• Glastonbury Festivalから感じた5つのこと。


    3. アートの祭典であるフェスティバル

    知っている人は少ないかもしれないが、グラストの正式名称は“Glastonbury Festival of Contemporary Performing Arts”である。そのためフジロックと同様、グラストの会場にはいたるところにアートが彩っている。ただしデコレーションとしてのものでは決してない。

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    女性の権利平等を訴えるイラストや環境問題や政治問題など様々な事柄がアートにより表現されている。日本のフェスティバルだとエンターテイメント性が強いため、こういった事柄がフェスティバルと共存していることがとても意外だった。そして観客もきちんとそれをゆっくり眺めていることにも驚かされた。

    会場の奥にあるシャングリラというエリアには海で拾ったプラスティックから作られた大きな柱、廃車を利用したアートなどが会場を埋め尽くす。そのアートの横には「プラスティック性のゴミが土に還らず環境に大きなダメージを与えている」とのメッセージや「Adding value to rubbish!!(廃棄物への付加価値を!)」の文字が。音楽フェスティバルではなく、スケールの大きな現代アート展にきているかのような気分になった。みなさんがグラストに行った時にはぜひ時間を割いてでも会場のアートを堪能してほしい。

    4. エンターテインメントを超えた”音楽”の力

    もちろん音楽も他と同様に人々の心を揺さぶるグラストにとって重要なものであることに変わりない。例えば1日目のヘッドライナーのStormzyでは、ステージの冒頭Jay-ZがStormzyと会話している映像が流れた。そこにはJay-ZがStormzyに向かって音楽が文化を変える力があることを伝えるシーンだった。その映像通り、ステージではUKブラックミュージックが今後英国にとって大きな力を持つであろうことを感じさせてくれたし、「Blinded by Your Grace Pt.2」の会場一体となったシンガロングはまるで会場が教会のような神聖な場所に変わり、人種を超えて音楽が皆を一つにしてくれた気がした。

    2日目のヘッドライナーであるThe Killersのステージ中、フロントマンのブランドンが弾くエレクトーンにのせて観客大合唱の「human」では、自然と隣の人と肩を組み合い、音楽は国境を超えると感じさせてくれた。

    そして最終日。フジロックにも参加するAnne-Marieのステージでは、ありのままの自分を受け入れることの大切さを歌った「Perfect to Me」の冒頭に、自分にとっての“perfect”を次々と語るショートムービーが流れた。そこに音楽にのせてエド・シーラン、ショーン・メンデスらがサプライズ出演し、等身大の自分でいることにエールをもらい背中を押された気分になった。
    グラストで感じた音楽はただのエンターテイメントでは語りきれない、歌の持つ力を存分に感じることができる空間だった。

    5. フジロックのモデルとなったフェスティバル

    冒頭でも記した通りフジロックのモデルとなったと言われているグラスト。会場の構成やステージごとの音楽の特徴もなんとなく似るとことがあり、「このエリアはフジでいったらこのステージかな?」なんて思いながら過ごしていたのも楽しかった。しかもフジロックと同じ「アバロン」と名付けられたエリアまであった。本場アバロンでは赤と白の大きな木製滑り台がランドマークとしてそびえ、アコースティックステージではカントリー系の音楽が流れていて、フジロックと同様にのどかな雰囲気が漂っていた。

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    もちろん文化が違えばフェスティバルのあり方は自ずと変わるが、それぞれ環境問題に対する高い意識や会場の雰囲気などグラストとフジロックは兄弟関係のような存在で今後もあってほしいなと感じた。

    実は同行者が飛行機に乗り遅れるなどかなりの珍道中だったがw(これはこれで記事書きたいくらい)、これでもかってくらいグラストロス中。。毎日BBCのチャンネルが心の癒しに。

    思い出に浸りながら最後はフジロッカーズオルグチームから見た“グラストあるある”をドドンとご紹介!ぜひ次はあなたのその目で確かめてくださいね!

    #観客が松葉杖つきがち
    →せっかく取れたプラチナチケット。骨折してたってなんだって行きたい気持ちが先行しちゃうんでしょうね(笑)

    #セキュリティ踊りがち
    →セキュリティだって音楽に乗せてダンシング!顔は真剣でもつま先がしっかり音に合わせて動いてます(笑)スタッフも楽しんでる姿をみると嬉しくなりますよね!

    #エモエモ男女多すぎ
    →青春真っ盛りの男女グループ多し!まるで海外ドラマの一片を見ているよう。一緒に行ったスタッフと会場で何回「エモ〜イ」と叫んだことか。

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    来年は記念すべき50周年となるグラスト!主催者はすでに準備を開始していることを匂わせており、とびきりのサプライズを用意してるなどの噂がちらほら。ぜひプラチナチケットをゲットして、グラストへ行ってみることを強くオススメします!
    が、、その前に今年のフジロックで思い切りぶち上がりましょー!

    Text by Masako Yoshioka
    Photo by Riho Kamimura

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