコーディングのアプローチ方法は前回と少し違っているけど、ギターロックで、リズム&ブルースでという面は変わってないから。そういった意味ではファーストの拡大版。でも、どんな作品かは聞いた人が決めてくれればいいと思うよ。早くリリースしたいな……みんなの感想を聞くのが楽しみなんだ!
─ライブを観ていると、どんどんサウンドがヘヴィで速くて鋭くなっている気がするんだけど、ニューアルバムもそうなるのかな?
エヴァン:レコーディングしたものにはキーボードが入っていたりするから、音としては違うかもしれないけど、基本的に僕らはライブと音源はつながっているっていう感覚でやってるから。アルバムもそうなると思っていてくれていいよ。
─アルバムを出したらワールドツアーに出ると思うけど、行ってみたい国はある?
ピート:メキシコに行ってみたいな。
エヴァン:あと、アメリカの行ったことない州も。
ピート:ヨーロッパももっといろいろ回りたいし、もちろん日本にもまた戻りたいよ!
─ところで、あなたたちは故郷のキャバンがものすごく好きみたいだけど、それはどうして?
エヴァン:なによりホームだから。バンド始めたりすると、すぐに都会に出て行って我を忘れたようになってしまう人もいるけど、僕らはそういうありふれた輩とは違うんだ。ツアーとかで家を離れることも多いんだけど、キャバンは自分たちがどこからきて、いったい誰なのかということをいつも思い出させてくれる場所だよ。そういうことにすごく自覚的になれて、地に足をつけた活動ができるんだ。嫌いになる理由はないよね。
─ロスはどお?自分のホームタウン(ロスはキラシャンドラ出身)が好き?
ロス・ファレリー(ヴォーカル 以下ロス):もちろんだよ!
─ロスは何歳くらいから歌い始めたの?
ロス:小さいころからいっつも歌ってたよ。最初は家のまわりでただ歌ってただけだけど、そのうち、なんとなく自分はイケてるんじゃないかって思ってきて。そうしたらある日、父さんが「パブで歌ったら50ポンドだ!」って持ちかけてきて、サポートしてもらって歌ったんだ。それが人前で歌った最初。
エヴァン:僕らはそのライブのことを知ってたんだ。ジョシュとロスの家族が前から知り合いで、僕らはちょうどメンバーを探していたところだったから、観に来ないかって誘ってくれて。何曲かロスが歌うのを聞いて、その数ヶ月後にはもう一緒にバンドをやってたよ。
─ストライプスに入ったことはロスにとって大きな変化だったんじゃないかと思うんだけど、今の自分の状況をどう思っている?
ロス:すごく気に入ってるよ。すべてのことが上手くいってるし。でも、大きな変化とかではなくて、ずっと歌ってるから……ストライプスでいることは自分にとってはごく普通のこと。
─ここからは◯Xクイズ方式! あまり深く考えずに答えてね。
Q1:ファンからレアな、もしくは変わったプレゼントをもらったことがある?
ジョシュ&エヴァン:(少し考えてから)◯
エヴァン:よくソックスをもらうんだけど、キャバンのライブに来てくれた日本のファンからもらったソックスは見たことのない感じで面白かったな。変わった、じゃなくてすごくレアなプレゼントだよ。
Q2:音楽以外の趣味はある?
全員:◯
ピート:読書とか映画とかテレビでスポーツ観たり。
ジョシュ:スポーツするのが好きだな。サッカーとかテニスとか。
エヴァン:ピートと一緒で読書と映画。
ロス:読書とカヤック!
Q3:次のアルバムの中で何か新しい楽器に挑戦している。
エヴァン&ジョシュ:◯
エヴァン:今度のアルバムではキーボードを弾いてるよ。
ジョシュ:バンジョーを何曲か。
ピート:僕はいつもと一緒。ベース一本!
Q4:次のアルバムでメイン・ヴォーカルをとっている曲がある。
ジョシュ:◯。1曲か2曲……かな。詳しくはアルバムを聴いてのお楽しみ!
Q5:今、ヨーヨーに夢中だ。(オフィシャルのtwitterでヨーヨーをやっている姿がアップされていたことからの質問)
ピート:◯。エンジニアが買ってくれてすごく気に入ってるし、ヨーヨー得意だよ!
Q6:自分がバンドの中で一番イケメンだ。
ピート以外3人:X。(口々に、ピート、ピートだよ、ピートだろ)
ピート:◯!
Q7:エヴァンとピートへ。今年ふたりは髪を短くしましたが、今後伸ばす予定は?
エヴァン&ピート:X
エヴァン:ロングヘアーは疲れちゃった。手入れが大変だからもう伸ばさないよ。
Q8:ウィルコ・ジョンソンと2013年のキャンベイ・アイランドでのライブと今年のThe Who Hits 50のツアーで共演しているけど、彼と一緒にやるのは緊張する?
全員:X
ロス:ほんの少しだけ……。でも誰かと共演したり、新しい場の中でいつもどおりやろうとしたら、ふだんとは違う行動をしたりするけど、それは普通のことだし、緊張ではなかったな!
─ウィルコはどんな人?
エヴァン:最高だよ。僕はもともと彼の大ファンだし。ステージではエキセントリックで、だけど気さくで本当にナイスな人。出会えてうれしかった人物のひとりだよ。
─今までいろんな人と共演してるけど、他に会ってみたいミュージシャンはいる?
ピート:ジャーヴィス・コッカー。
ジョシュ:ジャック・ホワイト。彼と共演できたら超クールだな。
ロス:エルヴィス・コステロ!(ロスが初めて買ったレコードは『Watching The Detective』というくらいコステロのファン)
エヴァン:ニック・ロウ。ずっとカッコ良くい続けてるミュージシャンにはみんな会いたい。
(ゲームはここで終わり)
─さて、私たちは本当に次のアルバムと来日を楽しみにしているんだけど、日本に来る予定はある?
エヴァン:もちろん!来年早い時期にアルバムを出してワールド・ツアーを回るからその時に。今年は北海道とか初めての場所にも行けたし、来年もいろいろ回りたいな。
ジョシュ:今年は日本に2回行ったからな……。
ピート:来年は3回かな(笑)。この2年で日本には何度か行ってるけどいつも楽しいよ。オーディエンスはグルーヴがあってエキサイティングで最高だし。必ずまた行くよ!
─では最後にフジロッカーズにメッセージをお願いします。
ジョシュ:ハロー、フジロッカーズ。僕らのショウを観てくれてありがとう。もし観てない人がいたら……。
ピート:見逃したならもったいないな。
エヴァン:うん、それはもったいない。
ジョシュ:いつも応援ありがとう。また日本に行くから、その時はよろしくね!
インタビューの後、ロンドンデリーのステージで、フジロックの時より格段に進化した姿を見せてくれたザ・ストライプス。新曲もしっかり自分たちのものにして、観客を巻き込む展開力が爆発的にアップしていました。これは、来春発売予定というアルバムもライブも見逃せません。いままで彼らに注目していなかった人もチェックしといてソンはないですよ!
↓ステージではヴェテランの風格でプレイしていますが、オフタイムにはこんな気さくな素顔を見せてくれます。ありがとうザ・ストライプス!
取材&撮影:輪千希美
協力:Nerve Center(London Derry, NI)、藤原大和、熊沢泉
webサイト:thestrypes.com
Facebook:facebook.com/TheStrypes
Twitter:@The_Strypes