• Räfven(レーヴェン)同行紀・前編


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    スマッシュ公式にてRäfven(レーヴェン)単独公演の詳細が公開され、2ヶ月ちょっとだった「お待ちかね」も、残すところあと1ヶ月となりました。彼らはフェスを存分に楽しみましたが、決して「フェスありき」の存在ではありません。フェスに限らず、ライヴも、ツアーも、もちろん飲むことも、バンド活動そのものが、生活の一部となっていると言ってもよいでしょう。

    フジロック当日は、秋の再来日が決まっていたとはつゆ知らず、たまたまレーヴェンの同行取材をしていましたが、振り返れば実に様々なことがあったと思います。長くなってしまったため、前編・後編の2回に分けて公開させていただきますが、彼らの「ショー」に向かうきっかけとなれば良いと思います。音楽というだけでない、「エンターテイメント」というものが、東京・大阪公演ではじっくりと見られるはずですよ。

    そもそも、アンクルオーウェンというレーベルが「フジロック名物」となるきっかけをつくったのが、今年、苗場へと帰ってきたレーヴェンでした。彼らのやり方やノリが、レーベルのその後を決定づけたと言ってもいいかもしれません。「飲んだくれの賑やかな男たち」なんて印象が強いかもしれませんが、アンクルオーウェンの一員として初めて、「2周目のフジロック」を実現させた、レーベルの牽引者でもあります。もっとも、こちらも、「同行するならば愉快なバンドが良いだろう」なんて面があったのは否めませんが……。自由行動となれば、8名のメンバーそれぞれが好き勝手に飲み歩くため、すべての出来事をカバーできているわけではありませんが、彼らがいかに楽しんでいたかは伝わるのではないでしょうか。

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    前夜祭:成田〜苗場

    まずは前夜祭の朝、成田での出来事から。写真におさめられているのは、テレビ東京「Youは何しに日本へ?」取材クルーの質問に答えるローク(フィドル)の姿だ。この時の様子が放映された(される)のかは定かではないけれども、本来ならば、受けられるはずのなかった取材だった。実は、当初の予定では、朝の7時45分に到着するはずだったが、成田空港でアナウンスされた到着予定時刻は10時ちょうど。それでも、「意外と早かったな」という印象があった。

    話は日本到着前夜にさかのぼる。スウェーデンを出国したレーヴェンは、ドイツのルフトハンザ航空の経由便を利用していたため、いちど、ハブ空港(ドイツ、フランクフルト国際空港)で降りなければならなかった。そこで、搭乗予定だった飛行機にトラブルがあったのか、3時間ほど足止めされたのだが、彼ららしいというか、こちらの期待どおりの行動をしている。オフィシャルのFacebookアカウントでは、その時の様子が動画で公開されている。

    つまりは、大幅に遅れたからこそ、成田でテレビ取材班と接触できたということなのだが、いっぽうで16時に苗場プリンスで予定されているレーベルスタッフとの顔合わせに間に合うかどうか、といった状況でもあった。空港内でのテレビ取材もそこそこに出発することとなったが、ドンピシャなタイミングで取材を受けたとしても、密着取材は断らなければならなかった。レーヴェンのスケジュールはガチガチで、他が入り込める余裕がない。あちらを立てればこちらが立たぬ、逆もまた然り、だった。

    成田からは首都高を経由して信越道へ入り、高坂サービスエリアにて休憩。前夜祭の当日ということもあり、フジロックへと向かうお客さんもおり、「あれって、レーヴェン?」なんて声もちらほらと聞こえた。「前夜祭確定か?」などという情報がネット上に流れたのもその頃だろう。ここから苗場までは、バスに揺られてしばしの睡眠となった。

    苗場への到着は4時ごろで、パスの受け渡しを終えたメンバーは、いったん部屋へと向かう。そのわずか30分後、再びロビーに集合し、ミーティング、というよりも、再会を喜ぶ、といったおもむきだった。前夜祭の日は21時ごろの岩盤スクエアのみで、それまでは各自、しばしの休憩と荷解きの続きをしていた。岩盤スクエアでのライヴは、あいにくの豪雨だったが、ライヴの終了とともに小雨となっていった。サイン会を行ったあとは、すぐさまレッド・マーキー裏手に待機させているマイクロバスに乗ってプリンスへと戻る……はずが、マーティン(サックス)、ヨハン(アコーディオン)、ダニエル(タンブーラ)らはオアシスエリアに残ることを望み、写真撮影やサインなど、ファンとのさらなる交流を深めることとなった。

    ひとまず解散、ということで、タイミングを見てこちらは離脱。そして、「レーヴェンはいつ何時も気が抜けない」ということを思い知らされることとなる。25時ごろ、突然アンクルオーウェン代表・松井からの電話が鳴った。

    「場外のカドヤでダニエルが鏡割りをしています!」

    「している?」……つまりは、事後だった。聞けば、オアシスから、さまざまな店を飲み歩いたのち、場外エリアに落ち着いたのだという。

    カドヤは別ルートから、酒にまつわる様々な企画があると聞いており、その中には鏡割りもあった。まったく客足が途絶えないために時間が作れず、鏡割りが後回しになっていたことも知っていたが、まさか、そこにレーヴェンが絡んでくるとは思いもよらなかった。彼らはこの後にも、こちらの想像を超えた、さまざまな話題を振りまくこととなる。

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