今年はパンチの効いたヒップホップ勢に、新しいフジロックの1ページの夜明けを目撃する日がこの夏、苗場にやって来ることを確信していた人も多いことでしょう。先日、その象徴とも言えるカニエ・ウェストのキャンセルという残念なお知らせがありましたね。残念ではあるけれど、フェスの楽しみ方を十分に知り尽くしているみなさんのことですから、すでに頭の中はシフトチェンジしていることでしょう。

そんなみなさんに、わくわくするような出演者の話をしたいと思います！桜だって各地で咲き乱れているのですから。 狭いけれど広い日本、すでに散ってしまった所もあるかもしれないけれど、百花繚乱となる、第4弾の発表をお花見のあてにしちゃってください！

the band apart /BEGIN /Gotch /THE HEAVY /JACQUES GREENE / JAMES IHA / MAN WITH A MISSION / MIYAVI / NORMAN WATT-ROY / OGRE YOU ASSHOLE / PHONO TONES / →Pia-no-jaC← / THE SKA FLAMES / SOOO BAAD REVUE / ST.VINCENT / Steve Nieve – Joe Sumner – Tall Ulysse – TOGETHER / STRAIGHTENER / 高橋幸宏 with In Phase［James Iha×高桑圭(Curly Giraffe)×堀江博久×ゴンドウトモヒコ×鈴木俊治］/ TRIM（吉田美奈子＆河合代介DUO meets 村上“PONTA”秀一）/ YOKO ONO PLASTIC ONO BAND / 憂歌団　（アルファベット順）

■国内勢という括りはもはや不要？

今年は、日本勢がとっても熱い！すでに発表されているアーティストは年代もスタイル色とりどりなのだが、いい意味で実にアクが強い面々が苗場に初登場します。すでに熱狂的なファンを虜にしてライブ会場を暑苦しい熱気で埋め尽くし、ハードさと色気という磁場に引き込まれるミヤビ、かぶりモノなんていう形容詞はもはや無用の獣臭さをピーカンの空で披露してほしいマン・ウィズ・ア・ミッション。そしてこのタイミングでのオノ・ヨーコの出演は音楽だけではなく、彼女が発するメッセージにも注目したいものですね。

それだけでは終わりませんよ。坊主頭にはハット、ジャストサイズのフレッドペリーのポロシャツに、当然足元はマーチン、しゃきっとキメたフジロッカーズが千鳥足で向かうに違いない、スカ・フレームス、今でも松本を拠点に活動をしているオウガ・ユー・アスホール、今や説明不要、アジアン・カンフー・ ジェネレーションのヴォーカル、後藤正文がソロ名義”Gotch”として苗場に登場します。ソロとしての初アルバムをリリースした彼はどんな色の風を吹かせてくれるのか？ピアノとカホン、一見想像が難しい組み合わせのピアノ・ジャックは、2010年以来の出演となり、今回も痛快怒涛の速弾きを見せてくれるのでしょうか？

さらに、BEGIN、憂歌団といったフジの顔とも言えるアーティストと並んで、注目したいのが、高橋幸宏 with In Phase［James Iha×高桑圭(Curly Giraffe)×堀江博久×ゴンドウトモヒコ×鈴木俊治］。高橋幸宏とジェームス・イハが同じステージに立つ光景は、フェスならではの特別な化学変化が起こるに違いないでしょう。

■海外アーティストの幅の広さは、フジならではの安定の領域

大病であることを公表してからも精力的にライヴを続け、足しげく日本を訪れてくれているウィルコ・ジョンソン。その活動を共にしているノーマン・ワット・ロイは初のソロ作品を引っさげ再び日本へ。アーティストの脇を固める重鎮というつながりのスティーヴ・ナイーヴ（長年エルヴィス・コステロをキーボード奏者として支えている）は、どんなスタイルの変化を見せてくれるのか、目が離せませんね。新しい勢力としては、西のザ・ヘイヴィーズ、東のセント・ヴィンセントという構図が加わることになります。

まだ4月も中旬だというのにこのラインナップの充実ぶりにはにんまりする他ありませんね。さて、これまでに発表されているアーティストと見比べて、このアーティストはあの時間帯、こんなステージで、あんな風な登場で…季節が夏へと向かうスピードに負けずに、楽しい準備を少しずつ始めましょうか。

photo by Yoshitaka Kogawa

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