ロストエイジ、単独インタビュー! 〜フジロック出演を前に〜
- 2012/06/28 ● Interview
2001年、五味兄弟を中心に地元奈良にて結成。現在も奈良を拠点に活動を続ける3ピースロックバンド、ロストエイジ(以下:LOSTAGE)。 2007年のメジャーデビュー以降、アルバム4枚をリリース。現在は自主レーベル『THROAT RECORDS(スロート・レコーズ)』を立ち上げ、より精力的な活動を続けています。今や関西を代表するロック・バンドとなったLOSTAGEがフジロック出演前の単独インタビューにお答えいただきました。
写真、左よりドラムス、岩城智和(以下:岩城) / ヴォーカル、ベース、五味岳久(以下:兄)/ ギター、五味拓人(以下:弟)
― まず最初に出演が決まった時の感想があればお聞かせください。
兄:徐々に決まりそうとスマッシュの担当者の方から連絡は受けていました。決定するまで3段階ほどあって、俺自身も決まるかドキドキしていた部分があったけど、特に決定した瞬間は特に驚きは無かった。でも、まず最初に母親に連絡しましたね。「フジロック決まったよ」って。
岩:決定したのを知ったのは夕飯を食べている最中に、たまたま開いたTwitterで知りましたね。あっ、フジロック決まったんだなって。
― フジロックに対して特別な思いとかはありましたか?
兄:フジロックは去年、初めて一人で行って、岩城は10年前ぐらいの東京で行われたフジロックに行ったことがあるよ。弟の拓人に関しては、完全に初心者かな。日本で多くのフェスがあるけど、その中でも最高峰だと思っている。だから、フジロックに出演することが決まって嬉しい。素直に光栄やなって思う。バンドを続けて行く中で常に「いつかはフジロックに出演したい」目標はありましたから。
― フジロックでの意気込みがあればお聞かせください。
兄:フジロックの常連のお客さんにも見て欲しいけど、結成してから11年間活動してきて、応援してきてくれた人にも見て欲しい。「あいつらフジロック出るから応援しにいこうか」って苗場に来てくれる人もいると思う。その人達に「LOSTAGEを好きで良かったな」と思ってもらえる様なライブをしたいと思っています。あれこれ難しく考えなくても楽しめたらいいかなと思う。
弟:フジロックって海外のアーティストが多いから、日本にこんなバンドがいるんだなっていうひとつのきっかけになればと思う。10月にファイナルを迎えるツアーに繋がったらいいな。レッドマーキーで初めてライブを見て、ツアーに来ました、とかがあれば嬉しいですね。
※ 7/13(金)新代田フィーバーを皮切りに全国16か所で「LOSTAGE ECHOES TOUR」が行われます。
― フジロックではどんなライブにしたいですか?またどんなライブになると思いますか?
兄:普段のライブもそうだけど、最高のライブをやりきるってことは変わらないですね。フジロックだから、メンバー3人はテンションが上がっていると思う。そこで、LOSTAGEが持っているものを全て出し切るということしか言えないですね。フジロックだから何かを変えるということは特にしないけど、苗場という環境も含めていいライブになるはず。間違いの無いライブをしたいね。
― 3日目の出演が決定していますが、3日目に出演する他のアーティストで気になる方はいますか?
兄:一番、気になっているのはRefused(リフューズド)ですね。AT THE DRIVE-IN(アット・ザ・ドライブ・イン)もそうですけど、再結成のバンドはなかなか見れないので楽しみにしていますね。あと同じレッド・マーキーにでるM.WARD(マット・ウォード)、JAMES IHA(ジェームス・イハ)やTHE SHINS(ザ・シンズ)、RADHIOHEAD(レディオヘッド)も見たいですね。
岩城:僕が楽しみにしているのは井上陽水。ずっと好きなアーティストだし、オカンも大ファンでCDも沢山持っているから見たいな。
― LOSTAGEが音楽フェスティバルを主催するとします。何処で誰を呼びたいですか?3日間のヘッドライナーを教えてください。予算とかは考えずにお答えいただければ。
兄:じゃあ、3人が一日づつ考えようか、じゃあ俺はPJ Harvey(PJ ハーヴェイ)かThe Velvet Underground(ベルベット・アンダーグラウンド)。
岩城:それは本当にみたいフェスだ。
弟:2日目はLed Zeppelin(レッド・ツェッペリン)で決定やな。
岩城:3日目は悩むけど、Motörhead(モーター・ヘッド)にしますね。
兄:そんな夢のようなフェスはないよね。でも本当にあったら最高だね。(笑)
― その夢のようなフェスティバルの開催地はどこにしますか?
兄:離れ小島でしたい。どこが良いかな?うーん…できれば瀬戸内海の直島のような島でやってみたいね。そこに住んでるおばあちゃんとかがフードを作ってくれて、その島すべての人を巻き込んだフェスにしたいかな。
― 何故、瀬戸内海での開催なのですか?
兄:単純に俺たちが近いからかな。
岩城:モーターヘッドからしたら遠すぎるでしょ?
兄、弟:(笑)
― フジロックに話を戻しますが、レッド・マーキー出演後にフジロック会場内で行きたい場所はありますか?
兄:店がたくさんある場所、何ていう場所だったっけ?
― 苗場食堂とかがあるオアシス・エリアですか?
兄:そうそう、オアシス・エリア。去年、苗場に行った時に出演はしていないけど、音楽関係の友達とかが来ていて、宴会みたいになってたから、今年は盛大な宴を開きたいと思っています。オアシス・エリアを中心として、見たいバンドが始まったら、移動してライブみての繰り返しになると思います。一人でも多くの友人に会いたいですね。
弟:苗場には行った事ないから会場を散策したいですね。
兄:ところ天国で深夜の映画鑑賞にも参加したいですね。ぼんやりと考え事をするにはいいと思う。
― 今まで、数々のフェスやイベントに出演してきたLOSTAGEですが、印象に残っているフェスはありますか?
兄:そんなにたくさん出演してきたとは思わないけど、山形のDO IT(※ドゥー・イット)が印象に残っている、全て自分たちで作り上げているし、アーティスト自身が動いて作り上げているDIYな音楽フェスティバルがとても良かった。
弟:DO ITも良かったけど、やっぱり自分たちが作っている”生活”(LOSTAGEが企画するイベント)だね。
(※山形県、シネマ旭跡で行われた音楽フェスティバル)
― そのDO ITや生活で印象に残っている逸話などがあれば教えてください。
兄:鳥肌実がお尻の穴をお客さんに見せていたのが、いちばん衝撃的だった。もう何でもありっていうステージが最高に良かった!
弟:あれは衝撃的だったね。パフォーマンスといえど体張ってるなと思った。あと生活では、楽屋で出演アーティストが食材を持ち寄って料理するのが楽しかったかな。鍋とかカレーやらのケータリングをアーティストが作るってあまりないから楽しかった思い出が残っています。
兄:餅つきをしてお客さんに振る舞ったこともあったよね?
岩城:そんなこともあったね。結局、上手に餅ができなくて、ぐちゃぐちゃになったことがあって。大失敗したこともあったよね。
兄:餅つきは最高に面白かったけど、後片付けが大変やった。でもフェスティバルってみんなで食べる鍋みたいなものでしょ?全員でつつくって意味では。
岩城:みんなで騒ぐって意味では鍋みたいなものだよね。
― 7月にリリースする新しいアルバム『ECHOES(エコーズ)』はどんなアルバムですか?またそのアルバムに込めたメッセージをお聞かせください。
兄:LOSTAGEとしてのアルバムに込めたメッセージはないです。例えば、怖いとか楽しいとかといった類いの意味はないですが、過去の最高傑作であることは間違いないです。レコーディングして良いアルバムができたと思っています。でも、まだリリースして評価されていない時に良いとか悪いとか言えない。お客さんに聞かれることで初めて音源として成立するから、まずは聞いてもらって判断して欲しいですね。良いと思ってもらえる要素が入ってるアルバムだとは思います。
弟:何か感じてもらえるような作品であることは間違いないかな。
兄、岩城:そうだね。
― 新しい音源をリリースして各地を回るツアーファイナルの梅田クアトロまで長い道のりとなりますが、ツアーの中で気を配っていることはありますか?
岩城:当たり前ですが体調管理には特に気を配っていますね。
兄:体調管理もそうだけど、酒を飲み過ぎないことかな。基本的には飲むんだけど、飲み過ぎには注意していますね。一期一会を大切にはしています。ツアーでは地方で出会う方がいてこそ、音楽を続けていけてると思ってる。だからツアーに限らず、会う人会う人に感謝しています。
― 最後にフジロッカーにメッセージをお願いします。
弟:みんなで楽しい日にしましょう。
兄:LOSTAGEは正直言ってフェスティバル向きのバンドじゃないし、どちらかと言うと野外より室内向きのバンドだと思います。LOSTAGEというバンド名だけ知っている方であれば是非レッド・マーキーに来てもらえたらと思います。常連さんの方がフジロックの事をよく知っているので、LOSTAGEを苗場の仲間として迎え入れていただけたら嬉しいですね。
― ありがとうございました。
インタビュー後に、レッド・マーキーのキャパは3000〜5000人ですと伝えると。すごい眺めだろうね。と笑顔で答えてくれたLOSTAGE。新しいアルバムを引っさげ、苗場に乗り込むLOSTAGEのライブに、是非とも足を運んでいただけたらと思います。壮絶なライブになること間違いなし!
新しい音源『ECHOES(エコーズ)』やライブ情報も随時更新されますので、オフィシャル・サイトをご覧下さい。
公式ウェブサイトhttp://lostage.co/
五味岳久オフィシャルウェブサイトhttp://takahisagomi.com/
Photo & Text by Hiroshi Maeda
取材協力:大阪梅田シャングリラ