もはやフジロックの一部?! 5年連続出演のDouble Famousにインタビュー!
Posted on July 12, 2008
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最終日、Field of Heavenの朝一番に登場するDouble Famous。彼らは今年でバンド結成15周年を迎える。2004年(※)からは5年連続、計6回目の出演となる彼らに話を聞いた。インタビューに応じてくれたのはトランペット、トロンボーン奏者の坂口。コンガなどパーカッションを担当し、フジロックでは場内各所のペインティングも手掛ける民。2002年、ソロ活動専念のためバンドを離れてから、約6年ぶりに戻ってきた畠山。そしてインタビューも終わりに差し掛かった頃、食事をとりに入った店が偶然にもインタビュー場所だったという藤田の4名。バンドを通しての思い出話から、新譜、フジロックにまつわる話など、笑い声が終始絶えることのないインタビューになった。
※2004年は木道亭に出演。オフィシャルでは発表されず、ゲリラ的に演奏した。
まずは坂口、畠山、民の3人がバンドに加入した当時の話から。
坂口「15周年というのは(民をのぞく)今のメンバーになってからのことなんです。僕は鹿児島の高校を出て、大学に入ったらみんながいたって感じですね」
畠山「私は気仙沼から出てきて、俳優の学校に行ってたんです。当時はミュージシャンになりたいと思っていたわけでもなくて…。学校の近所のスパゲティー屋 さんでバイトをしてたんですけど、そこでベースの高木君が働いていて知り合ったんです。それがきっかけでバンドに入りました」
民「私が入ったのは1999年の暮れ頃だったかな。もともと美由紀ちゃん(畠山)とは友達だったんですけど、あるイベントでバンドの男子に囲まれて『楽器持ってるんだろ? お前入れよ』って急に言われたんです(笑)。そのときはバンドをしていたわけではなくて、踊りをやっていたんですよ。キューバのダンスは生太鼓を使うんですけど、バンドに入ったときは叩きはじめてすぐの頃でしたね」
坂口「15周年っていっても、学生の頃から一緒に遊んでた連中といるだけなんですよ。長いことバンドを続けたっていうよりは、長い付き合いになりましたって感じですね」
学生時代から続く現在のバンド形態。やがて彼らは卒業という転機を迎えるが、それでもバンドは続いていくことになる。かといって『バンドで飯を食っていく』という気持ちがあったわけではないという。
坂口「若かったし、超甘かったから、『食えたらいいよね』くらいのことは言ってたけど、どうしたらそうできるのかも分からなかったですね。メジャーデビューするってなったときも、少しは儲かるのかと思ったら全然そんなことはなくて…(笑)」
畠山「儲かると思ってたんだ(笑)」
民「メンバーは音楽以外にそれぞれ仕事を持っているんですよ」
坂口「畠山みたいに音楽をやっているやつもいるけど、楽器を作ってるやつ、洋服を作ってるやつ、それにライターやデザイナーといろいろですね。Double Famousだけで食ってるやつはいないですよ(笑)」
それぞれに仕事を持つ傍ら、継続するバンド活動。かといってそれが片手間的な感覚で行われてきたのかというと、決してそうではない。バンドを結成して以来、Double Famousは毎週火曜日にスタジオで練習を続けている。このことは先日発表された5枚目のアルバム、『Double Famous』に収録されている”火曜日のワルツ”でも歌われている。5枚目にしてバンド名を冠した新譜について、話は移行していく。
坂口「オリジナル曲は15周年ということを意識して作ったものが多いですね。”火曜日のワルツ”は毎週火曜日に集まって練習していることを歌にした曲だし、”DF”はDouble Famousの頭文字であるDとFをキーにした曲なんです。言葉遊びからはじまって、それに青柳が曲をつけた。バンドのテーマソングですね」
5枚目にして初めてバンド名を冠したのは、何か意味をもたせてのことなのだろうか。
坂口「結成15周年、アルバムを出して10周年、5枚目…。それに今年は久しぶりに畠山がバンドに戻ってきたりと、なんか循環してるんですよね。アルバムの作り方もファーストのときと同じなんですよ。青柳プロデュースで合宿してって。ぐるっと1周して原点に戻ってきたって感じなので、タイトルはすんなりと決まりましたね」
藤田「他に思い浮かばなかったんだけどね(笑)」
畠山「でもDouble Famousって感じがするアルバムだよね。これで大ブレイク!(笑)」
では、そろそろフジロックの話へ。Double Famousが初めてフジロックに登場したのは2001年のField of Heavenだった。それから2年のブランクを経て、2004年から今年までは毎年出演し続けている。話は初めて出演したときのことからはじまった。
畠山「あのときは天気が良かったよね。無名のバンドだったのに、楽しみに来てくれたお客さんも結構いたなぁ。サウンドチェックがないっていうのもすごく新鮮だった。本番前にちょっとだけ音出しで歌ったら、『それ今からやるんだから、歌ったらバレるだろ!』って怒られたっけ(笑)」坂口「それ覚えてるなぁ。これからやる曲を歌うなってね(笑)」
藤田「あのときはPE’Zの後で2番目だったんだよね。昼間は明るいから、人が集まってくるのがはっきり見えるの。あれがいいよね」
過去に5回出演しているだけあり、フジロックにまつわる様々なエピソードを聞くことができた。ここではその中から坂口と民の話を紹介しようと思う。
坂口「2005年だったかな。木道亭のライブだったんだけど、とにかく雨がすごかった。日高さんからも『こんなに雨降ってるし、設備もないところだからキャンセルしてもいいよ』って言われたの。でも土砂降りなのに待ってくれてるお客さんがいるんだよね。それなのにキャンセルするわけにはいかないって話になって。それで演奏したんだけど、もうみんなグシャグシャになってるから、お客さんもバンドも音楽以外のことに気持ちがいかなくなって逆に集中できた」藤田「燃えたよね(笑)。サックスの中に水が溜まってたりするんだけど…」
民「私はいつも前夜祭で泣いちゃうんです。フジロックにはペイティングなりで1〜2週間くらい前からいるんですけど、前夜祭は裏方から表方になるグレーゾーンで、すごく孤独感を感じちゃうんです。これからライブをするっていう切り替えができていないから…。あと毎年犬を連れていくんです。一緒にテントで生活したり、火を囲んだりして。東京では味わえない面白さですね」
分量が多過ぎて紹介しきれないエピソードがあるのが非常に残念だが、話題を変えさせてもらう。2002年にバンドを離れて以来、久しぶりにバンドに戻る畠山の心境、そして畠山の視点から見た今のバンドに対する印象とはどんなものなのだろう。
畠山「バンドに戻る直接的なきっかけは青柳君ですね。去年私のツアーに同行してもらったんですけど、そのときに一緒にやろうって話をもらったんです。それはもう喜んでって」坂口「青柳が一緒にまわるって言ってから、伝えておいてって言ってたんだよね」
藤田「バンドからの刺客だね(笑)」
畠山「(バンドに戻ってみて)違和感はなかったですね。昔、Double Famousに入る前、お客さんとして見たときに感じた『すごく良いな』っていうのを、久しぶりに行ったリハのときに感じたんです。飽きちゃって何も感じなくなることはすごく怖いことだと思うんだけど、全くその逆だった。それがすごく嬉しかったですね」
畠山の言葉を受け、最後にバンドとしての今後の目標やスタンスといったビジョンを坂口に聞いた。その答はマイペースを貫いてきたDouble Famousらしいものだった。坂口の言葉をもって、当インタビューを締めようと思う。
坂口「今後も今まで通りゆるく続けていければいいかな。でもそれは目的ではない。目的化しちゃうと息苦しくなっちゃうから。これまでも活動を休止した時期はあったし、これからまたみんながそういう気持ちになったら休めばいいと思う。で、やりたくなったらやるし。やり続けるっていうよりは、辞めないっていうことなのかもしれませんね」
Double Famous
http://www.doublefamous.com
ライブスケジュール
7/25 PENTAPORT ROCK FESTIVAL 2008(韓国)
7/27 FUJI ROCK FESTIVAL 08
8/16 RISING SUN ROCK FESTIVAL 2008
9/ 7 SUNSET LIVE 2008“Double Famous presents Brilliant Colors” ?15th Anniversary Special
9/27 大阪・心斎橋QUATTRO
9/28 東京・恵比寿ガーデンホール
※詳細はホームページにてご確認ください。
・New Album
『Double Famous』
取材協力:Café Café
世田谷区下馬2-20-5
03-5432-0456
http://www.cafecafe.info
archives:–>Smashing Mag–>Fuji Rock Express 07–>Fuji Rock Express 06
The official siteDouble Famoushttp://www.doublefamous.com/check ‘em? –> MySpace / iTunes
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posted by funa