今年のフジロックにて、3日目のヘッドライナーに決定しているレディオヘッド。6月16日に予定していたカナダのトロント公演にて、リハーサル中に野外ステージが崩壊するというニュースは、あまりにも衝撃的でした。ニュースによると、この事故により照明や音響機材はすべて破損、3人のスタッフが負傷し、そして、大変残念なことにバンドのドラム・テック（ドラムの音響技術担当）、スコット・ジョンソンが亡くなりました。謹んで心からご冥福をお祈りいたします。

このニュースを受けて、どうしても考えずにはいられないのが、「フジロックの出演は、どうなるの？」という大きな不安。フジロック16回目にして、やっと待望の出演が決まっただけに、多くのフジロッカーが同じ思いを抱いていると思います。これについて、ちょうど先週末の苗場で開催されたボードウォークキャンプで、日高さんから話を聞くことができました。

「レディオヘッドの件で、話がある。」
「フジロックは、キャンセルになった。」

「というのは嘘で、予定通りやるよ。」

えええぇーーー！！！　と思ったのも束の間、結果的に良い知らせを聞くことができました。「話がある」という言葉を聞いた時は、かなりの緊張が走りましたが。

6月23日の土曜日（現地時間は22日金曜日）、正式にバンドのマネージメントから連絡が来たのだとか。尚、6月30日～7月9日に予定していたヨーロッパツアーについては延期となり、7月10日よりツアーが再開されるとのこと。詳細については、レディオヘッドのオフィシャルサイトをご覧ください。

大切なツアーメンバーを亡くす、というバンドにとって非常に大変な状況の中、予定通りフジロックへ出演してくれることに大きく感謝したいです。本番までもう1ヶ月。最終日の夜、フジロックの歴史に残る最高のショーを見ることができるのを楽しみにしています。

写真　古川 喜隆
文　　近藤 英梨子