唯一無二の文化交流スタイルを持つ
富山県南砺市発ワールド・ミュージック・フェスティバル
- 2014/08/18 ● from fujirockers.org
8月22〜24日、富山県南砺市で開催される「スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド(以下スキヤキ)」。1991年にスタートし、以来24年にわたり毎年開催されている国内有数のワールド・ミュージック・フェスティバルです。
他のフェスとは一線を画すラインナップが目をひきますが、実はそれはスキヤキの魅力の一側面でしかありません。立ち上げ当時から音楽文化を通した「交流」をテーマに掲げ、市民、アーティスト、南砺市、そして世界をそれぞれに結びつける活動こそがスキヤキの本質。ここではスキヤキ流の「交流」を通した魅力を紹介していきます。
①出演アーティストが約半月かけて事前合宿
2010年より、国内外のアーティストがイベントの行われる半月ほど前に集結し、共同生活を送りながら創作活動を行う「レジデンス・プログラム」がスタート。アーティストの持ち曲のアレンジや、オリジナル曲をゼロから制作し、たっぷりと時間をかけてバンドの精度を高めていきます。スキヤキでの演奏はもちろん、国内外のツアーも実施。今年は日本、韓国、南アフリカ、モザンビークのアーティストが集まり、今まさに合宿生活を送っています。
②直談判で海外アーティストを招聘
海外アーティストを招聘する際、一般的には招聘会社がアーティストと交渉し、講演の権利を他地域の会場などと売買を行います。スキヤキでは2004年より単独招聘を開始し、流行に左右されず、「自分たちの目線で呼びたいアーティスト」の招聘を実現させています。
単独招聘を行うメリットは大きく、予算・来日スケジュールを調整することで、「レジデンス・プログラム」や長期間に渡る市民向けワークショップを可能にするほか、世界各国との強いネットワークも生み出しています。このネットワークを活用し、これまでにOKI DUB AINU BAND、サカキ・マンゴーなど、国内外のアーティストがヨーロッパ、アフリカ、南米、アジア各国で公演を実施。2005年に苗場食堂に出演したキウイとパパイヤ、マンゴーズ(K.P.M.)のオーストリア公演のレポートはこちらでチェックできます。
③アーティスト直伝のワークショップから生まれた市民楽団も出演
第2回目にトリニダード・トバゴからスティールパン・オーケストラ、レネゲイズを招聘したことをきっかけにスティールパンの市民楽団、スキヤキ・スティール・オーケストラが誕生。市民向けワークショップはアーティストの滞在中に連日行われており、現在までに計6つの楽団が生まれています。
④日本で唯一?スティールパン練習室のある小学校
スキヤキ・スティール・オーケストラの誕生から2年後の1997年、福野小学校スティールドラム・クラブ(気分はカリビアン)が誕生。学校には専用の練習室が設けられ、日常的にスティールパンに触れられる環境が整っています。
• スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド2014
期間:8月22日(金)〜24日(日)
場所:南砺市福野文化創造センター「ヘリオス」、南砺市園芸植物園「フローラルパーク」、ほか
出演アーティスト:ジュピター&オクウェス・インターナショナル、マイラ・アンドラーデ、ボンゲジウエ&スキヤキ・フレンズ、他
詳細:http://www.sukiyaki.cc/
• スキヤキトーキョー2014
期間:8月26日(火)〜28日(木)
場所:渋谷WWW
出演アーティスト:
26日:トリ・アンサンブル、滞空時間×木津茂理
27日:マイラ・アンドラー、畠山美由紀&ショーロクラブ、ボンゲジウエ・マバンドラ
28日:ジュピター&オクウェス・インターナショナル、ボンゲジウエ&スキヤキ・フレンズ
詳細:http://www.novusaxis.com/st14.html
• 富山県南砺市「スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド」提携ライブ Bongeziwe & Sukiyaki Friends
期間:8月26日(火)
場所:名古屋Tokuzo
出演アーティスト:ボンゲジウエ&スキヤキ・フレンズ
詳細:http://www.tokuzo.com/index2.html
文:船橋岳大
写真:船橋岳大、スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド実行委員会