ある日のフジロック
- 2015/06/13 ● from fujirockers.org
―7月×日 08時30分〜―
「フジロックに行くと、どんなものに出会えるのだろう?」もしくは「フジロックに向かう人たちはどこに魅了を感じているの?」と、そう単純に疑問に思う初心者の方も多くいるはず。そこで、今回「ある日のフジロック」と題して、現地で実際に見られる光景を、1人の視点からヴィジュアルをメインに振り返っていきます。「行きたいけど……」と迷っている人にとって、1度でも「訪れてみたい!」と思えるような、何かしらの「気付き」をもたせられますように。また、フジロック経験者にとっては、それぞれのいつしかの楽しい記憶を少しばかりでも思い出してもらえるきっかけになりますように!
8時30分―
フジロックの朝の定番の光景。キャンプをしている人もそうだし、宿に泊まっている人も……知らない者同士、隣り合わせで歯を磨く。でも、フジロックという共有しているものがあるからだろうか、おのずと親近感が湧いてくる。さて、今日はどうやって会場内を巡ろうか……。自分なりの過ごし方のシュミレーションをしながら、夢のような1日を想像する。
10時00分―
入場ゲートに到着。「FUJI ROCK FESTIVAL ‘」という文字を目にするだけで、一気に気持ちが高揚していく。ここから長い長い1日が始まる。
10時25分―
入場ゲートから20分ほど進んだところにあるのが、グリーン・ステージとレッド・マーキーの間に位置するフジロック最大のごはんエリアのオアシス。まずはビールで乾杯、そして腹ごしらえも。何から食べようか。ご飯もやっぱり魅力的。
11時00分―
グリーン・ステージの1番手の演奏が始まった模様。音につられて、そちらの方へと移動を開始。何万人という人で埋め尽くされていくこの光景、いつ観ても圧巻。
12時00分—
他のステージへと移動中。途中、川辺で遊ぶ人たちを発見。暑さで身体が火照ってきたら、水と戯れるのもよし、岩場に寝そべるのもよし。
13時00分―
フィールド・オブ・ヘブンに到着。なんとなく観にきたアーティストだとしても、おのずと目と耳、全神経がその演奏に、その音に集中してしまうなんてことも。こういう発見ができるのがやっぱり嬉しい。
14時30分―
日差しが強く感じる時でも、フワッと心地よい風が吹き込んでくるのがボード・ウォークの道のり。休憩がてら、しばしボード・ウォーク途中にある木道亭付近にて待機。特別なんにもしない時間も良い。
15時30分―
柔らかな光が差し込む、木々の隙間から観る木道亭のライヴ。その空気感に、じんわりと和やかな気持ちに。
17時00分—
気が付けば、時刻は夕方。ジプシー・アバロンで座りながら音楽をゆったり楽しんでみたり、ホワイト・ステージに鳴り響くエレクトロやパンクなどの多様な音楽にテンションがあがったり……夜へと続いていく。
19時50分―
新潟の地元食材を味わえる苗場食堂。夜はライヴ・ステージという面も。ステージ下手に併設された桟敷にて、食事をしながらライヴを観るというのもなんとも贅沢。
22時30分—
入場ゲート前にあるフリー・エリアで、チケットがなくても入ることができるザ・パレス・オブ・ワンダー。オブジェや照明など非日常を感じさせるカラフルさで彩られたこの空間、カジノやバーなどがあり大人の夜遊びにはもってこい。お酒を片手に移動式テントのクリスタル・パレス・テント内で、様々なパフォーマンスも見るのも1つの楽しみになっている。夜はまだまだこれから。
23時00分—
ザ・パレス・オブ・ワンダー内にある、ルーキー・ア・ゴー・ゴーへ。1300通という応募の中から選ばれた新人アーティストが出演する、新人の登竜門だけに、ハッとするバンドが目白押し。今から追いかけていきたい、と思えるバンドに出会える瞬間も好き。
1時45分—
夜中のレッド・マーキー。外に出ると少々ヒヤッとする気温になっていようと、ついつい楽しくてそんなことも忘れてしまう。
3時30分—
すっかり眠くなって、ゆらりゆらりと寝床まで戻る。その帰り道、今日あったことを思い出していた。すると同時にまだ行けていなかった場所も浮かんでくる。スーパー・ゴンドラのドラゴンドラに乗って、フジロックで最も空に近く、紙芝居などがあるゆったりしたエリアのデイ・ドリーミング&サイレント・ブリーズにはいつ行こうか。森を背景に川縁で映画を楽しめるミッドナイト野外シアター、富士映劇には行けるだろうか。寝床に着いたら、明日したいことを考えながら目を閉じよう。またすぐ朝がやってくる。
Photo by fujirockers.org