韓国フェスへの招待状
Posted on March 19, 2008
Filed Under 海外のフェスいろいろ |
韓国のフェスと言われてピンときますか? フジ・ロックと同時期に開催されるPentaport Rock Festival(ペンタポート・ロック・フェスティバル)なら……という人はいるかもしれません。ところがどっこい、日本にも山ほどフェスがあるように、韓国にだって良質なフェスがたくさんあるのです。その中から昨年の8/31?9/2の3日間にかけて開催されたFlow Festival(以下フロー・フェスティバル)の様子をここではお伝えします! フロー・フェスティバルが開催されたのは、韓国の首都ソウルから車で2時間ほど離れた江原道(カンウォンド)にある江村(カンチョン)という地域。「江」とは日本語で「川」を意味し、会場はその名の通り大きな川に面したところにある。場内はライブステージがふたつ、DJブースがひとつ、飲食ブース、そして謎のトランポリンというコンパクトなつくりになっていた。
そして気になるのはやはり出演バンド。2004年にフジ・ロック、レッド・マーキーに出演したCocore(ココア)、2005年に同じくレッド・マーキーに出演したOh! Brothers(オー・ブラザーズ)といったバンドを中心に、韓国のインディーズシーンを代表するというバンドがずらりと顔を揃えた。個人的に特に面白かったのがココア。ニルヴァーナを彷彿とさせる一面や、グレイトフル・デッドなどを連想させるサイケデリックな世界をみせてくれるバンドだ。他にも「俺たちがやっているのはキムチ・ビリーなんだ」と話すロカビリー・バンドなど、初めて生の韓国音楽に触れた自分にとっては興味が尽きない空間だった。
このフェスティバルを通して面白いと感じたこと。それは韓国の音楽シーン、フェス事情がリアルタイムで変化していることを感じられたことだ。ルーツを吸収し派生していく日本の音楽とは異なり、このフェスティバルで見たバンドの多くはルーツをなぞった演奏に感じられた。また山や雨などの自然対策を万全にするフジロッカーズに対し、韓国のオーディエンスはビニール合羽にスニーカーとその場しのぎの対応が目立つ。だからといって悲観的に見ているわけではない。フジ・ロックが過去11年で大きく変化を遂げてきたように、昨年で3回目を迎えたこのフェスティバルも、歳月を重ねることで面白い変化を遂げるのではないかと期待している。隣国、韓国へのフェスティバル・トリップ。そんな旅はいかがだろう?
・姉妹サイト、スマッシング・マグによるレポートはこちら。
posted by funa