来日目前のTRAVISインタビュー。ダグとニールが語ったフェスについてのあれこれ

Posted on February 22, 2009
Filed Under インタビュー |

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フェスシーズンの”春一番”ことフジロックの早割チケットも始まり、アタマの中は来る春を飛び越えて夏へ??!と言うと早すぎるかもですが、24日からジャパンツアーを開始するトラヴィスを観に行って、彼らに「フジロック以来だね!」なんて言われたらやっぱり「また今年の夏もぜひ!」なんて言っちゃいそうです。今回はそんな彼らのインタビューをご紹介。DVD『FUJIROCKERS』でもフジを楽しんでいる様子が収録されている彼らですが、昨年のフジ当日も雨に合わせてセットを変更するなどの粋な計らいの源が、このインタビューには収録されています。

2008年7月25日、金曜日午後の雲行きは不穏。しかし、そんな天候の上にライヴまであと1時間となってもなお笑顔を絶やさず取材に応じてくれたトラヴィス。ドラムのニール・プリムローズ とベースのダギー・ペインに、まずは2度目となるフジロックの感想を訊ねた。

ニール(以下N):グッドだね。

ダグ(以下D):うん、またここに戻ってこられてとても嬉しいよ。自然とか人とか、色々素晴らしいところがあって…フジロックはとてもスペシャルだと思う。アーティストが皆同じホテルに泊まるから一緒に遊んだり、新たに知り合うことができたり…そういうところは他と違う、グラストンバリーみたいなグレイトなフェスに近いよ。今年は友人のジェイソン・フォークナーに会えたし、スプーンの連中とと仲良くなって飲みにも行った…というか、もう飲みすぎちゃったよ(笑)昨日着いたんだけど、ホテルでちょっと休んでからバーで飲んでたんだよね。ギターのアンディは前夜祭に行ってたけど。

ライヴは……、友達のジェイソンやスプーンは是非観たかったけど、残念ながら僕たちの時間と被ってるんだよね。あとザ・ラスカルズやブロック・パーティー、カサビアン、マイス・パレードも観たいんだけど、たいていライヴをしたらまた別のフェスに行かなきゃっていう感じで、今回もライヴが終わったらその日のうちに成田まで行って明日の韓国へのフライトに備えない…え?新潟発にすればよかったのに、だって?

N:そういうことはこっちが発つ前に言ってもらわないと(笑)

と、こんな調子でにこやかに。彼らのステージを足を運べば分かる彼らの人柄に、合間のわずかな時間を調整してもらった我々もその恩恵を授かる。

D:もし自分でラインナップを考えるとしたら…そうだな、初期のロックンロールしていた頃のザ・ビートルズ。それにモータヘッドは絶対だね(笑)。

N:あとスティーヴィー・ワンダー。

D:ティーンエイジ・ファンクラブ、レッド・ツェッペリンも欠かせないな。…いい感じのラインアップじゃない?ほとんど生きている人達だから実現できるかな(笑)?

ミュージシャンであり、かつミュージックフェスティバル先進国(?)に生まれた彼らだから、当然フェスに対してもこだわりを持っているといった具合だろうか?実際に彼らが初めてフェスに足を踏み入れた時はどうだったのかというと??

D:僕が最初に行ったのは1994年のTイン・ザ・パーク。最初に開催された年だね。オアシスやブラーといった旬のアーティストが出ていてとてもエキサイティングだったよ。最初の体験はファンとして、とても大きなものに行ったということだね。

フェスのエピソード?んー、行っただけの時もライヴした時もお酒絡みなら沢山あるかな。どのアーティストもそう言うって?うん、フェスティヴァルを楽しむ為にはちゃんと自分を管理しないといけないね(笑)。

最も感動したのは、2004年のグラストンバリーでのポール・マッカートニー。15万人の観客の中に入って観たよ。昔の曲も演奏したしね。素晴らしかったよ。涙が出るほど感動した、本当にファンタスティックなものだった。と、ほかにも数え切れないほど色んなエピソードがあるよ。大きなフェスティヴァルではトイレがすぐいっぱいになっちゃうから気をつけないとね。あと、歯ブラシを持っていくと良いかな。

N:トイレットペーパーを忘れずに(笑)

D:とにかく、ハッピーなフェスティヴァルを体験するために重要なことは、飲みすぎないこと、財布を失くさないこと、あとホテルの鍵も失くさないこと!3日間のフェスティヴァルを全て平和に楽しく過ごそうと思ったら、多少の我慢も必要さ。

我も人なり、彼も??といったところか。

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さて、現時点ではまだフジロックの出演者情報はハッキリと分からないが、10周年を迎えるサマーソニックでは早くもラインナップの噂がちらほらと出てきている。それらが明かされる頃には、おそらく例年のように驚きや喜びや、その他さまざまな声があちこちから聞こえてくるに違いない。ちなみに彼らの国ではグラストンバリーフェスティバルの2日目ヘッドライナーとして、これまでの毛色とは異なりヒップホップアーティストのJAY-Zが出演、多くの議論を呼んだ。特にオアシスのノエル・ギャラガーは「ロックじゃないなんて」と公に異を唱えていたが、それについて彼らはどう思っていただろうか。

D:ノエルの発言は、馬鹿げていると思った。今まで4?5人編成のロックバンドが出演するというっていうのがフェスティバルの伝統というか基本だけど、JAY-Zの出演はグラストンバリーの幅を広げる良い変化だと思ったよ。それに反して彼の発言は、その変化に歯止めをかけかねない。何であんな批判をしたか解らないけど、僕は非常に馬鹿げていると思うね。(グラストンバリーが)今後も変化していくことは楽しみさ、実際JAY-Zのパフォーマンスをテレビで観たけど、いいパフォーマンスだったもの。

N:人のことどうこう言うよりまず良いプレイする、というのがまず第一だよ。

そのプレイについてだが、このインタビュー後すぐに彼らは最大で3万人を収容する大きなステージで演奏を披露することになっていた。フェスティバルという場所の性質上、そのステージを観ることになるのはトラヴィスのファンだけではない。初めて彼らを観る人や通りすがりにチラ見で寄っただけの一見さんもいるわけだが、彼らにとって、通常のライブとこういったフェスティヴァルとでは「良いライヴ」がどんなものかということについて、心構えの違いはあるだろうか尋ねてみると……。

167_5_2.jpgN:いや、同じだね。どんな場所でも、どんな時でも、どんなオーディエンスに向かってでも常に同じアプローチをするように心がけているよ。それが初めて僕たちをみるオーディエンスであろうとも何度も僕たちを観ていようともロックするように演奏するだけさ。そうするとオーディエンスも成長する、というか変化してくるんだよね。

日本のファンは特に良くて曲の構成を理解して聞いてくれるし、欧米とは違った楽しみ方をしているのでプレイしていて楽しいよ。

D:フェスで初めて僕たちのプレイを聴く、そんなオーディエンスの反応を変えていくのが僕は好きだよ。チャレンジだよね。例えば僕たちのライブや曲をよく知らなかったオーディエンスは僕たちが結構ヘヴィなライブをやることを知って驚くんだ。

英国やヨーロッパのフェスティヴァルではそんな具合にオーディエンスの印象を変えてきたよ。そうやって僕たちがどんなバンドか理解してもらったり、新たにファンになってくれたりするからフェスティバルでプレイするのって良いことなんだと思う。

ちなみに今回は、1時間のうち出来るだけ沢山の曲をプレイするよ。あと新曲を5曲やる予定だね。それと、ヒットした曲(笑)。

そして楽しい雰囲気のままにインタビューは終わり、その1時間後には彼らはグリーンステージに立った。そして見せてくれたのは骨太な新曲たちにメロディックな名曲たちと、今も忘れられない夏の雨の思い出である。

そして、彼らはふたたび日本へやってくる。今回は屋根に守られて名曲「ホワイ・ダズ・イット・オールウェイズ・レイン・オン・ミー?」を味わうのだろうが、会場はきっとフェスティバルを先取りしたかのような、開放的な笑顔がひしめく空間となるに違いない。。


archives:
–>Smashing Mag
–>フジロック版「雨に唄えば」(Fuji Rock Express ‘08)
–>フジロッカーズからTravisへの贈り物 - SNSで広まったサプライズ企画とは!?(Fuji Rock Express ‘08)
–>ライヴ直前のTRAVISにインタビュー - オルグタオルとコラボ?正式版はフェス後に(Fuji Rock Express ‘08)


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posted by ryoji