• 週刊フジ 〜名場面編⑦〜


    2013年 WILKO JOHNSON AT THE PALACE OF WONDER

    WILKO JOHNSON | Fuji Rock Festival '13

    WILKO JOHNSON | Fuji Rock Festival ’13

    「変わるものと変わらぬもの」という言葉があるが、まさに変わろうとしてい
    る男の生き様を見せつけられた。2013年フジロック2日目、雷雨の中グリーンステージでビョークが魅惑の世界に観客を誘い、ホワイトステージではジュラシック5がエンターテイメント性バリバリの2DJ4MCを見せつけ、初日が一旦終わりを見せた。そう一旦である。

    会場外にあるザ・パレス・オブ・ワンダーは、カジノやカフェ、ゴミから作られた巨大オブジェが並び、グラストンバリー・フェスティバルのブロック9周辺を思わす非日常空間のようである。場内でのライブもほぼ終わり、寝床に帰る人をよそに、夜中の1時30分、ザ・パレス・オブ・ワンダー内のクリスタル・パレス・テントでは、ある男の登場を待つ観客で熱気立っていた。今や遅しと開演を待っていると大歓声とともに現れた。ウィルコ・ジョンソンだ。往年の名曲を、これでもかと立て続けに演奏し、歌い上げる。目を見開きギターをかき鳴らし、銃口を向けるがごとく観客にギターのヘッドをかざす。この時を待っていた!とばかりに、観客はステージ前に押し寄せ、拳を上げ迎え撃つウィルコに対し、彼よりも大きな声で合唱しそれに応える。ドラムのディラン・ハウは冷静にタイトな演奏を続け、長年の相棒であるベースのノーマン・ワット・ロイは、激しい演奏で汗だくになり、黒いシャツがビチャビチャになって、違う意味でタイトになっていた。撮影する場所がえらく狭い。ステージの前方ギリギリまで観客が押し寄せ、両脇には日高氏をはじめとする関係者や、友人たちも多く集まり僕の居場所がないのだ。気がつけばクリスタル・パレスは、彼を愛する人たちで埋め尽くされていた。ウィルコは、その年の1月に末期癌であることを公表していた。治療はしないとも。このライブは、そんな男の生き様を目の当たりにしているようだった。

    Photo & Text by taiiio


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