待ち望んだ時…フジロックまでは、あと3ヶ月。いよいよ出演日別のアーティスト発表となりました。
こればかりは、今までのアーティスト発表よりも、ひときわ高いテンションになってしまうのは知っての通り…全日程参加とはいかないまでも、「この日だけは死守!」 と友人知人と連絡を取り合い、ついでに闇鍋なぞもつつきながら、やいやいやい、と夏に向けての盛り上がりに拍車がかかってくることでしょう。
そして…
『アレとアレって、ひょっとたらひょっとしますか…?』
そんな妄想がいよいよ現実味を帯びてくるのが、この日割り発表。忘れちゃいけないヘッドライナーの発表もモチロンあります。そして、ちょっと前にモノ申し、物議をかもしたアーティストの名前もありますよ。
や、や、これ以上「イントロ」を続けても野暮ってもんですか…。
さてさて、いきますよ、フジロッカーの皆さん…心の準備はいいですか?
それでは早速、いってみましょうか。出演日別、アーティスト第5弾の発表です!
■ 7/29(金)
初日のヘッドライナーは、満を持してのコールドプレイです。03年に初来日し、05年にはトリ前と、年々大きくなる期待度に見合ったライヴを繰り広げてきました。アークティック・モンキーズも控えているあたり、フジのこだわりでもある「UK」色が出ております。この際、クリ○ンっぽい…というのは脇においておきましょう。その「UK」の流れが、苗場の自然の中ではどう映ってくるか…今から楽しみで仕方がありませんね!
そのアークティック・モンキーズのアルバムで、かつてプロデューサーをつとめたのが、ジョシュ・オム…彼は、昨年のゼム・クルックド・ヴァルチャーズに続き、今回はいよいよクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ(QOTSA)を率いてやってきますが、アクモンとの絡みは…どうでしょうね?
絡みと言ったら、何といってもビッグ・オーディオ・ダイナマイト(BAD)からマヌ・チャオ、そしてアマドゥ・エ・マリアムという、主催する側のファン心理や願望、希望といったものががっつり込められたブッキングには、どこかこう、熱いものがこみ上げてきます。
フジロッカーの精神的支柱となっている、いまは亡きジョー・ストラマーと共にザ・クラッシュを結成していたミック・ジョーンズのBAD、そして、そのクラッシュから多大な影響を受けたマヌ・チャオ、さらにはマヌのプロデュースで世に飛び出てきた、コーラスが素晴らしいアフリカはマリ共和国の夫婦ユニット、アマドゥ・エ・マリアム…この一連のレベル・ミュージックの絡みには、乱入を期待するなと言うのが難しい。コアな人たちからは、アマドゥ・エ・マリアムの息子が率いる「スモッドにも来てほしい!」なんていう声も聞こえてきそうです。
特に、’10年の朝霧の豪雨までもを演出としてしまったマヌは必見。知らなくとも、「だまされるつもり」で見てみたら良いです。ちなみに、情報筋の話によると、去年の朝霧にて、日高大将が最初から最後まで見ていた唯一のアーティストだそうですよ。(これはオルグマスターのコネタです)
ナイヤビンギの独特なリズムを刻むラスタファリアン、アフリカン・ヘッド・チャージも’05の朝霧ぶりの来日ですね。そういえば、今回のアーティスト第五弾発表分は、心無しか去年の朝霧に出演した名前が多いかもしれません。
初日の日本勢では、「ハマケン、いいともに出る!」の話題も記憶に新しいサケロック、そしてダッド・マム・ゴッドとザ・バースデイが収まっています。とくに後者2組の同日ブッキングには、「故アベ・フトシ氏が生きていたら」という思いが浮かぶ人もおられることでしょう…まさに『涙がこぼれそう』な気持ちです。
初日と2日目に出演が決定しているのが、「いかにもアメリカ」な空気を漂わせるジャム・バンド、ワイドスプレッド・パニック。フィールド・オブ・ヘヴンで繰り広げられるのか、あるいはグリーン・ステージといった大舞台が絡んでくるのか…その動向に要注目です。
実は、フジのブッキング担当が前々から呼びたいと言っていたのが、このワイドスプレッド・パニック。ボナルーのヘッドライナーを数度にわたってつとめる実力派ながら、アメリカ大陸からあまり出ることをせず、なかなかOKがでなかったそうです。今回名を連ねた背景には、地震と原発被害の報を受けて決まったという噂もあります。初日出演のニュー・マスターサウンズが好きならば、まんまとハマると思いますよ。
■ 7/30(土)
さて、土曜日に参りましょう。
ヘッドライナーには、ロッド・スチュワートがかつて在籍していたUKバンド、フェイセズの名前が。去年のジョン・フォガティが「アメリカらしい懐の深いロック」を鳴らしてオヤジから若者までを虜にしたならば、今回は「UKのスタイリッシュなロック」でオヤジ達を撃ち抜いてゆくことでしょう。
フェイセズに、ローリング・ストーンズのロン・ウッドが参加しているのはわかりますが、ベーシストには元セックス・ピストルズのグレン・マトロック…彼を「ピストルズ」という看板だけで片付けてはいけません。言うなれば「ビートルズが好きだったピストルズのメンバー」と注釈をつけてあげれば、あなたの頭の中の「?」は消え去ってくれるはずです。
さらにはマーク・リボーと彼のバンドに、朝霧の記憶も新しいトッド・ラングレンもこの日にブッキングされております。どのようなリレーになるのでしょうか。そんな妄想を楽しむのも、ステージ別ラインナップが発表されるまでですよ!
この日には、フジロック最多出場回数を誇るエイジアン・ダブ・ファウンデーションもやってきますし、インキュバスも、Gラヴも、バトルズもおりますよ。
どういった経緯で結成されたのかが大変気になるコンゴトロニクスvsロッカーズ、こちらは「親指ピアノで奏でる人力テクノ」でその名を知らしめたコノノNo.1とカサイ・オールスターズの選抜メンバーで構成される「コンゴトロニクス」と、ディアフーフ、フアナ・モリーナ、ワイルドバーズ&ピースドラムス、スケルトンズといったオルタナ勢からなる「ロッカーズ」との融合。アフリカのリズムにロックの歪みが加わると…どうなるのか、興味は尽きません。
今年のジャポニクス枠には、ドイツからマテ・パワー、そして、次世代のメスティソ・バンドとして評価がうなぎ上りで、スペインではフェスのヘッドライナー経験もあるオブリント・パス…ここらへんは、マヌ、バンダ・バソッティ、フェルミン・ムグルサあたりの混血サウンドが好きな方はチェック。
日本勢では、ベテランの少年ナイフに、全員が岡本太郎好きというオカモトズ、そして、メロディオン香るダブバンド、あらかじめ決められた恋人たちへ、が決定しております。クラムボンもこの日ですね。
■ 7/31(日)
さて、いよいよ最終日ですが、こちらも既におなじみとなった感のある、ケミカル・ブラザーズがヘッドライナーをつとめます。百戦錬磨といった感もありますから、グリーン・ステージを巨大なダンスフロアへと変貌させてくれることでしょう。アタリ・ティーンエイジ・ライオット、ケイク、ブリティッシュ・シー・パワー…発表済みのアーティストをざっと見ているだけでは、ここからどんな流れでタイムテーブルが組み上がってくるのか全くわかりません。
それにしてもこの最終日…今回発表分では、日本勢が多数をしめています。
‘10年の朝霧(10/9)ではジョンレノンの誕生を祝い、チェ・ゲバラの命日に祈りをささげた加藤登紀子がクレジットされております。前回のフジ出演は’06年で、その時はベストアクトの呼び声も高かった。
まだまだ。最近では”アセロラ体操のうた”が好評なハンバート・ハンバート、かすれた声にやさぐれた感覚と哀愁を漂わせるシオン、フジロック出演の旅に深みを増してくるダチャンボ、轟音突き刺すエンヴィ、そして、おそらく大きめのステージになってくるであろう、くるり。
そしてナント、なぎら健壱が決定。かつての「ポンキッキ」の挿入歌である”いっぽんでもニンジン”から、春歌バージョンの”秋田音頭”なども、やもすると歌ってくれるかもしれません。タモリ倶楽部のような力の抜けた雰囲気、下町の雰囲気が苗場に漂うならば、こちらも「ルービー」片手にやんややんやとにぎやかしたくもなりますね。
「ポンキッキ」繋がりでは、”ずっと好きだった”を”ずっとウソだった”と歌い、震災後の電力会社を名指しで批判した、斉藤和義も合わせて決定しております。ライヴ巧者というのはつとに知られておりますから、ただただ楽しみとして夏を待ち、物事を考えるのはフジが終わって落ち着いた時でもいいかもしれません。とにもかくにも、彼の動向には、国内外の注目が集まりそうですね。
そして、YMOです。無限の夜空に広がっていく彼らの世界…とにかく晴れを祈りましょう。テクノの波の中で煌めく夜空はさぞ格別なことでしょう…!
なんともはや…楽しみすぎるぞ、フジロック!
■ 7/29(金)
COLDPLAY
AFRICAN HEAD CHARGE / AMADOU&MARIAM / ARCTIC MONKEYS / BEACH HOUSE /
BIG AUDIO DYNAMITE / The Birthday / CSS / DAD MOM GOD / DEERHOOF / FOUR TET /
JAMIE XX / MANU CHAO / THE MIDDLE EAST / THE NEW MASTERSOUNDS /
NOAH AND THE WHALE / THE PAINS OF BEING PURE AT HEART /
QUEENS OF THE STONE AGE / SAKEROCK / SBTRKT / THE SISTERS OF MERCY /
TANGERINE DREAM / THE VACCINES / WIDESPREAD PANIC
■ 7/30(土)
THE FACES
あらかじめ決められた恋人たちへ / ASIAN DUB FOUNDATION / THE AVETT BROTHERS /
BATTLES / BEST COAST / clammbon / CONGOTRONICS vs ROCKERS / digitalism /
80kidz / FOUNTAINS OF WAYNE / FUNERAL PARTY / G.LOVE&SPECIAL SAUCE /
THE GET UP KIDS / HANGGAI / the HIATUS / INCUBUS / JAMES HOLDEN /
KIMONOS / LITTLE CREATURES / MARC RIBOT Y LOS CUBANOS POSTIZOS /
MATE POWER / MEDI / THE NAKED AND FAMOUS / OBRINT PAS / OKAMOTO’S /
RA RA RIOT / SHONEN KNIFE / STEVE AOKI / 10-FEET / TENSNAKE / TODD RUNDGREN /
WIDESPREAD PANIC / WU LYF
■ 7/31(日)
THE CHEMICAL BROTHERS
ATARI TEENAGE RIOT / BRITISH SEA POWER / BUDDY GUY / CAKE / CORNERSHOP /
DACHAMBO / DARK STAR ORCHESTRA / eastern youth / envy / FEEDER /
ハンバートハンバート / 加藤登紀子 / THE KILLS / MASAmatix / MO’SOME TONEBENDER /
MOGWAI / Nabowa / なぎら健壱&OWN RISK / DJ NU-MARK (JURASSIC 5) /oh sunshine / くるり / 斉藤和義 / SHUGO TOKUMARU / SION / SOIL&”PIMP”SESSIONS / TINARIWEN / TOWA TEI / WARPAINT / WILCO /YELLOW MAGIC ORCHESTRA
….and more artists to be announced