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開場直前!ゲート前の様子 [1998.8.1]
昨夜から続いた雨が小降りになった朝5時前。前日から泊まり込みとなっていたスタッフに加わるように次々と新しいスタッフが会場入りを始めている。といっても本部近くにテントを設営しているインターネット班から会場の入り口がどうなっているのかはわからない。なんでも昨夜警備会社の人たちがすでに集まってきていた観客を整理していたと言うことだが、詳しい情報は伝わってはいない。
地下鉄、豊洲駅から一本道で会場まで続く道に、今日の朝6時の段階ですでに数百人の観客が列をなしている。一番前にいたのは二人の男性で、昨夜の12時(今日の早朝0時)にこのゲートの前に来たとか。
「近所なんで、それほど苦痛じゃないですよ」
と、彼らは言うのだが、昨夜は(去年ほどじゃないけれど)かなり雨が降っていたものだ。それでも、結構つらかったと思うのだが、比較的元気そうだ。なにせ台風にやられたのが昨年。あの時は、本気で死者が出るのではないかとも思えるほどのひどさだったから、それに比べれば、それほど苦痛でもなかったような顔で応えてくれたのが嬉しい。 まずはそのゲートに入って、そこからしばらく行ったところにあるのがチケットとリスト・バンドを交換する場所。もちろん、その手前には当日券売場も設置されている。もし、これからでもここに遊びに来ようと思えば、ダフ屋からチケットを買う必要なんて全然ないので、そのつもりでいて欲しい。
おそらく、すでに充分理解されているとは思うのだが、このリスト・バンドさえ身につけていれば、会場を出たり入ったりする事ができる。2日用を持っていれば、2日間、そして、1日用であれば、その当日、出入りが自由になっている。
が、どんな理由があっても、そのリスト・バンドが手首から切り離されたら、二度と会場には入れなくなるので、くれぐれも注意して欲しい。切れたリスト・バンドは、その時点でなんの意味もなくなるのだ。
会場が東京ガスの敷地ということもあって、たばこに関しては、実に厳しい。警備員がたばこを吸っている人に注意を促しているのだが、なんとか我慢してもらいたい。これはバック・ステージのエリアでも同じことで、喫煙できる場所は限られている。
様々な規制が加えられる東京都内のこういった会場の下でフェスティヴァルを開催せざるを得なかった事情はすでにいろんなメディアを通じて報道されているとおり。フェスティヴァルという文化を根付けさせるために続けていくことが最も重要だと考えているのが主催者側。それは、音楽誌、メディアも同じだ。だから、こういった規制を受け入れざるを得ないのだ。
それに対する不満は観客だけではなく、スタッフ側にもある。が、こういったイヴェントを成功させて、(経済的な意味だけではなく、大きな問題もなくピースフルで楽しいイヴェントという意味で)現実を変えて行かざるを得ないだろう。
が、規制が多いとはいっても、ゴミの問題などは、規制とは全く別次元だ。ゴミがないのは美しいけど、できるだけゴミを出さないように、主催者も、観客も、そしてスタッフも心がけて、それを具体的な形にする方がもっと素晴らしいし、美しい。そんな美しいフェスティヴァルのゲートが開かれるまで、あとわずか1時間。インターネット班だけではなく、ここで働く全ての人たちがみんなとの出会いを楽しみにしていることは重ねて記しておきたい。
1998.8.1 Reported by hana
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