この夏はフジロックで学ぼう!国際避難民支援団体REIが初参加!
- 2025/07/10 ● INTERVIEW
フジロックでは2000年から「NGOヴィレッジ」のブースが設けられていることをご存じでしょうか?音楽だけに留まらず、フェスを通して社会課題にも取り組んでいます。「NGOヴィレッジ」は世界で起きている様々な課題を来場者に伝え、社会課題を知る、学ぶ場として大事な役目を果たしてきました。「NGOって何?」「行ってみたいけど、難しそう」なんて思う方もいるかもしれませんが安心してください!2024年のフジロックでは「道に迷ってNGOヴィレッジに入り込んでしまったけど、ブースの方が丁寧に説明してくれて、足を運んで良かった!」という声も聞きました。そして本記事では「NGOヴィレッジ」に少し足を踏み入れていきます!

NGOヴィレッジ | FUJI ROCK FESTIVAL ’24 photo by こっこ
さて、「NGOヴィレッジ」では具体的に何が行われているのでしょうか?団体の活動記録の展示やトークショー、社会課題解決に向けた商品の販売、そして何よりNGOやNPOで実際活動されている方の生の声が聞けるのが魅力です。本稿はさらに「NGOヴィレッジ」を盛り上げたい!という想いから、初参加の団体、国際避難民支援団体REIを紹介していきます!

photo from REI
国際避難民支援団体REIってどんな団体?
国際避難民支援団体REI(以下、REI)は、紛争や内戦によって住まいを追われ、自国内や国境近くの避難民キャンプなどで長期的な避難生活を強いられている避難民の人々が自ら立ち上げたプロジェクトに資金提供を行っている団体です。特に持続可能で自立促進プロジェクトに力を入れています。例えば、「新生児の母親へベビーキットを支給」、「中毒患者への治療プログラム」、「若い避難民の受け入れ地域社会への定住と経済的な自立を目的とした能力開発教育」といった内容の活動支援です。2025年時点で支援を行っている地域はタイとミャンマーの国境周辺エリアと、レバノン、ケニアです。

photo from REI
REIの誕生
REIは、世界中で混乱が続いた10年間の末の1979年に設立されました。70年代は、100万人以上の人々が戦争で荒廃したベトナム、カンボジア、ラオスといった国々から逃れ、国際的な人道危機がもたらされました。そこで1979年初め、日本で多くの在日外国人が集まり、こうした避難民たちの現状について話し合い、状況を変えるためにどうしたらよいか模索を始めたのです。そして東京で開催されたG7サミットを機会に、外国人グループは広告やプレス等を活用し、世界が避難民の深刻な状況に注目するよう働きかけ、そしてメディアを通じ、各国リーダーや世界に向け、支援の必要性を訴えてきました。
REIの心構え「人々が生活を建て直し、人間としての尊厳を取り戻す手助けをする」
REIは、現地で私たちが何かを「してあげる」支援は行っておらず、現地リーダーと関係を構築し、「なぜそのプログラムが必要なのか」「どのように運営しているのか」「どういう効果があるのか」「どのようにコミュニティに波及しているのか」ということを軸に、元々スキルを持った人々が活躍する場を立て直すための支援を行っています。

photo from REI
REIの活動-レバノンの幼児教育支援-
REIの活動をもう少し詳しく見ていきましょう!

photo from REI
100万人以上のシリアの人々がレバノンへ避難しているという状況下で、子供たちは元来の不安定な国状に加え、教育を受ける機会が奪われています。そこでREIは、レバノン南部ワディザインにある幼稚園で、社会への適応学習も含む重要な幼児教育を提供するための基金提供を行っています。基金は、教師、補助教員への報酬に使われます。この幼稚園は、いずれ避難民受け入れ社会であるレバノンの学校制度へ編入していく子どもたちにとっての教育準備施設となります。

photo from REI
レバノンでの支援活動を1つ紹介しましたが、他の国でも支援を行っているREI。NGOヴィレッジに足を運んで活動について直接お話を聞いてみたいですね。ブースでは、REIオリジナルのバックやタオルの販売、そして寄付も受け付けています。さらに、公式では発表されていませんが、ジプシーアヴァロンでREIの事務局長、Jane Bestさんがスピーチするそうです!見逃せないですね!
「NGOヴィレッジ」
NEW POWER GEAR Field / AVALONにある、比較的小規模なNGO 団体による活動紹介の場「NGOヴィレッジ」。地球環境、森林保全、平和のことなど、来場者に”社会のカダイ”をわかりやすく伝え、アクションへ踏み出すきっかけを提供する団体が参加アピールします。いつもは縁遠い社会問題も、自然の中でわかりやすいアピールを聞くと身近なものに感じられるかもしれません!
2025年NGOヴィレッジ出展団体一覧
原子力資料情報室&ザ・アトミックカフェ
フジロックの森プロジェクト
湯沢町移住相談ブース
マターオブトラストジャパン
メドゥサン・デュ・モンドジャポン(世界の医療団)
東京チェンソーズ
シャプラニール=市民による海外協力の会
国際難民支援団体REI
スチューデンツ・フォー・フリー・チベット・ジャパン
校内居場所カフェ全国ネットワーク
国産木材ウクレレプロジェクト
フェイガー脱炭素農業協会

NGOヴィレッジの場所
text by こっこ