朝霧JAM、早くも開催決定! 昨年のレポートもご覧あれ
Posted on March 10, 2008
Filed Under 国内のフェスいろいろ |
朝霧JAM-It’s a beautiful day-(以下朝霧JAM)の開催がオフィシャル・ホームページにて早くも告知されました。フジ・ロックが終わった頃に情報が解禁される朝霧JAMですが、なぜこの早い時期に発表されたのか? それはどうやら開催日時が関係している模様です。 今年の開催日は10月3日と4日の2日間。例年であれば翌週、体育の日を含む3連休の期間に開催されていました。しかし、今年はその期間に富士スピードウェイでF1日本グランプリが開催される重なるため、この日程に決まったとのこと。オーバーナイト・キャンピングを楽しみたい人にとっては少々辛い発表となりました。詳細発表は8月上旬になるそうです。と、詳細の発表が気になるところではありますが、開催まではまだ半年以上あります。はやる気持ちは一旦抑えて、オルグスタッフによる昨年のレポートを楽しんでみてはいかがでしょう?
【朝霧JAMレポート 第1弾】 by org-riko
どうか太陽の下で素敵な富士山が見れますように。そんな願いが届いたのだろうか。2006年に続き、2007年も見事に天気が味方についてくれた。既に7回目を迎えた朝霧JAM(以下朝霧)は、オールキャンプインの野外フェスティバル。開催は2日間、ステージは2つとフジ・ロックに比べれば規模は小さいものの、日本のロック・フェスティバルを語る際には欠かせない存在だ。チケットは、アーティスト発表前だというのに即日完売してしまう。そしてこの事実こそが、朝霧の一番の魅力が音楽ではないことを表していると言っていいだろう。とはいってもヘッドライナーは1日目がザ・コーネリアス・グループとヘクスタティック、2日目はベリー・ビー・ケアフルとオーバーグラウンド・アコースティック・アンダーグラウンドと興味深いアーティストが名を連ね、音楽フェスティバルとして十分に楽しめるラインナップになっている。それじゃ他に何が楽しいのか? 極論を言ってしまえば、何もしなくてもそこにいるだけで楽しいのかもしれない。あの心地よい空間の中で、芝生にごろんと寝転がっているだけで幸せなのだから。他にも、愛犬と一緒に散歩したり、知らない人と長縄跳びをしたり、キャンプの醍醐味バーベキューも外せない楽しみの1つ。これ以外にもお客さんの数だけ楽しみがあるはずだ。でも、あえて一番の魅力をあげるとすれば、やっぱり「朝日」だ。日曜の朝、うっかり目覚ましをかけ忘れてしまったけど、そこは朝霧マジック!? 目が覚めて急いで土手に向かうと、そこは朝日待ちの人で埋まっていた。寒さとトイレを必死で我慢すること約60分。ついに来た! 富士山の右肩から眩しすぎる光が放たれ、土手からは拍手が沸き起こる。2日間の中で一番感動した瞬間だ。ライブを全く見てないわけじゃないけれど、朝霧を振りかえる度、真っ先に脳裏に浮かぶのは広い空の下にたたずむ富士山、そして朝日。朝霧とは、ライブ以外をメインで楽しむお客さんが最も多いロック・フェスなのかもしれない。
【新エリア、CARNIVAL STARとは?】by org-funa
RAINBOW STAGEとMOONSHINE STAGEに加え、昨年は遂に第3のエリア、CARNIVAL STARが登場。名前の響きからも好奇心がそそられるこの空間は、キャンプサイトBの最果てにあった。CARNIVAL STARのある空間は、テントが立ち並ぶ通常のキャンプサイト。白く大きな星飾りが目印になっており、小さなDJブースがひとつある。昼から夜にかけて鳴らされる陽気な音に、10人弱の人が踊っていた。人数こそ少ないものの、この少なさが逆に密なコミュニケーションを演出してくれる。近くにはアルコールや温かいスープを提供してくれる出店ブースがあり、半紙と墨汁が置かれた謎の書道スペースも存在した。久しぶりに筆を手にした人も多いようで、飾られた作品はゆうに100を越えていたと思われる。また日曜の夜には書道スペースを仕切っていた人たちが中心になり、鍋がふるわれた。鍋の噂を聞きつけ集まりはじめた人たちの手には、具材以外にも菓子類といった差し入れがある。深夜0時を越えてもなお盛り上がるその様子は、なんだか親戚の集まりのようにも見えた。1万人を超える人が集まる巨大なフェスで、数十人による密なコミュニケーションがとれるのがCARNIVAL STARの魅力。ホッと一息つきたい人には、ぜひオススメした空間だ。
【朝霧JAMレポート 第2弾 】by org-fumino
「It’s a beautiful day!」こんなわかりやすいイベントは他にあるだろうか。そしてこの言葉の意味する事が、見事にその通りだと朝霧JAM初参戦の私は思った。日本最高峰の富士山のふもとで行われた自由で最高に気持ちいいフェスティバル。初参戦の私が強い印象に残っているのは、「キャンプ」をする、ということ。その他夏の大型フェスティバルに行った私は、去年はキャンプ、でも今年はホテル といった選択をする事ができた。でも朝霧はテントしかないのである。ついたらまずテント張り、そして出発。帰ってくる場所もテント。次の日のスタートもテントから。だからこそ、他のテントサイトを見てみると本当に工夫がいろいろされていて、ただ泊まる場所ではなく、朝霧テント生活を本当に楽しむための空間を見ることができた。テントに虹色の旗や遊び道具をつけていたり、また朝のモーニングコーヒーセットが完璧だったり、お昼ね椅子がズラーっと並んでいたり、、朝霧JAMは本当のキャンプ好きが集まるところだとそんな様子を見ていてわかった。だからこそ音楽が演奏されていても、音楽をBGMに仲間とテントで団欒している様子が見られたのではないか。もはや音楽を聞く、ということが人々の中心には決してきていない。「音楽を聞く」事以外の何かを求めて人が集まっているのではないか、と思う。それは朝霧テント生活を楽しんだり、一日を通して見え方が全然違う富士山をみる事や、高原の美味しい味に出会う事、、、人それぞれ違うと思うけど、共通しているのは五感が敏感に反応するということ。見渡すかぎり山や芝生の緑。どっしりと構える富士山。どこからともなく香る森の匂い、おなかが減ると高原シチューや牛乳のプリンは最高に美味しいし、聞こえてくるのは心地よい音楽。こんな場所で人間の感性が素直に反応しないわけはない。2日目のお昼、ステージの左では一人の男性が付き合っている彼女にプロポーズ。どうやらそのプロポーズは成功したらしく、周りは拍手喝采。 その様子を見て、感動のあまり涙する人たち。朝霧の景色や空間は私たちに素直に行動させる力をくれる。見えない朝霧JAMのイベントの力が、来ている人たちを幸せにして、一人一人のひとから、目に見える「行動」として現れる。素晴らしいサイクルではないかと思う。 その朝霧で貰った気持ちが帰ってきてもみんないつまでも続くといいなぁ音楽やイベント自体が決して出来すぎていない、完璧すぎないからこそ人が力を抜いて参加できる。後はみんなで空間を作っていく。完璧すぎない、田舎っぽさと親近感。母なる大地や富士山が見守り、全ての人を優しく受け入れてくれる会場の空気感。そしてその中で無邪気に遊ぶみんな。気づいたら会場に展示してあったトラクターに真っ先に乗り、2日目朝のラジオ体操に参加、そして右手にはラジオ体操終了後に配られる牛乳を抱え、乳牛のジャーム君と2ショットの写真を撮って、にんまりして嬉しそうな顔。という昔、祖父の田舎で生活していた時の自分がいた。
★そのほか、smashing magでのライブレポート、フォトレポートはこちら。
posted by natsuki