日本で一番早い“ゆるフェス”!? 「ロックオンザロック」レポート?第2弾?

Posted on June 12, 2008
Filed Under 国内のフェスいろいろ |

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 “夏フェス”の枠にはおさまらないほど、日本全国各地でさまざまなフェスが開催され、言うまでも無くまさに空前のフェスブーム。そこで、少しでも国内フェスのことについて情報を共有できればと思い、フジロッカーズオルグでは今年も国内フェスについてできる範囲で紹介していきたいと考えています。

というわけで、第1弾レポートをUPしたロック・オンザ・ロック(以下RoR)の第2弾レポートに突入です。

 前回は、会場の雰囲気をフジ・ロックとの共通点に触れながらフェスの模様をお伝えしていきました。今回は、ライブについても踏まえながらレポートしていきます。

 RoRのラインナップですが、こちらもフェスの雰囲気と同じく、フジ・ロックのにおいがプンプン。それもそのはず、RoRでは雰囲気に合ったアーティストをブッキングすることを心がけているそうなんです。ちなみに、今年RoRに出演してフジ・ロックにも出るアーティストは、エゴラッピン、キセル、スペシャルアザーズ、曽我部恵一、ダブルフェイマス、リディムサウンター(6月12日現在)。また、現時点では今年フジ・ロックでの発表はされてないけれど、cutman-booche、佐藤タイジ、Dachamboといったフジ・ロックと縁が深いアーティストも出ていました。

 RoR2日目最終日のヘッドライナーはスペアザでしたが、その前はエゴラッピン。個人的には、そういった“流れ”にRoRらしさが出ているなと思いました。特に印象に残ったライブは、1日目が佐藤タイジさん、2日目がスペアザです。 

 佐藤タイジさんは、ステージ割り発表でビーチフィールドになった時、「あーバンドじゃないんだ…」って正直残念でした。でも見たいからいざ行ってみると…。アコースティック甘く見ていた自分に大反省。私の中でのアコースティックという概念を完全に壊すロックンロールショーでした。ゆるーい空気が漂うビーチフィールドが一瞬にしてロックに染まったのも気持ちが良かったです。

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※2?

 そして天気が怪しくなってきた2日目、ちょうどヘッドライナーのスペアザ前には予報どおりに雨が。久しぶりにレインスーツ&トレッキングと全身ゴアに身を包んでライブを見るという感覚がたまらなかったです。雨に打たれながらのライブって、降ってないよりワクワク度が高いんじゃないかと思うほど。これぞ、フェス! みたいな。これもフジ・ロックのおかげ(笑)!? ありえないくらいどしゃぶりの雨が降っているのに、そんなの関係ないくらい楽しい体験を何度もしちゃうと、こうなるのでしょうか。
 
 フェスの醍醐味といえば、雨のライブの他に、予定外のアーティストを偶然見て感動するといったうれしい発見がありますよね。200組以上のラインナップを誇るフジ・ロックも、終わってから色々な人の話を聞いたりして、「○○って全然知らなかったけど、すごく良かったよ!」という声を耳にするとちょっと悔しいです。今年のRoRでも同じことがありました。後日、オフィシャルで入ったカメラマンと飲んでいた時に、「ビーチフィールドでやったアリシア・ベイ・ローレルって人、全然知らなかったけど、めちゃめちゃ良かった! 写真撮りながら感動したもん。」という話を聞いて、やられた! と思いました。それって間違いなく今年のRoRのハイライトの1つだと思うから。ちなみにその時間帯は、ロックフィールドでこだま和文feat.GINZ-Iを初体験しつつ昭和へトリップしていました。

 というわけで、フジ・ロックでも知らないから見ないっていうのは、実はとんでもなく損してるかもしれないです。CDを聴いてピンとこなくても、苗場でライブ見たら最高!ってことも大いにありえるのでは。そう考えると、フェスの空気ってアーティストの魅力を最大限というか、それ以上に引き出しちゃうすごい力があるのかもしれない、と思ってしまいます。

 さて、カメラマンこぼれ話で、もう1つ。後から友達の話を聞いたり、ビーチにいてもガシガシと勢いのある音が伝ってきたので個人的にはソイルピンプセッションズが一番すごいことになってると思っていたら…。エゴラッピンの方がハンパなかったそう。タイバー続出と…(笑)。えっっと…、柵、ないんですけど。そう、そのまま転がっていくと言うまでも無く延長線上はステージです。ダイバーの人はリバースするのかなぁ。去年のレポにも書いた通り、RoRのステージには柵がないんです。だからこそお客さんとアーティストの一体感は他のフェスよりも、すごい気がします。ただ、ステージ前を自由に動いて撮ることができないのでカメラマン泣かせのフェスらしいですけど(笑)。でもこの柵がないっていうのが、いかにもフェスらしいと思います。規制は極力しない。各自が各自の責任で自由に楽しむ。という意味において、これを見事に実行できている素晴らしいフェスなのではないでしょうか。

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そんなRoRは、ファミリーには本当にオススメだと思います。砂浜でも遊べるし、フラフープもあったり、お絵かきコーナーもありました。それにしても小さい子を見る度に、こんな小さい時からフェスに来れるなんてロックだなぁ、ホントうらやましい限り、と思ってしまいます。思わず友達と将来は自分の子供連れて来たいよねーっていう話に。そして気になるトイレ事情ですが、仮設もあるし(素晴らしいことにたぶん全部洋式!)、ビーチに行けば常設のトイレもあるので全く不便さを感じなかったです。子供と一緒にフェスデビューを考えている人は是非とも来年参加してみては?

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Text by ORG-riko
Photos by ORG-riko、※1…Rie Kasahara(RoR実行委員会提供)、※2・3…Yoshitaka Kogawa(RoR実行委員会提供)

posted by riko