• 6名のフォトグラファーの組写真で振り返る朝霧JAM ’25

    「デイドリーム朝霧」

    昨年の見事な秋晴れとは打って変わって、今年の朝霧JAMは終始曇天。
    高原らしく「昼は暑くて夜は寒いぞ」と構えていたものの、結局暑さ対策グッズは一度も鞄から出ることなく、今年の役目を終えた。
    冷たい風に時折雨が混じり、足元はぬかるみ。決して過ごしやすい気候ではなかったと思う。
    それでも、それらが悪いように感じない、朝霧JAMの不思議な魅力。
    オーバーナイトを含む三日間を過ごすお客さんたちの表情は、常に穏やかで柔らかかった。
    彼らは「今年の朝霧JAM」を全力で楽しんでいたように思う。

    雨でよかった。
    霧に包まれた朝霧高原は、ドラマチックで幻想的。昨年には出会えなかった、たくさんの美しい一面を見せてくれた。

    ザーザー、ポタポタと多種多様な雨音。
    湿った薪が焚き火の中でバチッと爆ぜる音。
    幻想的に揺れるランタンの灯り。
    遠くで鳴り響く上質な音楽。
    夜が更けるにつれて、一つまた一つと消えていく誰かの笑い声。
    焚き火を囲んで、今日しかできない話がいくつも生まれただろう。
    やがて時間が経ち、気がつけば雨は上がり、満天の星空が顔をのぞかせる。
    朝霧JAMに遊びに来るなら、ぜひ泊まりで楽しんでほしい。
    たぶん、日本で一番“ゆるい”フェス。
    ライブだけじゃない。
    肉を焼いたり、本を読んだり、のんびり過ごしてみてほしい。
    適当に散歩をすれば、木々の向こうから3つのステージの音楽が心地よく聴こえてくる。
    時間は気にせず、気の向くままに。
    一人でも、仲間とでもいい。
    大自然の中で、思うままに穏やかな時間を過ごしてほしい。
    大人になればなるほど、その贅沢な朝霧JAMの魅力に取り憑かれていく。
    デイドリームビリーバー。
    夢見るような時間が、朝霧JAMには溢れている。

    Photo&Text by エモトココロ

     

    「可愛いがいっぱい」

    朝霧JAMは本当にリラックスして過ごせる。深呼吸をしながら、気持ちに余裕を持って楽しむことができる場所だ。
    会場のあちこちで「可愛い」を発見できる場所でもある。

    シャボン玉を追いかける子ども達。通称“シャボン玉おじさん”のシャボン玉を、夢中になって追いかけている。富士山やステージを背景に、子ども達は無邪気にはしゃいでいる。その可愛い姿を見て大人達が微笑む。

    今年特に多く感じた、犬。会場内をおりこうに歩きながら、あちこちに興味を持ってクンクンしている。時には来場者と触れ合い、犬も来場者も嬉しそうにしていた。
    朝ヨガ参加者達は、輪になって相手の膝に座る体験を「あははは!」「すごい!」と楽しんでいる。初めまして同士だが、ヨガの後には「じゃあ、また!」なんて声を掛け合い、笑顔が見られた。その笑顔はとても可愛かった。

    子どもを“高い高い”で空に持ち上げる父親。子どもはキャアキャアと声を上げている。
    夜の大人は、焚火に当たりながらウトウト。疲れたのだろうが、ぐっすり眠る寝顔はとても平和で微笑ましかった。

    きっと朝霧JAMの穏やかな雰囲気が、人々を可愛らしくしているのだろう。
    そして、見ている自分も気持ちに余裕があるから可愛く感じられるのだろう。

    数回目の参加だったが、今年は特に気持ちがほんわかして帰宅した。
    可愛いがいっぱいの朝霧JAMに、心から癒された。

    Photo&Text by おみそ

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