• フジロック’17に初出店、KANNON COFFEEインタビュー


    kannoncoffee-01

    毎年、現地でフジロッカーズのお腹を満たしているたくさんのフェスごはん。オルグではこれまでも「フジメシュラン」として紹介してきましたが、今年は全店舗の取材現地のメニューでフルコースの実演に挑戦してみました。まずは改めてお礼を言いたい! ”おいしい”を届けてくれる出店関係者のみなさま、本当に毎年ありがとうございます! 

    さて、今年は新しい顔ぶれが多かった印象がありますが、その中でも、筆者である私、名古屋市民として注目していたのが、名古屋市大須に本店を構える「KANNON COFFEE(カンノンコーヒー)」。おいしいコーヒーとスイーツが人気のコーヒースタンドです。フジロックでもおいしいコーヒーが飲めるお店が増えてきた中で、名古屋からコーヒースタンドが出店するの? とびっくりしたものです。そこで、オーナー夫妻に、フジロックに出店した思いから実際の現地での思い出などを伺ってきました。

    今年のフジメシュラン紹介記事はこちら 
    カフェラテ(ホット)
    ソルトキャラメルバナーヌクレープ&ホームメイドベリーショコラクレープ
    コーヒーゼリーラテ

    大須にあるKANNON COFFEE本店

    大須にあるKANNON COFFEE本店

    ─ フジロックに出店しようと思ったきっかけは何ですか?

    (夫)もともと海外で何かしたいという希望があって、美容師の資格をとってからロンドンに1年くらい住んでいました。そのときに、Vフェスティバルやソナーミュージックフェスティバルとかに行きました。グラストンバリーフェスティバルにも行きたかったのですが、その時がちょうど休止の年で※。帰国してから改めてグラストンバリーフェスティバルに行ったのですが、行ってみて、出店したい、中の人になりたいと思うようになりました。
    ※グラストンバリーフェスティバルは、会場の牧場を休ませるために4年に一度休みの年があります。

    (奥さん)グラストって、すごいたくさんの人がいるし、この人たち、初日からこんな汚れてどうするんだろう?ってくらい泥んこだったり、お酒をガバガバ飲んでいたり。とにかく楽しくて、そっちの人になりたい!って。海外だと、カフェとかコーヒースタンドとか、自然と人が集まる空間がたくさんあって。こういうのを日本でもやりたい、いつかグラストンバリーに出店したい、って思っていました。

    オーナーの道川夫妻

    オーナーの道川夫妻

    (夫)帰国して最初はカフェをはじめて、ランチとかの提供もしていたのですが、コーヒースタンド形式に変えて大須に出店しました。このころからずっとフェスに出店したくて、国内最高峰のフェス、フジロックに出店したいと思っていました。

    2016年も出店に応募したのですが、その年は落選しました。出店担当者の現地面接も受けたのですが、うちがフジロックでどんなサービスが提供できるのか、したいのか。そのあたりのお店の特徴を確立できていなかったのが原因かな、と思います。2017年は、改めてうちが提供できるのはコーヒーとスイーツ。さらに熱い日中に提供したいオリジナルレモネードといったジュース類を全面に出したところ、出店することができました。

    ─ 出店が決まってからの準備・現地で大変だったことは何ですか?

    (夫)出店は”挑戦”と思っていました。フジロックは国内最高のフェス。出店に関しても非常にプロフェッショナルだと感じました。出店担当者との打ち合わせの多さから現地での受け入れ体制、各店舗の売り上げの情報など、細かいフォローや受け入れる基礎がありました。担当者には「初年度は赤字、2年・3年目くらいで黒字にもっていければいい」と言われていたけれど、出店する以上はしっかり結果を出したいという気持ちになりました。

    実店舗は、フジロック期間中も営業しているので、任せられる人を残して、さらに助っ人もお願いして12名でやりくりしてもらいました。最近では遠くからわざわざうちの店に来てもらえることも増えてきたので、お店は年中無休にしています。せっかく来てもらったのに休みとか、申し訳なくて。

    (奥さん)地元のフェスやイベントでは、特製シロップで作るレモネードなどの炭酸ジュースが人気です。フジロックも去年は熱かったしきっと人気だろう! と仕込んで持っていったのですが、ほとんど出なくて。
     現地で仕入れられない資材は、まとめて持っていって、冷蔵庫で保管します。現地で仕入れられるジュースやビールなどは、事前にどれくらい必要か計算して発注をかけ、1日ごとに配送してもらうのですが、前日に出なかったジュースがどんどん増えていくんです(笑)。最終的にはほとんど現地の人用に置いて帰りました(笑)。

    (夫)今年は寒かったから、ホットコーヒーがとにかく出ました。トータルで4,000杯近く。用意したコーヒー豆60キロがほとんど無くなりました。

    忙しくても手を抜かない、ハートがポイントのカフェラテ

    忙しくても手を抜かない、ハートがポイントのカフェラテ

    お店でもフジロックと同じカフェラテアートに、しゃちほこのクッキーをトッピングしてみました

    お店でもフジロックと同じカフェラテアートに、しゃちほこのクッキーをトッピングしてみました

    (奥さん)ご飯と違って、コーヒーなら1日に何杯でも飲めるじゃないですか。特に外国の方とかは、1日に何回も並んでくれて。あれ、さっきもいたよね? ありがとう~って感じで仲良くなったり(笑)。県外とか、遠くに住んでいる方で、うちのお店を知ってくれている人もいて。ずっと行きたかったんです! って声をかけてもらえることもあって、とても嬉しかったです。

    ─ 期間中行列が絶えないほどの人気でしたね

    (夫)お客さんを待たせてはいけない、と思って必死でした。フェスにきて並んでいる時間って、すごく無駄じゃないですか。すぐそばでライブがあるのに、うちのコーヒーを待ってもらうのに時間を使ってしまうのは本当に申し訳なくて。少しでも早く提供できるようにスタッフ全員必死で回していました。僕らの身体も結構酷使していたんですけど、2台持っていったエスプレッソマシン1台がオーバーヒートして壊れてしまって。急遽現地でもう一台借りて、なんとか乗り切りました。

    3日間、ずっと行列が並んだKANNON COFFEEの様子

    3日間、ずっと行列が並んだKANNON COFFEEの様子

    スタッフには、コーヒー豆を焙煎してもらっている取引先の営業部長さんも来てくれました。今回、コーヒー豆を60キロ持っていったのですが、その方が、本当にこんなに出るのか? 自分も現地で手伝いたいって。その方、60歳なんですけど、一番働いていました(笑)ほかのスタッフは見たいライブとかあるからシフト制にして調整していたのですけど、その方はほぼ一日朝から晩までずっと働いていて、しかも一番声出ていて。ものすごい頼りになりました。
 

    出店担当の方には、3日目に行列が出来てれば大成功だと言われていましたが、3日間本当にたくさんのお客さんに並んでもらっていました。

    ─ 出店してみて、楽しかったこと、大変だったことは何ですか?

    (夫)出店担当者から、あるアーティストにコーヒーの提供を頼まれていて、そのための体制を準備していました。アーティストとの写真撮影はNGとか、いろいろな制限があったのですが、いざ提供したら本人にとても気に入ってもらえて。ステージ袖からライブを見せてもらったり、バンドのパスまでもらえたり。とても嬉しかったです。

    ─ 終わってみて、どうでしたか?

    (夫)フジの出店はとても質が高いと思います。出店するまでの経緯から、保健所の対応も厳しい。それだけ出店している店もレベルが高いと思います。少しでも早く提供できるように、それぞれが最高のパフォーマンスを発揮している。前日に仕込みや準備など遅くまで作業していたら、出店担当者から「無理するな、もう帰れ」と声をかけてもらえたり。出店者としてまとまっていた感じがすごくあります。そういう中で、自分たちも結果を出せるようにやれたことはとてもよかったと思っています。

    お店でもコーヒーをいただきました

    お店でもコーヒーをいただきました

    ─ 来年も出店したいですか?

    (奥さん)終わってすぐ、12名のスタッフ全員が「ここは改善したほうがよかった、忘れないようにメモしておこう」と自然に反省会が始まって。本当に疲れましたが、見たいライブも見れたし、しんどかったけれど今まで味わったことのなかった充実感があって。終わったあとのスタッフのコメントが熱くて(笑)初めての年で分からないこともたくさんあったけれど、絶対に来年も出店したいです!

    (夫)フジロックって、完成されている感じが凄かった。本当にクオリティが高い。出店者側からしても、説明会から現地のチェックまで、本当に厳しい。でも出店して本当によかった。地元だけではなくて、遠方の人にもお店を知ってもらいたいし、フジロックというプロフェショナルな集団の中で自分たちもやれた、という自信がもてました。

    ─ 出店しようとしている方に一言お願いします

    (夫)初めての出店で不安なんで、水曜の夜ずっと仕事してたら、出店担当の人に「いいから帰れ、無理するな、最後までもたないよ」と言われました。1日2時間くらいしか寝ていなかったけれど、あっという間でした。不安だし、大変な環境だし、ものすごく疲れるけど、何とかなります。やりきった充実感、達成感は、なかなか経験できないものだと思います。

    (奥さん)フジロック好きじゃなかったただ辛いだけだと思うんですけど、やっぱり出店されたいと思う人も音楽好きだと思うんですよね。私たちのスタッフもみんな音楽が好きなので、本当に大変だったけれど、とても楽しかったです。

    ─ ありがとうございました。

    とても素敵な店内で、フジロックへの熱い思いを聞くことができました。フジロックは、ステージだけでなく飲食やグッズ、救護などたくさんのスタッフの熱い思いで支えられていることを、改めて感じました。

    ミュージシャンだけでなく、2018年にはどんなお店が出店するのか。それもフジロックならではの楽しみですね!

    文:古川喜隆
    写真:安江正実


    KANNON COFFEE(カンノンコーヒー)
    住所:愛知県名古屋市中区大須2-6-2
    TEL:052-201-2588
    HP:http://www.kannoncoffee.com/
    営業時間:11:00-19:00
    定休日:年中無休
    ※他にKANNON BAKE(http://kannonbake.com/)(愛知県名古屋市千種区)、2017年9月にKANNON COFFEE kamakuraを神奈川県鎌倉市長谷にオープン。

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