• ROOKIE A GO-GOから今年、メインゲートをくぐるのは?メンバーへの告知の瞬間を捉えた、祝・初登場、突然少年インタビュー


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    前年のROOKIE A GO-GOに出演したアーティストの中からひと組が、メインステージへの出演権を賭けて、投票が行われることはみなさんご存知ですよね。でも、アーティストが出演の報せを聞く瞬間に立ち会うことはまずありません。でも、アーティストにとってフジロックのメインステージに立つことは、1年の活動の中の一つの答えだったりもします。そこで今回、突然少年への出演決定のなされた瞬間から、現在の心境、そしてアーティストにとってのフジロックの存在の意味や、出演への抱負をお伝えします。

    まだメンバーは出演の決定を知らない状態。わたしたちは、これまでも行ってきた「ルーキー出演経験アーティストに聞くフジロックに関する取材」という偽りの内容でメンバーに取材すると伝えてありました。5月某日、鹿児島への遠征から東京に戻ってきたメンバー。ドラムの良原涼太は、そのままバイトへ─ということで、今回はとだげんいちろう(Ba/Cho)、大武茜一郎(Vo/Gt)、カニユウヤ(Gt)の3人にインタビュー。おもむろにマネージャーが口火を切ります。

    マネージャー:ルーキー経験者の取材です、って来てもらっているんですけど、実は全部嘘で。フジロックは決まってるんです(笑)。

    とだ・大武:まじすか?(笑)

    とだ:今の今までもう今年はないなって思ってたのに……。

    カニ:むちゃむちゃ楽しみ……。

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    マネージャー:頑張ったもんね。

    (様々な思いが押し寄せたのか?3人とも沈黙)

    ― じゃあ「ないかも?」と思っていた分、嬉しい感じですか?

    とだ:そうですね。今年の夏はその分何やろうかな?と思っていたから(笑)。3日、全部行けるんですか?

    マネージャー:うん。行ける行ける。

    (再び沈黙)

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    マネージャー:よかったね、昨日の鹿児島での「WALK INN FES」で見たステージに感極まったtoeをまた見れるんだぜ?

    カニ:鹿児島最高!あのtoeも見れるし、中村佳穂も見れるし。

    とだ:もう諦めてたからあんまりラインナップも具体的に見ていなくて。

    ― ここから2ヶ月モードを変えていかないと。1日目の朝一は気合が必要そう。

    とだ:そうですね。イースタンの日(eastern youthと対バン)、打ち上げの乾杯ぐらいはやって……。

    マネージャー:いやいや、次の日は空いてるから前夜祭から行くよ。

    とだ:あ、そういうことか。で、泊まって次の日の朝一(ステージ)。今からド緊張してきた……(泣)。

    ― 行程確認みたいになってきましたね(笑)。

    一同:ははは。

    ― 前夜祭、楽しいですよ。

    とだ:レッドマーキーでやるんですか?

    ― そう。お客さんのテンションがおかしい。何が起こってる訳でもないのにおかしなテンションになってるから(笑)。

    カニ:じゃあ行かないほうがいいかもしれない(笑)。

    ― (笑)、そういうのが苦手だったらホテル待機のほうがいいかも。

    とだ:お酒とかも飲み放題であるんですか?

    ― (笑)。飲み放題じゃない、普通に買います。

    一同:ははは。

    とだ:いやー、やばいな。色々今、整理できないです。

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    ― とだくんが一番ビビッドな反応をしてくれてる(笑)。カニくんは全然何考えてるかわかりませんけど(笑)。

    カニ:誰に連絡しようかなと思って。

    マネージャー:今はまだ親ぐらいしか言えないでしょ。7月頭まで発表できないから。

    ― 去年は何日間いました?

    とだ:3日間いて。(出演は)1日目のど頭で。ルーキー。

    ― 去年、何か見れました?印象に残ったアクトは?

    とだ:うーん、悩みます……浅井健一&インターチェンジキルズとか鼓童、深夜のPUNPEE……数え切れない。

    ― あれだけの規模の野外フェスってお客さんとして行ったことはありましたか?

    とだ:あそこまででかいのはないかもしれないですね。それこそ僕は2015年にルーキーに出演するtoldを見に行ったぐらい。中には入ってない。

    ここでスタジオから場所を変えて居酒屋へ。飲むつもりはなかった様子だが、出演決定ということでで乾杯!

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    ― フジロックって突然少年にとってどういうものですか?

    大武:去年、見に行くのも初めてで。

    とだ:森があって山の中でやるから、自然な感じがある……よくわからないですけど(笑)、なんかすごい純粋な感じがある、フジロックって。

    大武:広かったです。他のなんか、例えばライブハウスのサーキットとか比べもんになんないぐらいでかい(笑)。

    とだ:あたりめえだよ(笑)。

    ― 広さを感じた瞬間といえば?

    カニ:一番奥のステージ、フィールドオヴヘブンとか。

    ― 去年グリーンで何か見ましたか?

    大武:グリーンはボブ・ディランとか、YOSHIKIが出たスクリレックス。

    とだ:ケンドリック・ラマー。

    カニ:神みたい(笑)。結構雨強くて。雨が照明で照らされてて霧みたいになってて、ケンドリックが一人だけで歌ってたから。

    とだ:ボブ・ディランは親とかも超好きだったから、感慨深かった。こういう時に(自分たちも)出られるなんて。

    _toda

    ― 去年「何を見たい?」ってアンケートの回答が渋くて。eastern youthとボブ・ディランとカニくんに至っては……。

    カニ:グリーンスカイ・ブルーグラス、最高でした。ベストアクトです。

    ― 環境的にはどうでした?2日目は台風もひどくなっていたけど。

    カニ:むしろ面白かった。映画を上映するって聞いてて、でも中止になっちゃって。でもなんか見ようと思って、ヘブンに行ったんですけど、ヘブン、その時、もう公演全部終わってて、その奥でDJしてて。30人ぐらいしかいなかったけど、7万人動員してるフェスの中で30人で盛り上がってる場所がある、それがすごい面白くて。

    ― 不思議な感じではありますね(笑)。去年出た段階でアーティストにとってはフジロックのルーキーは大きな経験だった?

    とだ:結構なんでもネガティヴに考えちゃうんですよ。でもああいうのに出ると、落ち込んだ時に楽しさを思い出せるし。

    突然少年「ひとり」YouTube Music Sessions at FUJI ROCK FESTIVAL’18 “ROOKIE A GO-GO”

    ― なるほどね。ルーキーに出たアーティストはメインステージに出る権利を得るわけじゃないですか。去年出た段階でメインステージに出たいと思っていましたか?

    大武:なんか出たいっていうよりかは、去年フジロックを体験したから、今年も見に行きてえ、と。想像の何百倍も楽しかったんです。ライブ以外の川遊びとか(笑)、ヘブンだっけヘブンまで行く木の……。

    ― ボードウォーク?

    大武:そう、歩くだけでも楽しい(笑)。あと、催し物もとても魅力的で。僕が見たのは落語も面白かったし、初めての経験がたくさん詰まってて。

    ― 2日目の台風は乗り越えられた?

    カニ:ほんとサバイバルですね(笑)。

    大武:ホテルとっといて良かったね。

    カニ:遭難した人が苗プリのロビーに避難してて、朝方主催の人が、その人たちの前に来て、「みなさん体調には気をつけて、楽しんでください」って直々に言いに来てて、それがすごいよかった。

    ― その場に居合わせたんですね。今年の出番は午前一発目の出演ですけどどうですか?

    とだ:慣れっこですね。「COMIN’ KOBE」は11時とかだったし、鹿児島の「WALK INN FES」も一発目10時だったし。まだ年齢的に一番最初に入れられることが多いし、ある意味得意にはなってきてるかな(笑)。

    ― フジの午前中って天気がよかったらのんびりしてて。レッドマーキーの周りも朝ごはんがてらって感じの人が多いし。

    とだ:雰囲気がやっぱ他のフェスより、自分の時間を一人一人楽しんでる感じがすげえある。

    ― 移動の動線とかでご飯食べてても寝てても平気だし。

    大武:そういう意味で人はいっぱいいるけど、居心地は絶対いい。

    ― じゃあ今年のラインナップを見てみましょうか。

    大武:僕、(竹原)ピストルさん、何回かライブハウスで見てるんですけど、野外で見られるのが本当楽しみだなー、しかもフジロック!(激)

    カニ:今年はヒーローみたいな人たちがたくさん出るんで。中でも渋さ知らズが一番楽しみ。あとサンセット・ローラーコースターも。

    大武:あと、すごい個人的な話になるんですけど、銀杏BOYZのドラムで今叩いてる健二さんが友だちで。対バンをしたことがあって。吉祥寺の西友のイートインで一緒に食べたナポリタンが美味かった。そこで、そういう大きいフェスとかでお互い、出演者で会えたらいいねって話をしてて。あとは対談もさせてもらった怒髪天の増子さんや、お世話になった人たちも。

    カニ:Mitskiとかも出るしすごい幅広い。若いアーティストも出るし。SIAも見たいし。俺、SIAの2トーンカラーの同じ髪型で出ようかなと思う。

    ― それは見たい(笑)。

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    居酒屋の女子集団が有線に合わせて歌い始め、こちらのテーブルの1万倍ぐらい高いテンションに。もはや笑ってしまうレベル……。

    大武:なんか今年のフジロックの今年の出演の意気込みみたいなものがあるとしたら、これぐらい(後ろの爆上がりの女子たちを指して)、朝からやっていきてえなと(笑)。

    とだ:この状況は読んでくれた人たちに伝えて共有する(笑)。

    ― 昔はそれこそ凄まじいテンションの人が多かった気がします。雨の中で酔っ払って泥まみれで寝てる人とか。

    一同:(笑)。

    ― 最近はお行儀がいいというか、家族連れも増えて、子供が多いし。

    大武:確かに去年もそうだったな。目立ちますよね、肩車してもらってる子とか。BRAHMANのTOSHI-LOWさんがそれに気を遣って「あぶねえぞ」とか言ってたもんね。

    ― 話をちょっと戻すと、今年の出演に賭けるというか、ツイッターにも去年の映像をアップしてたじゃないですか。他のアーティストがどれぐらい熱心にやってたかはわからないけど、かなり今年に賭けてる印象はあったんですよ。

    とだ:やっぱ去年が相当楽しかったから、ま、さっき言ったように出るっていうよりも無料で見に行けるっていうのが(笑)。だったらいっぱい告知しようと。正直あんなにいろんなアーティスト聴けて、ま、山登りみたいなもんじゃないですか。周りが自然だらけだし。1年の間にあそこぐらいしかないから。

    ― ちなみに今年で23年目なんですよね。

    大武:同い歳だ。

    とだ:そうだ。まさにドンピシャだ。

    突然少年「22歳のやくそく」

    ― そうかフジロックと同じ歳なんですね。物心ついた時、どういう存在でしたか?

    大武:なんだろ?電車のつり革にWOWOWの有料チャンネルの広告が(笑)。

    カニ:確か2002年にレッチリが出てて、WOWOWで見て「あれ、これ日本でやってんの?」と思った記憶があって。好きなアーティストの映像を探していくと、ボアダムスとかもフジロックの映像が出てきたりして。

    ― フジのステージをDVD化してるアーティストも多いですね。電気グルーヴもBOOM BOOM SATELITESも。

    とだ:やっぱそのぐらい特殊な空間なんですかね。

    カニ:今年も電気グルーヴ、めっちゃ見たかったです(笑)。

    とだ:そうだね、見たかった。

    大武:ひょこっと出るんじゃない?(笑)

    ― それはどうだろうなぁ。あとは、天気や時間によって印象が変わるのもフジロックならではかなと。

    大武:最終日、全部終わったあと、またみんなで会場一周したりしたいなぁ。

    ― だんだん飾り付けとかも雨でしなしなになってきたりして。

    とだ:あれは切なさめっちゃありますね。でもそれも含めてなんか良かったなぁ。

    ― 始まる時の爆発力と祭りの終わりの切なさと。

    とだ:それも他のフェスにはなかなかないですよね。フジ初めてだったからかなぁ、花が咲いて散っていく感じを覚えているなぁ。やー、嬉しいです。出られるのが。

    ― 今、ずっとアルバムツアーをやっていて、7月になる頃には脂乗りまくりなんじゃないですか?

    とだ:そうなるといいっすね。イースタンとの2マンもあって、その後ドカン!とやりたいですね、思い切り。

    ― それに全てのステージであるかわかりませんけど、去年から配信も始まったので、いろんな人が見るかもしれない。

    大武:ルーキーの時は、今まで各地回ってきてそこでできた友達とかが、「応援行かなきゃ」って駆けつけてくれて。いっぱい見にきてくれて。どうしても今年はチケット代かかっちゃうから、配信あるといいなぁ。もちろん本音を言えば見にも来てほしい。

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    ― 持ち時間も長いですからね。少なくとも40分ぐらいはあると思うし。

    カニ:新人枠でもそのぐらい貰えるんですか?他のフェスとかだと25分とか20分とかが多いから、40分とかやれると相当嬉しいですね。

    ― いやー、突然少年がフジロックと同い歳って。フジロック始まった年に生まれた人が出るっていうのが面白いですけど。

    とだ:感慨深いですね。

    ― ところでドラムの良原くんはまだ知らないんですよね。別の世界線で生きている感じ(笑)。

    とだ:あいつはとことんバッドボーイですよ。今ごろもバイトばっくれて遊んでるかも……。ちゃんとやることやってほしいですね(苦笑)。

    良原:今日もいい天気です。

    良原:今日もいい天気です。

    取材・文 / 石角友香
    撮影 / 陳 彦伶(取材写真)


    Information

    JK

    New Release
    突然少年 1stフルアルバム
    『Thank you my friend and my Family』

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