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梅雨を乗り切れ! ステージ別第7弾アーティスト、いよいよ発表!

Photo by Yoshitaka Kogawa


一足早い梅雨入りに、いくらか気分が沈みがちかもしれません。ですが、その眼をぐるっと夏へと向けさせる第7弾アーティスト発表も、あなたの元にやってまいりました。

ベテランフジロッカーの皆様は、何度も経験しているであろう、梅雨の時期に生まれる新たな葛藤…第1弾発表は掴み、日割り発表では悩み、そしてステージ別では被り…そんな三段活用は、フェスティバルではつきものです。

ですが、そんな悩みすらも楽しさの中のひとつの要素にすぎないわけで、今日のところはひとつ大いに悩んでいただきたい。そして、後になって「見落とした!」ということが無いようにしていただきたい…悩んだぶんだけ、苗場での楽しみも増えるというもの。あとは、現地で大いに発散すれば良いのです。

とにもかくにも今回の発表で、あなたの1日の行動、そして導線や食事の時間も、おぼろげながら見えてくるのではないでしょうか。

梅雨を吹き飛ばす、第7弾「ステージ別」アーティスト発表…いかせていただきます!

■グリーン・ステージ

まずはグリーンステージから。初日の夕方頃になるのでしょうか、UKよりカイザー・チーフスが決定。2日目には東京スカパラダイスオーケストラと、前回ホワイト出演時において心振るわすライヴを繰り広げたハナレグミが決まっています。

そして、最終日のスペシャル・ゲスト枠には、先日解散を発表したザ・ミュージック。このフジの舞台が、日本でのラスト・ライヴとなります。鮮烈なデビューを飾った当時のことを覚えておられる方もいるでしょう。何より、フジロック初出演(2002年)の際には、レッド・マーキーが入場規制となり、レッドに『UK新人アーティストのお披露目ステージ』というイメージを植え付けたと言っても過言ではないのです。

「ゆりかごから墓場まで」ではないですけれども、その登場からザ・ミュージックを支えてきたのがフジロック…2003年にはコーラルのキャンセルを受けて、レッドのトリを急遽つとめたりもしていましたし、何よりメンバー自身が生粋のフジロッカー。ヨーロッパ・ツアーのTシャツがフジにまつわるものだったり、他にもプライベートで遊びに来ていたりもしましたね。

そんな彼らが最後に打ち上げる大花火を、存分にその眼に焼き付けてください。いつぞやのブラーの如く、代表曲の連発ともなるのではないでしょうか。

他にも、マヌ・チャオ、アークティック・モンキーズ、モグワイ、そしてYMOなどなど、納得の面子ですね。

■ホワイト・ステージ

初日には、リー・”スクラッチ”・ペリーが登場。前回の出演はフィールド・オヴ・ヘヴンで、PA卓にはエイドリアン・シャーウッドという組み合わせでしたが、今回のPAはマッド・プロフェッサーとのこと。毎度好き放題にはじける御大の立ち振る舞いには、要注目です。

サニーデイ・サービスは思いのほか早い時間帯です。一番手、毛皮のマリーズに続いての登場。そしてニュー・マスターサウンズ、サケロックへと繋いでいきます。そして前述の御大、CSS、ビッグ・オーディオ・ダイナマイトという流れとなっていますね。

2日目には、フォール・アウト・ボーイのフロントマン、パトリック・スタンプが決定。ソロではどんな世界を見せてくれるのか、期待したいところですが、噂によるとバンドの曲もいくつか演奏するようですね。この日は最多出演のエイジアン・ダヴ・ファウンデーションからのインキュバスで〆。

3日目には、シューゲイザーを昇華させた新星が2組、ノー・エイジリンゴ・デススターが決まっています。

3日目の演出といいますか、日が落ちるにつれての斉藤和義、ケイク、ウィルコという流れは気持ちよさそうですね。ステージそのものに色がないため、アーティストの底力が試されるステージだと言っても良いでしょう。

■レッド・マーキー

初日にベラキスの名前が追加されておりますが、ベースとヴォーカルを担当する女性の父親は、ザ・フーのザック・スターキー…つまりはリンゴ・スターの孫娘ということに。2世どころか3世というイメージを跳ね返してあまりあるライヴを繰り広げてくれるのか、その動向に注目です。

そして、残念ながら単独公演は中止となってしまいましたが、グリフ・リース(スーパー・ファーリー・アニマルズ)も同日に決定。キャンセルがあると、どうしても「日本を避けた?」とも思ってしまいますが、そうではなかったという喜び。心して待ちましょう。

根強いファンが多い、アタリ・ティーンエイジ・ライオットは最終日のトリ(夜間はありますが)。もうこれは単純に、「名残惜しい気持ちを爆発させろ!」ということで良いでしょうね。突入したら最後、あなたに余力は残させません。

夜に花開くクラブの3日目には、くるり、ソイル&”ピンプ”セッションズの名前がありますので、こちらも見落としなきよう。どうやら、寝かせてはくれないようです。

■フィールド・オヴ・ヘヴン

初日のアマドゥ&マリアムは、マヌ・チャオの乱入を期待しても良いかもしれません。なにせ、ファーストアルバムから放たれる色彩はマヌそのもの。セカンドは「深化」という感じでしたから、絡みを期待しても、そうでなくとも楽しめるライヴが繰り広げられることでしょう。

2日目には、ロンサム・ストリングス中村まりが決定。夕暮れというシチュエーションがはまりそうな岡林信康、トッド・ラングレンと続き、初日から2夜連続のトリをつとめるワイドスプレッド・パニックという流れになっています。この、「ワイドスプレッド・パニック」という名前をひも解いてゆけば、今までフジを断り続けてきた彼らが何故に参加表明したのかが、わかってくるはずです。

■オレンジ・コート

日本勢としては、ナツメン、スティールパン煌めくリトル・テンポが初日に収まっています。そして、初日のトリにはサム&デイヴのサム・ムーア。「ロックの殿堂」「グラミー賞」受賞の経験もある、メンフィス・ソウルの生ける伝説が苗場に登場です。御年75歳の彼が、どんな「ソウル」を見せつけてくれるのか? オヤジ世代の歓喜が聞こえてきそうです。

しかし、そのオヤジを直撃するのは、実は3日目だったり。ハンバート・ハンバートが若者を虜にすれば、その後はかすれた声が味わい深いシオンへとバトンが渡されます。力の抜けきったユルい空気を振りまく(であろう)なぎら健壱&オウン・リスク、そしてさらには、お登紀さんへと続いて、「フジ・ブルース・プロジェクト」へ。

この、フジ・ブルース・プロジェクトは、その面子がまた豪華。憂歌団の『天使のダミ声』木村充揮、近藤房之助、ウエストロード・ブルーズ・バンドの永井”ホトケ”隆、三宅伸治らが参加し、まだまだ増えて行きそうな予感がひしひしと。

それだけではありません、日本のブルースマン達のセッションが終わったならば、そこに待ち構えているのはシカゴ・ブルースの生ける伝説、バディ・ガイ(御年74歳)…いやはや、オレンジ・コートのこだわりはフジのステージの中でも群を抜いているかもしれません。

もちろん、オレンジと言えば、オールナイトフジも忘れてはいけません。ダレン・エマーソンシステム7などがブッキングされ、初日の夜を走り抜けます。

さてさて、今回の発表はいかがでしたか?
いよいよ次はアヴァロンでしょうか…?
こちらにもちらほらと情報が入ってきております。首を長くして、次回の発表をお待ちください。
詳しくは、オフィシャルHPで念入りに確認し、見落としのないようにしてください。

■7/29(金曜日)追加分

緑:KAISER CHIEFS
白:LEE SCRATCH PERRY with MAD PROFESSOR / サニーデイ・サービス
赤:GRUFF RHYS / BELAKISS
橙:SAM MOORE / LITTLE TEMPO / NATSUMEN
(オールナイトフジ)DJ HELL / DARREN EMERSON / SYSTEM 7 / ☆Taku Takahashi / DAMAGE

■7/30(土曜日)追加分

緑:東京スカパラダイスオーケストラ / ハナレグミ
白:PATRICK STUMP
FOH:中村まり

■7/31(日曜日)

緑:THE MUSIC
白:NO AGE / RINGO DEATHSTARR
赤:APOLLO 18
橙:FUJI BLUES PROJECT

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